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クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

映画

囁くような小さな声しか聞こえてこない、『ひそひそ星』見てきた

邦画では珍しいSF、しかもモノクロ。ごりごりのハイテクノロジーで魅せるSFではなく、きっとストーリードリブンな作品に違いないと思って見に行った。ゆっくりと流れる時間について、つい思いを馳せる。そんな映画だった。 園子温監督作/映画『ひそひそ星』…

二回見てようやくその良さがわかったような気がする『バベットの晩餐会』

シアターキノにてデジタルリマスター版を鑑賞。“空腹時のご鑑賞にはお気をつけください”との注意書きつき。美食、贅を尽した料理の数々が、かたくなになったココロもとろかし、束の間の心の平穏を取り戻す。ご馳走の効用を、イヤというほど教えてくれる。 バ…

エリザベス女王もかつては19歳のお嬢さんだった、『ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出』見てきた

タイトルが長い。。御年90歳におなりになった、イギリスのエリザベス女王。イギリス史上最高齢・最長在位を誇る彼女が女王となる前、19歳の日の「或る夜の出来事」を描いた『ロイヤル・ナイト』を見てきた。 エリザベス王女が秘密の外出を楽しんだのは、1945…

『花、香る歌』見てきた

ロマンチックなタイトルと、可憐な立ち姿のヒロインに惹かれて見てきた『花、香る歌』。 19世紀後半の朝鮮時代末期を舞台に、タブーを破って伝統芸能“パンソリ”初の女流唄い手となった、実在の人物を描いた伝記映画。地理的には近いのに、その国の文化や伝統…

とぼけた味わいが魅力の『孤独のススメ』を見てきた

ひとことで言えば、とぼけてる。一風変わったおかしみが味わえるオランダ映画『孤独のススメ』を見てきた。タイトルに反して中身はコメディー。哀しみというスパイスもふんだんに取り入れて、わかりやすい喜劇ではなかったけれどこういうのも好き。 オランダ…

ひとりの女性を襲う、徹底的に理不尽な運命を描いた『チェンジリング』

サブタイトルをつけるのなら、THE理不尽。世に母と子供の愛情や愛憎を描いた“母もの”の映画は数多くあれど、これほど理不尽な目に遭う女性はちょっと居ないんじゃないかと思う悲劇の母を、アンジョリーナ・ジョリーが演じてる。 子供の失踪事件×警察や権力構…

異人種間結婚をコメディーにした『最高の花婿』見てきた

異人種間結婚が20%にもおよぶフランスが舞台。人種も宗教も異なる、「期待はずれの婿」を迎える羽目になったファミリーを描いた映画『最高の花婿』見てきた。上映時間97分のうち、8割くらい笑いっぱなし(*^-^*)で超絶楽しかった。 難しいことばで言えば、多…

出口のない世界を生きる『ヤクザと憲法』見てきた

DVD化の予定なし上映期間も限定的と、完全に限定ライブを見に行くような好奇心で見に行った。ヤクザとも暴力とも無縁な一般市民が見た感想は「これ、出口のない生き方や」だった。 暴力団対策法、暴力団排除条例が布かれ、ヤクザは全国で6万人を割った。この…

ニッチか広く浅くか。真ん中がガラ空きになるかも知れない日本映画

脳内へぇボタンが連打されるなら、それが洋画でも邦画でもアニメでもドキュメンタリーでも、コンテンツの形にはこだわりなく好き。テキストを読むのも好きだけど、新聞じゃなきゃダメ雑誌じゃないとダメ、あるいは小説じゃないとダメというこだわりがないの…

スローな報道が最高の復讐になる『スポットライト 世紀のスクープ』見てきた

2016年のアカデミー作品賞受賞作、『スポットライト 世紀のスクープ』見てきた。 (ネタバレはしてないけど内容には触れてるので、興味のある方だけどうぞ) 知る人ぞ知るだった闇。長年見過ごされてきたのは、相手が何世紀にもわたって権力を握ってきた巨大…

子役の少年が超絶カワイイ『ルーム』見てきた

閉じ込められた人<閉じ込められなかった人。 世界の中でも圧倒的少数の、特異な体験をした人に寄り添った、とても誠実な映画だった。ちっちゃくて可愛くてベリーベリーキュートで、もう少し大きくなったら生意気な口も聞くようになるからもう少しこのままで…

『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』見てきた

バットマンVSスーパーマン。ガチで闘ったら強いのはどっち???という好奇心で見に行った。もっと闘ってばかりの映画かと予想してたので、思ってたよりシリアスな場面が多くて戸惑った。ヒーローとダークヒーロー、二人が同時に活躍するには、地球小さ過ぎ…

