お正月にはお節料理の黒豆を食べ、小正月にはあずき粥。“和”の気分が続く1月は、練切り・羊羹・お饅頭と小豆を使った和菓子の登場頻度も高く、節分には豆まきのついでに大豆をポリポリ。
お節料理の黒豆には、豆々しく働けるようにという意味があるんだとか。
真冬は本来農閑期。農閑期であっても豆々しく、農閑期にしかできない手仕事的な作業に精を出しておくと、忙しくなった時や多事多難な時にもお役立ち。という先人の知恵でも込められていたのかも。かもかも。
恵方巻きのアレンジとして、蕎麦寿司を作ってみた。
恵方巻き、そもそもは海苔の消費拡大を狙ってのキャンペーンが始まりだと聞いたことがある、平成になってから定着した行事食。そもそも海苔の消費拡大が目的だったら、ご飯の代わりに蕎麦でもいいじゃんと、蕎麦寿司にチャレンジ。
巻く作業自体は難しくなく、何しろ蕎麦が糊代わりで適度に海苔にひっついてくれるから、成型はわりと簡単。問題は巻く作業に入る前で、巻きやすく茹でた蕎麦を整えるのが手間だった。
バラけた乾麵を茹でて使ったけれど、結束パスタのようにそもそも束になった蕎麦をそのまま茹でて使えば巻く作業にラクに入れたんだと巻きながら気付いた。
蕎麦寿司だから茹で加減は大らかでよく、のど越しみたいなものも無関係。結束タイプの乾麺を使えば、芯となる具材も巻きやすくなって工夫あるいは改良する余地も有り。恵方巻きだとずっしりお腹にたまり過ぎるけれど、サラダっぽく仕上げた蕎麦寿司だと食も進み、小腹が空いたときのおやつにもちょうどよさげで、個人的には収穫ばかりが多かった。
鰯はエリンギといっしょにアヒージョにして気持ちだけ節分仕様、言われないとわからないプレート仕上げに。残った鰯はやっぱりオイルサーディンにでもしておくと、いつでもパスタやその他に使える。
味噌漬けにオイル漬け。保存の仕方もいろいろだけど、何を作るのか具体的なイメージがあると保存しっぱなしにはならず、きれいに始末がつく。
立春だから、暦の上ではもう春。暖かいところではきっともう梅くらい咲いていそうで羨ましくなるけれど、その代わり花粉とはしばらく無縁。何しろ雪まつりだから。
(丸まっちいものは作りやすいよね)