クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

旨味があるから美味しくなる

ここ最近初めて作ってみたレシピで美味しかったのは、アクアパッツァ

 

魚と貝からは魚介のスープ、トマトからは野菜のスープとそれぞれの素材からたっぷり旨味がでるから、あとは油(オリーブ油)に水分(水または白ワイン)に塩に香草(パセリ)というシンプルな味付けで十分。

 

主菜に旨味がたっぷりだから、パンにパスタあるいはリゾットといった主食によく合って、食の進む一品になる。

 

魚介に野菜、それぞれの素材に旨味がたっぷりだと味付けはシンプルでいい。旨味がたっぷりでさえあれば、魚介に野菜の組み合せは何でもよく、多少組み合せが変わったところで美味しいものができるはず。

 

その反対に、魚介に野菜それぞれの素材にそもそも旨味がなかったら、テクニックを駆使して素材をこねくり回したところで美味しいものはできないし美味しくならない。

 

旨味たっぷりの素材を組み合わせて作ったシンプルな主菜は、日常使いの器に盛っても形になって主食も進む。

 

テクニックを駆使して“旨味なき素材”を組み合わせて作った主菜は、日常使いの器に盛っても美味しくないものは美味しくならない。だから器を豪華にしてみるとか食事をする場所をレストランのように飾り付けてデコってみるとか、要するに“盛る”と進まない食も進むようになるのかも。

 

その場合食べているのは“盛る”ために添えられた情報で、情報を食べているんだから美味しいわけがない。情報を食べているのに美味しい方が、むしろ稀で貴重なことなんだと思っていると、何ごとにも平常心を保ちやすい。

 

平常心が保たれていると、この素材にこのシチュエーションで美味しいわけないじゃんというアンテナも、より効きやすくなる。