メリル・ストリープがダメ母を演じる『幸せをつかむ歌』見てきた

ハリウッドの優等生的イメージのあるメリル・ストリープが、いい年こいてロックシンガーを演じる『幸せをつかむ歌』見てきた。実の娘との共演ということで、あら娘さんどんな感じかしらと軽~い気持ちで見に行ったら、炸裂する“母の愛”にノックアウトされた…

キングスマンとスパイとプライベート探偵

現代のスパイは労働者階級出身 昨年見逃して残念に思っていた映画『キングスマン』を、動画にて視聴。今さら遅いけど、映画館の大きなスクリーンでこそ見たかった。大迫力のアクションシーンの数々は、その方がもっと楽しめたに違いない。 『キングスマン』…

原作本のプロモーションとしてはよく出来てた『マネー・ショート華麗なる大逆転』見てきた

見終ったあとのキ・モ・チ (Photo by ぱくたそ) 情報量が多いので、面白さがわかるまで時間がかかる マネーゲームをゲームメイクする側から見た映画。サブプライムショックとその後に続くリーマンショックを題材に、ゲームメイクする側もみんなバブルで浮か…

美形同士だから珠玉のメロドラマになった『キャロル』見てきた

ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラ。美人女優ふたりによる、女性同士の恋愛を描いたこの映画、素晴らしく美しいメロドラマだった。きれいなお話なんだけど、どっちかの容姿がもひとつだったら、メロドラマとしての盛り上がりに欠けたよね、と身も蓋…

善良な人が徹底的に痛めつけられる『ドリームホーム99%を操る男たち』見てきた

シングルファーザーで気のいいガテン系のおにーさんが辛酸をなめる映画、『ドリームホーム99%を操る男たち』を見てきた。テーマはずばりサブプライムローン。マイホームから強制退去を余儀なくされた後に起こる悲劇を描いて、見応えがあった。面白い。 映画…

理想の住まいは近くて遠い。『ニューヨーク眺めのいい部屋売ります』見てきた

住まいはニューヨークのブルックリン。そう言えたらカッコいい。ニューヨークでも近年人気上昇中のブルックリンには、イケてる個人商店、美味しい食べ物屋さんやオシャレな雑貨屋さんがいっぱい。住みたい街、あるいは遊びに行きたい街として、遠く極東まで…

火星でボッチのわりにはポップなSF『オデッセイ』見てきた

孤独が友のわりには明るく脳天気。火星ひとりぼっちな宇宙飛行士を描いた『オデッセイ』を見てきた。DASH村と見るかロビンソン・クルーソーと見るか。いずれにせよ、知識と知恵とテクノロジーさえあれば、孤独とは無縁で生産活動にだっていそしめるのさ。 映…

アイスランドを舞台にした『ひつじ村の兄弟』見てきた

おじいさんと羊が出ずっぱりで主役の映画、『ひつじ村の兄弟』を見てきた。映画の舞台としては珍しい、アイスランド辺境の村で牧羊とともに生きる人たちを描いた、アイスランドとデンマークの合作映画。台詞は耳慣れないアイスランド語だった。 アイスランド…

もっすごい今さらだけど『スターウォーズ/フォースの覚醒』見た

見たのは1月、レビューを書くのは2月と出遅れまくり。見ただけですっかり満足。足りないものもなく盛りすぎもなく、そのままの君がただただ好きなスターウォーズ。 「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」予告編 それでも思わずにいられない。老けちゃったね…

風変わりな贋作師にしてアウトサイダーアーティストを描いた、『美術館を手玉にとった男』見てきた

実在するスゴ腕贋作師を主人公にしたドキュメンタリー映画、『美術館を手玉にとった男』を見てきた。古い宗教画から、印象派にディズニーのようなカートゥーン風のイラストまで。あらゆるジャンルの贋作に長け、その腕があれば素晴らしいオリジナルだって生…

フランス版リバースモーゲージを扱った『パリ3区の遺産相続人』見た

遺産相続で豪邸を相続。いいっすね。誰もが一度は憧れる、夢のシュチュエーション。もしも一文無し同然の時にそんな美味しい話が転がってきたら?棚からボタモチと思った相続物件に、訳あり老婦人が住んでいたら?という状況を映画にしたのが『パリ3区の遺産…

アーティストという人種は、やっぱり果てを可視化した姿

春節も近いせいか、外国人観光客の姿が目につく今日この頃。観光客で賑わうのは観光都市としては大変結構なことなので、カフェ難民となるくらいは甘受しますとも。 観たいような、観たくないような。尖りまくった感性を作品にぶつけたドキュメンタリー映画に…

