クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

鱈(タラ)のグラタン

網走より札幌の方が、低い気温だったかったかもしれない一日。雪を遮るビルが林立し、比べものにならないほどたくさんの人が住んでるのに、同じですか。。と、膝から崩れ落ちそうになる。

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崩れ落ちてもフカフカのスノーパウダーが受けとめてくれるさ、きっと。

 

寒くなると、お魚コーナーでよく見かける鱈(タラ)。鍋ものやムニエル以外にも、淡泊な味を生かしてグラタンにしてみる。年に1、2回は。

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【材料】

  • 鱈(タラ) 人数分。二人だったら二切れが目安
  • ジャガイモ 2個(ジャガイモを煮るためのバター20g、塩こしょう少々、牛乳1カップ)
  • 玉ねぎ 1個
  • ハムまたはベーコン 適量
  • トマトの水煮缶 1/2量(200g)
  • トマトケチャップ 大さじ3

 鱈は、甘塩を振ったものでも真鱈でも。甘塩を振ったもので作ると塩気がキツ過ぎるので、真鱈で作る方が好き。塩コショウし、軽く小麦粉をまぶして油(またはバター)少々で両面をソテーし、別皿に取り出す。

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(写真では小麦粉を振り忘れたので、身が崩れまくり。。)

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ジャガイモは輪切りにして、できれば水にさらしてから水気をきって鍋に入れ、牛乳、バター、塩・こしょうを加えて中火~弱火で約20分、煮汁がなくなるまで煮詰める。

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ハム(またはベーコン)玉ねぎを千切りにして、油(またはバター)で炒め、小麦粉を振り入れてさらに炒め、トマトの水煮、トマトケチャップを加えて5分ほど煮詰める。

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耐熱皿に、ジャガイモのペースト → 鱈 → トマトソース の順で加えていく。今回中途半端にあまったミートソースがあったので、それも加えてる。

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最後に溶けるチーズと粉チーズを全体にまぶして、220℃のオーブンで15~20分、表面に焼き色がつくまで焼く。

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完成。

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ジャガイモを使用しているので、主食抜きでもお腹いっぱいになるけど、一応パンを添え、あとはサラダでもつけたら、もう十分さ。

 

ジャガイモのペーストがいい仕事して、適度に鱈の生臭さを取っ払ってくれる。このレシピを覚えて以来、鱈が苦手じゃなくなった。

 

鱈といえばなぜか、「ブーリッドソース」という単語がパブロフの犬のように反射的に出てくる。あるいはブーリードソースかもしれないけれど、実際に食べたことがあるというよりも、視覚、文字情報で飛び込んできて記憶にこびりついてる可能性大。

 

鱈と言えば。。でワンセットで語られた時代が、きっといつか、瞬間風速でもあったに違いない。クイニーアマンやカヌレみたいに。

 

変わった名前のスイーツが、続々と市場に投入された時代があったなぁと、遠い目。ナタデココはまぁまぁ市民権を得ているけど、その他は名前と実物が一致する人の割合は、いかほどになるんですかねぇ、と渋茶すする。

 

リザードにはならなくても、終日間断なく、切れ間なく、絶え間なく降り続く方が、積もるんだよな。。類語辞典が欲しい。

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お休みなさーい。

 

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とある真冬の一日

吹雪のような激しいものではないけれど、ただしんしんと、チラチラと終日雪が降り続いてた。「しんしん」という語を、雪が降る様子に使って正解なのかどうかは知らね。

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嬉し気にダウンロードしたばかりの辞書で、適当な漢字はどれかいな???と探してみるも、ぴったりなものは見当たらず。強いてあげれば「深深」あるいは「沈沈」か。

 

降るほどに周囲が静まり返りつつ、しみじみと寒気が忍び込んでくるから、しんしんでいーや。頼みとする日本語擬態語辞典にも、”その他のおもな重ね言葉一覧”でざっくりまとめられていて、詳細はなし。ちっ、使えねー。

 

雪まつりが近づくにつれ、速やかに路肩の雪も除雪されて、いきなり見通しがよくなったりしてる。夜になるほど除雪車の活動も活発で、除雪の音で目が覚めてしまうのも、今の季節のお約束。

 

