クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

『グランド・イリュージョン』と豆のポタージュと

花粉飛び交う関東の陽気か、3月とはいえ小雪が舞う北の国か。羨むべきはいったいどちらか、花粉も雪もカンケーない南国にでも高飛びしたい。

 

舞い散る小雪のせいで、外出意欲はすみやかに減退。99%捨てるものしかないクローゼット整理は遅々として進まず、引っ越し以来封印されていた段ボールをひとつ開けたところでうっちゃり。

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(これは気分転換で作った、豆のポタージュ)

こういう気分の時はB級映画さ、と『グランド・イルージョン』を見る。

 世紀のマジシャン4人組が主人公の、劇場型犯罪おバカ系。ショー要素が満載で、頭使わずに楽しめる。劇場型犯罪とはいえ、根底にあるのはマジックへの「愛」だから、爽快とか、痛快とかスカッとするという単語がよく似合う。

 

マジックショーの最中に、遠くパリの金庫から消えた札束の行方を筆頭に、衆人環視の中で繰り返される劇場型犯罪。翻弄される警察と、警察をあざ笑うかのように犯行を重ねるマジシャン集団フォースメンの対決が、ルパン三世スペシャル版っぽいストーリー。

 

実はフォースメンも姿の見えない黒幕の指示で動いていて、彼らを陰で操る人物は一体誰???というのも重要なポイントで、観客を飽きさせない盛りだくさんの趣向がかえって目まぐるしすぎて、途中で飽きてしまった。これは個人の感想です。

 

アトラクションいっぱいのテーマパークに行ったところで疲れしか感じない。池でボートくらいのアドベンチャーでいいやと思う人間にとって、頭使わないアドベンチャーは、やっぱり退屈の方が勝ってしまう。

 

マジックショーは、映画で見るよりラスベガスかどこかのショーで実際に見た方が面白そう。

 

マジシャンの人、かつてはテレビでもよく見かけたものだけど、近頃さっぱり見掛けないのは、ショーに出た方が稼げるからか。ファンでもない人に難癖つけられる可能性のあるテレビよりも、イルージョンに素直に感心してくれるファンがいるショーの方が、そりゃいいやね。

 

マジックの種明かし、手の内もところどころ明かしつつ、映画は進むよフィナーレに向けて。難癖つけて、愛のあるマジック、イルージョンの世界をぶち壊す無粋な者への抗議と制裁もしっかり織り込みながら。

 

娯楽大作は、映画館の大きなスクリーンで見た方が、魅了されやすくイルージョンの世界にも浸りやすい。もひとつノレないという感想になったのは、手のひら視聴という環境も大いに関係あり。

 

原題の『Now You See Me』というタイトルがカッコいい。

 

ハデハデ~なマジックショーは、ライブでこそ見たくなる。例年2~3月は、もっとも映画館から足が遠のく季節。春よ来い。

 

お休みなさーい。