クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

バレンタインも近いので、『バレンタインデー』見た

チョコはほとんど出てこない。

 

ハロウィン🎃の時の渋谷が異常な盛り上がりをみせるように、バレンタインになるととりわけ盛り上がるのが、アメリカのロスアンゼルスなのかもしれない。かもかも。

 

 バレンタインデーに同時進行する、老若男女による複数のコイバナが錯綜する群像劇。いくつになってもイチャイチャ、愛情表現もあからさまな人物がいっぱいで、アメリカ人(多分都会限定)のエネルギッシュさに圧倒されまくり。何食ってりゃ、こんなにイチャイチャできるのさ。。と、日本人としてはたじろぐばかり。

 

出演陣も豪華。

 

テイラー・スウィフトアシュトン・カッチャージェシカ・アルバアシュトン・カッチャージュリア・ロバーツにジェイミー・オリバー、はてはクィーン・ラティファにシャーリー・マクレーンまで。一人くらい、好きな俳優見つかるやろ?と言わんばかりの豪華さで、一人でも多くの人に「好きになってもらいたい」「見て欲しい」と、設定からして愛がいっぱいさ。

 

多分オーバーに演出されてるとはいえ、日米のバレンタイン事情の違いを知る上でも面白い。

 

ストーリーの中心となるのは、花屋の青年アシュトン・カッチャー。すべての道は花屋に通じると言いたいくらい、バレンタインには大忙しとなる業種だから、ストーリーの中心となるのもお花屋さん。

 

微笑ましい愛のキューピッドとなることもあれば、期せずして知らなくてもいいことまで知ってしまう、なかなかに悩み多きポジション。花束やアレンジメントづくりに、配達まで、夜更けまで大忙し。

 

結婚適齢期アシュトン・カッチャー自身も、恋の天国と地獄を行ったり来たりで忙しい。花屋、そのお客、その先の人間関係、あるいはそこですれ違った人たちと、袖すり合った人たちのコイバナが次々と繰り広げられる。

 

年齢相応に、彼氏とイチャイチャしまくりのテイラー・スウィフトが、とびきりカワイイ。超キュートで、超ラブリー。どれだけイチャついていても、「若いっていいわねぇ」とスルーされる年齢の時に思いっきりイチャついた人間は、きっと真っすぐに進んでいくさどこまでも。

 

と、思える愛されキャラ時々呆られ系を、のびのびと演じていて、好感度大。物怖じせずに、好きなものに好きと言い切る打たれ強さの秘密は、きっとこんなところにある。

 

場数を踏まなかったせいか、あるいは踏みまくってか、真っすぐにいかずにジグザグ折れ曲がりまくりの大人の恋も複数同時進行で、不実な人と誠実な人の明暗もくっきりはっきりで、苦笑するしかない。

 

ジェニファー・ガーナ―演じる小学校教師の恋は、真っすぐにのびのび育った彼女の恋が、これでいいわけないと周囲の助けによって修正される。

 

誰も望まない恋や愛が見たいんじゃない。みんなに祝福される、ブラボーとみんなが喝采を送りたくなる恋や愛が見たいんだという、揺るぎないコンセプトにも愛がいっぱいさ。

 

この映画を見ると、日本がいかに「お一人様に優しい」国かと思い知らされる。パートナーが居て当たり前。パートナーチェンジも当たり前なのは、それだけ一人で生きるのに厳しい国だから。

 

アン・ハサウェイ演じる奇妙な女性は、奇妙な人生を生きるしかない、人生の重荷を背負ってる。一人では潰されそうだから、誰かと重荷を分かち合う。多分そんな理由で、パートナーを求める人が彼の国には多いんだ。

 

夫婦になっても孫が生まれても、いつまでも互いの愛を確認せずにはいられないのも、家族関係がドライで、日本のように体面や親族に縛られないことの裏返し。いつでも解消できる関係なら、せっせと繋ぎとめるしかない。繋ぎとめても切れちゃうものは切れちゃうから、切れない関係、いつまでも続く愛こそ貴重なんだ。

 

ほぼ一年ぶりの逢瀬という、たった一日のために片道14時間かけてジュリア・ロバーツが旅をするのも、いつ終わっても不思議のない関係だから。会える時に会っておかないと、「次の機会」は永遠に訪れないかもしれないから彼女は空を飛ぶ。

 

ジュリア・ロバーツの空の旅のお供となる男性が、とっても思いやりのあるステキな男性で、どんな相手と恋に落ちるのかと思いきや、そこに着地するかとサプライズも待っている。(← 勘のいい人なら、もっと早くに気付くに違いないけど。。)

 

それがみんなに祝福されるものならば、誰がどんな人と恋に落ちたっていいじゃない。という哲学に貫かれているから、後味がいい。“みんなに祝福されるもの”というところが、ポイントさ。

 

バレンタインとはいえ、相手がいない人向け、ほんとは居たはずなのに。。という人向けの見せ場もちゃんとあって、可能な限りすべての人に愛とハッピーを届けようとしているところがとことん後味がいい。

 

絵に描いた餅、理想は理想でしかないとしても、理想の形はこうなんだと高々と掲げてくるから、理想も現実になりやすいのさ、きっと

 

大切な人をちゃんと大切にしている人ほど、博愛にも近くなるんだねと思う、ラブ&ハッピーが詰まってる。モノより思いとか言うけれど、モノがあった方が愛も伝わりやすいやね。

 

お休みなさーい。