除雪されずに残った小高い路肩の雪の上では、外国人観光客の子供が無邪気にキャッキャッと遊んでいて、はるばる雪国まで遊びに来た甲斐があったねぇと、微笑ましくなる。

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雪まつり前とはいえ、街中を歩けば外国人観光客の姿が目立ち、冬季の観光もすでにオンシーズンに入ったと知れる。住んでる人間でさえ毎日物珍しく思う景色、観光客ならなおさら物珍しかろ。

 

観光客が多い街では、いつどんな場所でも(※禁止されてる場所除く)カメラを向けてもおかしくは見えないのが、いいところ。

 

あの人もこの人も、「それがそんなに珍しいか???」と思うところでカメラを向けている。外国に来たと思えば何でも物珍しいやね。覚え、大いにアリ。

 

真冬を実感する一日だった。

 

そんな日に、わざわざ出歩こうと思う程度には、まだまだ観光客気分が抜けてない。流氷見学にも役立つコートが、大活躍中。買って1年は経つのに、背中の内側にもチャック付きのポケットがあり、カイロでも入れられるようになってることに気付いたのも、つい最近。買った時に説明があったのかどうかも、もちろん覚えてない。大体に置いて迂闊なんだ。

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お休みなさーい。

タイトルでとっても損してる『ウエイトレス~おいしい人生のつくりかた』見た

昨夜は大統領就任式を見るために夜更かししたあと、見事にソファで寝落ち。おかげで、朝起きたら喉と頭が痛くて風邪っぽい。

 

歴代大統領が集結しての、4年に一度のポリティカル・エンターテイメントショーかつ政治版スーパーボウルっぽい。やっぱりあの国はショー・ビズが国技なんだねと思わせる。ピンで見ることの多い政治家の皆様が、一堂に会すると“体格の良さ”も丸わかりで、ノッポさん揃いのトランプファミリーは、まるで巨人族のようさ。

 

トランプ大統領いうところの、「忘れられた人たち」ってこんな感じ?と思う人物を主人公にした映画、『ウエイトレス~おいしい人生のつくりかた』を見た。

 邦題でめっちゃ損してるけど、そもそも原題も『Waitress』なんだよな。。直球勝負すぎる。キャッチ―なタイトル大事、めっちゃ大事。

 

主人公のジェナは、車がないと生活できない田舎のカフェで働くウェイトレス。パイ作りが得意で、愛想よし。同僚とも仲が良く、気難しいオーナーや店長のあしらいも上手。なのに、粗暴な夫アールの扱いだけは上手くない。

 

夫婦仲は円満とは言えず、アールから逃げ出したいと思いつつも、失敗続きのジェナ。おまけに妊娠も発覚し、ますます人生八方塞がりなところで、担当の産婦人科医ポマター先生と恋に落ちる。ふたりの仲を取り持ったのは、マシュマロパイ。相手も既婚者なんだけどさ。さて、ジェナの運命はいかに?

 

というあらすじは、多分ストーリー的にはさして目新しいものでもない。でもさ、夫からも退屈な環境からも逃げられない人は、目新しいものもない、退屈な日常を生きているもんなんだよ。

 

パイが得意な女性は、生粋のアメリカンガール(あるいはウーマン)という偏見持ち。

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(これはシロノワール

ジェナが作るパイはどれも大変美味しそうで、目の保養になりまくり。辛いことがあると、“パイの新作レシピ“に逃避するジェナのことだもの。そりゃ美味しいにきまってる。たかがパイとはいえ、ある意味人生を賭けてる作品だから。

 

乱暴な夫アールは、「俺のためにだけパイを焼いてりゃいい」と、ジェナを家庭に閉じ込めようとする暴君。車がないと生活できないエリアなのに、逃げられることを恐れ、ジェナには車さえ与えようとしない。その代わり子供扱いで送迎には熱心で、そのアンバランスさに、自信のなさが丸わかり。

 

自信のない男性は、えてして女性に対して暴力的かつ束縛的になって、結婚後に豹変して釣った魚に餌はやらないとこも、だいたい万国共通。

 

この映画、ライトなコメディタッチで進行するけど、描き方を間違えたらズドーンと重たいものになる。重いのは現実だけでもう十分だと知ってる人は、ユーモアのスパイスをまぶして、面白おかしく仕立てあげる。テーマとして選んだ対象に、優しいんだ。

 

さして面白いことが転がってるわけでもないのに、笑顔を強いられる人たちに対しての優しさがいっぱいで、そこがこの作品のいいところ。とびきり後味がいい。

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望まない妊娠だとはっきりと口にするジェナが、豹変するところが見もの。人生を分かち合いたい相手は誰なのかがはっきりした時が、ターニングポイントで、人生が好転する瞬間なのさ。