死にたくても死ねない長寿社会の一面を描いた『ハッピーエンドの選び方』見てきた

ラブコメを予想させるタイトルを思いっきり裏切った、イスラエルの老人ホームを舞台に終活を描いた映画、『ハッピーエンドの選び方』を見てきた。文字通り、ハッピーな人生の終わり方、今どきっぽく言えば終活を模索する老人たちをユーモラスに描いてた。 老…

宮部みゆきの原作をリメイクした韓国映画『火車 HELPLESS』見た

近頃は時代小説作家として活躍中の宮部みゆき原作の『火車』。山本周五郎賞も受賞した初期の傑作ミステリーをリメイクした韓国映画、『火車 HELPLESS』を見た。 「火車 HELPLESS」予告編 舞台も韓国になり、ストーリーには大胆な改変が加わって、登場人物も…

2015年見逃した映画リスト

時間もお金も限られるなか、映画館に見に行った映画の影には、その倍の数の見たいけど見に行かなかった(行けなかった)映画あり。そのうちDVD化されて動画配信されるでしょうと、のん気に待ってる。未来の自分のための備忘録として、今年見逃した映画を…

2015年に見た映画の振り返り

今年もあともうちょっと。今のうちに、今年映画館で見た映画の振り返りを。こういう時に、書き溜めたエントリーがあると重宝する。記録するって楽しい。 2015年映画館で見た映画、計24本。映画館に足を運ぶのはライブに足を運ぶようなもの。DVD化も…

『アメリカンドリーマー 理想の代償』見てきた

見終わった後のキ・モ・チ。 高潔であることを自らに課した主人公が、理想の代償に支払ったものは何だったのか。そこにフォーカスしながら『アメリカンドリーマー 理想の代償』を鑑賞した。 「正しい道を行くこと」が信条の男に迫られる苦渋の選択。成功か破…

音楽映画ベストテンを選んでみた

ランキングを選んだり、考えたり。あんまり好きな作業じゃないけど年に1回ぐらいならいっか。音楽映画ベストテンを選んでみた。 ドリームガールズ ヘアスプレー ジャージー・ボーイズ オーケストラ! ブラス! ONCE ダブリンの街角で ドラムライン ピッチ・…

『ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』見てきた

アメリカの俳優から最も尊敬を集める監督の一人、ロバート・アルトマン。 彼が、監督として大成するまでの若き日の姿や失意にある時もカメラが追ったドキュメンタリー映画、『ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』を見てきた。 …

キャンパスライフと音楽を描いた映画2つ

音楽映画を見直し中。音楽あふれるキャンパスライフを描いた映画『ドラムライン』と『ピッチ・パーフェクト』を見た。どちらの映画も大学生、それも新入生が主人公。 『ドラムライン』は、アメリカンフットボールのハーフタイムショーでみかけるマーチングバ…

荒唐無稽だから心底楽しめる『オーケストラ!』は、映画的楽しさにあふれた秀作。

傑作よりも秀作の方が、しみじみとした情感にあふれてそうで、贔屓にしたい響きに溢れてる。クラシック音楽がテーマだけど、内容はロック。ロックって反逆のことでしょ、本来は。 こちらの企画に合わせ、音楽映画を見直し中。12月まで受付中だから、まだ間に…

『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』見てきた

『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』映画レビュー。シアターキノにて鑑賞。膨大な量の写真を遺品として残しながら、生前は一枚の写真も公表することはなかったミステリアスな女性を描いていた。

『FOUJITA』見た

ピカソやモディリアーニにキスリング、あるいはマリー・ローランサンと同時代に活躍した画家の藤田嗣治(=レオナール・フジタ)。エコール・ド・パリの寵児にして、戦争協力画家でもあった彼を描いた映画、『FOUJITA』を見てきた。 当時芸術の最先端都市で…

『エール!』見てきた

フランス発の映画『エール!』を見てきた。耳が聴こえない家族を持つ少女が、パリの音楽学校をめざすお話。そう書くと重そうだけど、実際はコミカルで笑える、コメディ要素満載のヒューマン・ドラマ。泣けるけど、泣かそうというあざとさはないので素直に感…

『コングレス未来学会議』見た

実写パートとアニメーションパートがひとつの作品の中に同居する、一風変わった映画『コングレス未来学会議』を見てきた。『戦場でワルツを』のアリ・フォルマン監督が、SF作家スタニスワフ・レムの小説を映画化したもの。ぶっ飛んでた。 2014年、ハリウッ…

