昆布と手羽中や手羽元(もちろん手羽先でもいい)でとったスープに鶏or豚で作ったチャーシューの醤油だれをあえると、優しい味(薄味ともいう)のラーメンスープが出来上がる。
好みで醤油や塩をスープに加え、チャーシューに煮卵ではないただのゆで卵、青菜(青梗菜など)にキクラゲのきんぴらをトッピングすれば、自家製ラーメンの出来上がり。
スープが単純なので、単純な味。もっと味を濃くして旨味を足そうとすると具材が豪華になって、家庭用だけど豪華な一品ができるはず。多分。
家庭用だから、味付けは極力シンプルで。そうすると外で食べるラーメンが、いかに濃厚かがよくわかり、濃厚で間違いなく美味しいけれど家庭用とは別モノだとよくわかる。家庭用で大事なのは安心して食べられることで、科学実験のような調理法や素材を家庭に取り入れていくと、家庭であってもラボのようになってしまう。
スープの素になったチャーシューはツマミにもなるし、チャーシュー丼のようにして食べれば二回転くらいできる。トッピングの青菜もキクラゲのきんぴらも再利用可能で、煮出した昆布も刻んで佃煮にしたり何かの具材として使えば経済的。
家庭用は、基本経済的と同じになりやすくて節約に偏りがち。
節約、コストだけを考えた時はインスタントラーメン最強。だけど、肉や野菜その他ラーメンにだって使える素材の消費量が落ちて家庭から素材が乖離すると“業界”主導になって、家庭料理であっても家庭用の素材を揃えるのが難しくなる。
コスパにタイパ。パフォーマンスだけを考えたら、業界主導に家庭あるいは個人が敵うはずがない。
敵うはずがないから何でも家庭で作るのは趣味で、趣味だから時間もコストも天井知らずになりがち。だから、趣味として長く続けたかったらやっぱり趣味に割く時間もコストも計算に入れながらだと、苦行にならずに長く続けることができる。
明日は大晦日。お節を作るのも二度目三度目あるいはもっととなると、大変だと分かっていても何とかなるとも楽観できて、要するに経験値が貯まるとだいたい何とかなる。
節約一辺倒ではなく合理的。だから自分で作る。今年も色々と作ったけれど、今年いちばんの収穫は、自分で作るラーメンになった。