 

気難しくて、他の人には嫌われていたカフェのオーナー、オールド・ジョーの、年寄りならではの粋な計らいもいい。

 

年寄りには年寄りにしかできないことがあって、粋なプレゼントを贈る相手を間違えないあたりにも、きっちり年の功が現れている。

 

ジェナにとってのオールド・ジョーが、全米に増えたらそりゃ彼の国の復活も間違いなしで、「忘れられた人たち」が望むものをきっちり描いてた。

 

とはいえ、忘れられた人たちの半分でもある、夫アールや、あるいはジェナ達が働いていたお店はどうなるのさ???という疑問は置いてけぼり。だってこの映画のタイトルは『Waitress』で、語り得ぬもの、処方箋を持たないものについては、大胆にカットしているので、万人向けではきっとない。

 

小難しいことはなーんにも考えたくない時に最適な、コージーな作品。何よりどのパイも美味しそうだったところがいい。緑にブルーにどピンクと、日本人的にはあり得ないカラーリングであっても不思議と美味しそうだった。

 

お休みなさーい。

ホームシアタープロジェクターのある生活に、また一歩近づく

クリスマスプレゼントに、“プロジェクター”が欲しいとほざいていたら、ちゃんと我が家にやってきた\(^o^)/ 期間限定で。

 

※この記事はPR記事です。BenQアンバサダーモニターに参加しています。

クリスマスプレゼントを届けてくれたのは、BenQアンバサダープログラム運営事務局。モニターとして届いたのは、HT1070モデル。前回モニターとして使用したHT3050よりも、普及版モデルとなるのか、よりお求めやすいお値段の奴(←調べた)。

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あら、小さくなってる。

梱包を解いた第一印象は、こじんまり。HT3050よりも、より真四角に近づいて、より収納しやくなった感じ(写真では真四角に映ってないけど。。)。重量も2.65㎏と、確実に軽くコンパクトになってた。

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 (機能部のアップ)

何より真っ白な外見がいいやね。インテリアの邪魔にならない。そこ重要、ってかそこしか重要じゃない。スペックガン無視で、色が気に入らないという些末な(でも譲れないの)理由で、電子機器の買い替え拒んでたりするからな。

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(付属品)

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(左から電源、パソコンとのコネクタ、音源用端子)

パソコンとつないだコネクタは私物、VGA端子というらしい。ひとつ賢くなった。

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二度目ともなると、セッティングは手馴れたもの。ワイヤレスじゃないとどうしてもコード類がうるさくなるけれど、かといってワイヤレス接続が難なくできるかというと、そうでもないので、スキル相応でこれでよし。

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パソコンとつないで、スイッチオン。

 

外は時折雪がチラつく曇り空、時刻は昼日中。カーテンを閉めてもうっすら明るい室内で、これだけクリアーならまぁいいんじゃないでしょうか。

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前回は、日中の室内でも明るく見えて感動したものだけど、二度目ともなると感動も薄め。日中だからこの程度で、夜間であればよりくっくりはっきり見える。

 

ホームシアターとしては十分なクリアーさで、スクリーンなしでも視聴に耐える。オーディオ関係全般に興味関心の薄いユーザーなら、十分満足。

 

今回のモデルは「スポーツモード」が搭載されたところが、ウリだそうな。サウンドとともに、スタジアムにいるような迫力を味わえるそうだけど、すまん。猫に小判で豚に真珠の聴く耳を持たないユーザーにとって、画期的な驚きは特に感じなかった。

 

とはいえ、大変楽しく映画『ロンゲスト・ヤード』も楽しませてもらって、満足。みんなで一緒にスーパーボウル鑑賞なんかに、よさげ。

 

映画館に行けばいいとはいえ、特に冬期の外はこんなだしな。。ハードル高過ぎ。

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地域事情もあって、お家でシネマのお供としてのホームシアタープロジェクター、一家に一台あってもいい家電。とはいえその前に大きめのチェストを2台と、小さめのチェストもやっぱり2台ほど処分して、部屋の整理をする必要が大ありなんだよな。。

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いらないものは思い切りよく断捨離して、シンプルになったお部屋に備え付けたいもの。

 