『細雪』と四姉妹考

着物の柄を見るのスキー。朝ドラ『あさが来た』の主人公姉妹、今はお嫁に行ってしまって質素な着物になったけど、幼少期のふたりはそれはもう素晴らしい着物を着てた。着物の柄を見るのスキーとしてはたいへん目の保養になった。 細雪 発売日: 2015/10/06 メ…

『ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏』見た

華麗なるバレエの舞台裏と聞くと、トップバレリーナをめざすダンサーたちの、苦悩と挑戦の日々かと思ってしまう。ところがこの映画は、ロシアのボリショイ・バレエ団で2013年に実際にあったスキャンダルがテーマ。登場するのは全員舞台関係者で有名人のため…

札幌国際短編映画祭終了!でも特別上映があるよ

狸小路にある札幌プラザ2・5をメイン会場に開催された札幌国際短編映画祭2015は、10月12日に閉幕した。 (写真は使いまわしさ☆) 地味な作品が集まってる&地方都市開催にしては、お客さん入ってたように思う。上映回によっては、満席に近かったりしたから。…

『黒い十人の女』見た。

昭和の名女優には、若尾文子以外にもお美しい人がいっぱい。今でもエレガントな岸恵子に山本富士子、そして中村玉緒とビッグネームな女優さんが揃い踏み。浮気性のひとりの男をめぐる、10人の女たちの物語。女の黒い本音が次々と飛び出すから面白かった。 あ…

札幌国際短編映画祭、開催中!

今日から始まった札幌国際短編映画祭。10周年とキリがいいせいか、初日のせいなのか、メイン会場には取材っぱい人の姿もチラホラと。昨年はもっと地味だったような気がするのは気のせいか、日程のせいか。 (今年のポスター。ちょっとETを思わせるデザイン…

『しあわせへのまわり道』見た

人生の後半戦が見えてきた人にふさわしい映画、『しあわせへのまわり道』見てきた。ヒロインはアラフィフ女性。何かに対して真っ直ぐに情熱を注げるとは限らない、夢見る頃を過ぎた大人にも心地いいストーリーだった。ストーリーやその他の点(見てのお楽し…

『しとやかな獣』見た。

若尾文子目当て。往年のゴージャスハリウッド女優にも負けないくらいの存在感がステキ。ハートマーク十連発したいほど、きれいだった。 そもそも邦画をあんまり見ないからよく知らないけど、邦画には珍しいブラックコメディ。映画そのものも奇妙で面白かった…

『インターンシップ』見た

世界征服だって夢じゃない、グーグルさんの首に鈴をつけるような映画見た。 『インターンシップ』2015.3.18 先行レンタル配信/4.3ブルーレイ&DVDリリース - YouTube アマゾンインスタントビデオにて鑑賞。軽ーい気持ちで楽しめる映画はないかと探してた…

インサイド・ヘッド見てきた

感情を映画というフォーマットに載せて、世界中の人のハートを掴みにいくピクサー。そのピクサー自身は「感情」をどう捉えているのか。そこに興味があって見てきた、『インサイド・ヘッド』。 映画『インサイド・ヘッド』最新予告編 - YouTube 夏休みも終わ…

女と子供の目を通して見る戦争映画その2

時期外れだけど、マイペースに前回の続きを。ドンパチシーンもなく戦場からも遠く離れてるけど、戦争の影が濃厚な『名もなきアフリカの地で』。 名もなきアフリカの地で [DVD] 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ 発売日: 2004/02/26 メディア: DVD …

女と子供の目を通して見る戦争映画その1

ワンテンポずれてると、余計な政治性も勘繰られずに済むから書きやすい。 桜が咲いたら卒業を描いた映画を思い出すレベルで、8月になれば思い出す。ドンパチシーンは皆無な戦争映画、『マレーナ』と『名もなきアフリカの地で』。どちらも女と子供の目を通し…

『人生スイッチ』見てきた

逆上が産み出す悲喜劇を描いたアルゼンチン映画、『人生スイッチ』を見てきた。 きっかけは、日々の憤りの爆発。最悪のその先の、予想を超えた<行きつく先>を笑え!(映画公式サイトより) 全 6話からなるオムニバスで、どのストーリーも変でおかしい。コ…

『千年の一滴 だし しょうゆ』見てきた

日仏合作のドキュメンタリー映画『千年の一滴 だし しょうゆ』を見てきた。 「千年の一滴 だし しょうゆ」予告編 - YouTube 和食がユネスコの世界無形文化遺産登録された記念に制作された、2013年のNHKドキュメンタリー番組をブラッシュアップしたも…