実際に買うとなると、どのメーカー、どのモデルを選べばいいのかが皆目見当もつかない機器だけに、まずはお試しで使えるアンバサダープログラムはよい経験になる。お金もらってるわけじゃないし、使ったあとは返すし、残るのは「使用感」という経験のみ。

 

お試しできると、購買に対するハードルもいきなり下がっちゃうんだよね。

 

お休みなさーい。

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タワーレコード繁栄の記録『オール・シングス・マスト・パス』見た

NO MUSIC NO LIFEが世界にあまねく行き渡ることで、幕を閉じることになった、大手レコードチェーン店タワーレコードを描いたドキュメンタリー、『オール・シングス・マスト・パス』を見た。Amazonプライムで。

タワーレコードの商標そのものは今でも健在だけど、アメリカでは2006年に全店舗閉鎖となり、創業者も創業メンバーもすでに会社を去っている。

 

創業者と創業メンバーが多数登場し、NO MUSIC NO LIFEというタワーレコードを体現するカルチャーを、いかに作り上げたかを彼ら自身の言葉で語ってる。

 

“音楽があることで気持ちや生活が豊かになる”精神は、このドキュメンタリーにも引き継がれ、創業当時の高揚感や多幸感に溢れたお話多目。幸せな過去を語る姿はとても楽しそうで、ハッピーになれる。

 

“音楽がタダ”になることと引き換えに、カルチャーを牽引してきたタワーレコードは斜陽を迎えたけれど、恨み節は引きずらず。

 

サラリと憎い相手の名前を出してはいるけれど、それでもNO MUSIC NO LIFEのカルチャーを作り上げた人たちらしく、何があっても彼らから奪えないものは、ちゃんと最後まで彼らとともにあった。

 

目に見えないもの、形がないものを世の中に残した人たちが、最後に手にしたのも、やっぱり形がなく目に見えないもの。何が残ったのかは、その目で見て確かめましょう。

 

思想のためになんかに人は集わない、思想を体現した人のもとに人は集うが実感できる。

 

タワーレコードを大きくした人たちは、そのほとんどが、お店で店員から始めた人たち。1960年代あるいはそれ以降、ロックスターに憧れた若者は自由を求め、服装・髪型自由なタワーレコードに吸い寄せられた。

 

お店と従業員はとても近しくて、従業員というより仲間や家族のよう。音楽が3度の食事より好きな人にとっては、天国に一番近い職場だったに違いない証言も多数飛び出していた。

 

業界黎明期に、寝食を忘れるほど打ち込めるものがある人は、迷わずその道に飛び込んでおけば、晩年も幸せな思い出で美味しいご飯が食べられることを証明してる。

 

アメリカの音楽シーンの盛衰を、小売業の王者という立場から振り返ってもいて、門外漢にもわかりやすい。日本市場への進出の経緯もトリビアに満ちていて、脳内へぇボタンが連打された。

 

アメリカのタワーレコードには、トップミュージシャンも気軽に来店し、ポップや看板にも工夫を凝らして“フィジカリーエキサイティング“、楽しさが体感できる場であったことが証言される。

 

未成熟な市場を大きくし、カルチャーを作り上げてきたタワーレコードの各種ノウハウは、業界や商材を変えて、今でも通用しそう。

 

と、同時に斜陽を迎えた要因を“変化に対応できなかった”と冷静に振り返ってもいる。

 

NO MUSIC NO LIFEの精神とともに、日本をはじめ、世界中に店舗拡大できた秘密も明らかにされると同時に、NO MUSIC NO LIFEの精神がストップした時、本格的な斜陽を迎えたことも明らかになる。

 

財布を外部任せ、コンサルや銀行任せにすると、決定的に文化が損なわれるんだな。形のないものを売りたい場合、これは大事な教訓さ。

 

音楽の小売りという、新しい市場に果敢に飛び込んでガリバーとなったタワーレコードは、デジタル配信という新しい市場に敗北する。音楽がタダになることで破壊されたのは、先人が作り上げた文化なんだな、哀しいことに。

 

音楽の小売りという業態は失速するけれど、NO MUSIC NO LIFEという生き方が、今度は浮上する番かも。万物は流転して、ALL THINGS MUST PASSなんだから。会社は手放しても生き方は手放さない、センス抜群の創業者と創業メンバーの物語は、見終わった後にも優しい気持ちと多幸感を与えてくれる。わりと好き。

 

お休みなさーい。

君の言うことにだって、耳を傾けたいものの

離婚して再婚して、母親の違う子供たちが何人も居て。考えてみればトランプ氏のライフスタイルは、今までの大統領像からはかけ離れてる。「国の顔」としては型破りながら、離婚も再婚も親の違う兄弟姉妹も珍しくない、典型的なアメリカンファミリーではあるような。

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ケネディ王朝のお姫様、キャロライン・ケネディ氏はその任を終え、イヴァンカさんが次のジャクリーン・ケネディになるのか、それともお姫様役か。

 

ウェイ系やオラオラ系にめっちゃウケがよさそうな、共和党悲願の王朝あるいはヒロインの誕生かも。かもかも。ファッション・リーダーになることだけは、間違いなし。

 

室内での動画視聴環境が、期間限定でたいへん良好な状態。お家でシネマ気分で、どれ普段は縁のない文芸作品でも見ますかねと、2時間超の大作を選んだところ、速やかに健やかにお昼寝タイムに突入。すぴー。

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(遠目から見ると、ナッツとベリー入りチョコのようにも見える地面)

緊張感と一緒じゃないと、文芸大作を鑑賞するのは難しい。

 

札幌に住むことが決まった時、手当たりしだいに北海道を舞台にした小説を読んだ。古くは『雪の断章』から、『探偵はBARにいる』のようなものまで。エンタメに登場する人物の目を通して、札幌の街の輪郭を掴んでいった。

 

文字情報から入るのは、単なる個人の趣味。

 

旅行ガイドのようなガイドブックだと、“生活”の匂いは薄いから、どのエリアがどのような来歴を持つのかがさっぱりわからない。ネットの情報は薄いものしか見つからなくて、やっぱりこちらも頼りにはならなかった。

 

その街で暮らしてる人の意見が一番参考になるけれど、その街で暮らしてる人は、グルメブログや何らかの趣味ブログに特化しちゃうんだな、大抵は。

 

その当時読んだ“札幌もの”の中に、西部邁の『友情』があった。今も持ってるはずだけど、本棚を探しても見当たらないので、以下うろ覚え。

友情

友情

 

 札幌南高校は、北海道どころか国内でも有数の進学校として知られているけれど、そこで西部が出会ったまったく違う境遇の友人との、生涯に渡る友情を描いたもの。

 

有数の進学校内でも“異端児”であったその友人は、浪人後に東大進学、思想家・評論家でアカデミックポストを得た西部とは、まったく対極にある人生を歩む。

 

ヤクザや裏稼業を選んだ人と、アカデミックポストにある人間と。階層で断絶されることなく続いた友情は、友人の自死で幕を閉じる。

 

本人にはどうしようもない環境要因も大きく作用して、そのまま裏稼業へと進んだ友人による、“こんな俺の言うことだって、聞いてくれたっていいだろう”という魂の叫びがひと際印象的だった。手許に現物がないので、セリフそのものはうろ覚え。ついでに、寒い寒い札幌で、真冬もコートが買えずに学ランだけで過ごしたとか。そりゃ寒かろう。

 

羅川真里茂の『僕から君へ』を思い出したものだけど、多分順序は逆で、『友情』があったから『僕から君へ』も生まれたと考えた方が自然。高校で出会った階層の違う友人との友情という設定が、よく似てる。

僕から君へ―羅川真里茂傑作集 (白泉社文庫)

僕から君へ―羅川真里茂傑作集 (白泉社文庫)

 

 アカデミックな評論を得意とする人が書いたものが、マンガに形を変え、多分今だったら、SNSでバズりやすい形に変わり、書き継がれていてもおかしくない。

 

時代に合わせてフォーマットは変わるけれど、フォーマットに載せてるものには、大きな違いはなし。“こんな俺・私の言うことだって、聞いてくれたっていいだろう”を、ただ俺・私も言いたいを優先させて言うのか、もっと広く伝えたいと時代に合わせて技巧を凝らして伝えるのか。

 

健やかにすぴーと眠りについた、今日見た文芸大作も、“こんな俺の言うことだって、聞いてくれたっていいだろう”系。

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言いたいこともうまく言えない人の方が、この手の作品には共感を寄せやすくて、口も筆も立つ人間揃いだと、粗さがしが始まってウケが悪くなるんだ。

 

暗っ!重っ!と斜に構えずに、ピュアな気持ちで鑑賞できる素直さを、できれば取り戻したいものだけど、道は険しい。。

 

お休みなさーい。

フロマージュ・ブランで作る、チーズクラフティ

特別美味しいものでもないのに、なぜか突然食べたくなるのが「ドレンチェリー」。砂糖漬けにしたさくらんぼ🍒のことさ。

 

日持ちのする、ドライフルーツたっぷりのフルーツケーキの中で時々見掛けるけれど、もっとがっつりドレンチェリーが食べたかったので、クラフティを作ってみた。フロマージュ・ブランを使って、さっぱりと。

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知らない人はきっと知らない、ドレンチェリーはこんな奴。ただひたすら甘く、さくらんぼの欠片も感じられない味。でもいーの。ただひたすら甘いだけだけど、砂糖の塊を食べるより、キラキラしてるからいいのさ。

 

知らない人はやっぱり知らない、マラスキーノチェリーと何が違うのか。調べてみたら、マラスキーノチェリーは本来、さくらんぼで作ったリキュールに漬け込んださくらんぼのことだった。へぇホーふーん。ところで、この種の検索結果のファクトチェックは、どうすればいいんすかね???

 

カクテルのトッピングによく使われるらしいけど、カクテル、特にショートカクテルを頼むような機会は滅多にないので、知らなんだ。

 

知らない人はきっと知らない、フロマージュ・ブランはこんな奴。フレッシュチーズの一種で、見た目も味もヨーグルトに限りなく近いのに、お値段はヨーグルトの倍くらいする奴。

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牛乳に凝乳酵素を入れて固めて水分を抜いただけの、豆腐みたいなチーズ。脂肪分がどのくらい含まれているかで、味わいがまったく変わってくる(らしい)。探してない時にはよく見かけるのに、いざ使おうとすると、見つからなくて往生した。

 

【材料】

  • フロマージュ・ブラン 250g
  • 無塩バター 30g
  • ラニュー糖 80g
  • 卵 3個
  • 薄力粉 大さじ3
  • ドレンチェリー(あるいはマラスキーノチェリー) 15粒 
  • バニラエッセンス 少々

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室温で柔らかくしたバターに、グラニュー糖を少しづつ加えてよくすり混ぜる。ところがグラニュー糖を買い忘れたままだったので、きび糖を使ってる。そういや、お菓子を作るのも久しぶりだった。

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卵を1個ずつ加えていき、さらに混ぜる。バターとグラニュー糖だけだとダマダマだけど、卵が加わると、一気にクリーミーに。

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フロマージュ・ブランを加える。

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バニラエッセンスと小麦粉を加える。小麦粉は、できればふるっておくか、この時点でふるいにかけながら加える。

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(ドレンチェリーは水につけておいて、余計な甘みを取り除いておく)

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(ドレンチェリーは、底に沈んでほとんど見えず。。)

型にドレンチェリーを適当に並べ、ボウルの中身を流し入れ、180℃に予熱しておいたオーブンへGO!40分程度焼いて、冷ます。

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ひっくり返せば、アップサイドダウンケーキ風な見た目。アップサイドダウンケーキを作りたい気分も盛り上がっていたところだったので、満足。

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知らない人はきっと知らないクラフティは、ほとんど粉を使わずに焼き上げる、プリンのような焼き菓子さ。ほんとは生クリームを使うところ、フロマージュ・ブランでさっぱりと。

 

いやまぁヨーグルトでも十分代わりにはなりそうなんだけどさ。簡単にできるレシピも、手軽な材料でできるレシピにも物足りなさを感じていたので、わざわざ調達した材料で作れて満足さ。

 

ダウントン・アビーで一番のお気に入りはバイオレット様。マギー・スミス演じる、グランサム伯爵家のおばあさま。

 ―彼女は変わってしまったわ。こうなったのも私たち家族のせいなの。我が家の流儀に染まってイザベルは、知的な中流階級の女性からつかみどころのない人に。

―つまり庶民の彼女が好きだったとおっしゃるのですか?

ダウントン・アビー5 「夜の訪問者」より引用)

 生まれついてのお貴族様ゆえの、天然炎上系な台詞を吐きつつも、ちっとも下品にならないところが年の功で好きさ。

 

先進国に生まれた美人、あるいは「見られる」容姿で衣食住に困らない生活水準の現代日本人も、気分だけはお貴族様。お貴族様なら上品さも兼ね備えて、無法も不作法もはねつけて欲しいもんさ。

 

お休みなさーい。

 

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