クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

ゼリーで遊ぶ

気温が上昇して薄着の季節になると、気になるのは二の腕にウエスト周りに背中のプルプル。太りたくない。

 

というわけで、夏場のおやつは甘さ控えめの冷菓、寒天にフルーツのコンポートをあえたものの出番が増える。寒天よりもうちょっとプルプルした食感にしたかったら、ゼリーで。

 

青梅が出回る季節になると、瞬間的にお店に並ぶ本来は梅干しを作る用の赤紫蘇で、まずは赤紫蘇ジュースを作り、作った赤紫蘇ジュースでゼリーを作ってみた。

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あら、写真の向きが変。直らない。時々なるよね、こういう現象。まるで、こっちがコピーでどこか別の場所に本物でもあるみたい。感じ悪。(2023年6月15日解消確認)

 

作ったばかりの赤紫蘇ジュースは、発色も鮮やか。

 

酸度(=レモン汁or酢)を控えめにしたせいか、最初は鮮やかだった色も二、三日もすれば落ち着いた色合いになった。(とはいえ、レモン汁や酢を加えればきっとまたキレイに発色するはず)

 

赤紫蘇ジュースで砂糖を使っているので、ゼリーを作る際には砂糖はまったく加えず。出来上がりはとっーても甘さ控えめで、小腹が減った時のおやつにちょうどよし。

 

赤紫蘇ゼリーが大変美しい色合いだったので、色えんぴつやクレヨンを手に入れた子どものようなつもりでゼリーで遊んでみた。

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飲むヨーグルトで作った白いゼリーをキャンバスに見立て、赤紫蘇ゼリーとキウィのゼリーを花の抜型で抜いてキャンバスに散らす。仕上げにレモン汁+梅密+赤紫蘇ジュースほんの少しで淡いピンクの透明なゼリーを流す。

 

夏になるとよく見かける、金魚や花火が大変きれいな色合いの羊羹の上に散った和菓子のイメージをめざしてみたけれど。

 

思いつくのは簡単でもイメージを形にするのはやっぱり大変で、大変と思いつつお菓子または食べ物を作る作業は久しぶりだから、作っている間は楽しかった。

 

キウィのコンポートに水分を足し、ゼラチンを混ぜて固めただけのキウィゼリーはミキサーで濾した方が型に抜きやすかっただろうけど、食感としてはキウィがゴロゴロしてる方が美味しい。

 

最初は葉っぱの型に抜くつもり緑=キウィを選んだけれど、メロンで緑を出してもよかったかも。

 

ヨーグルトゼリー、赤紫蘇ゼリーで2色。赤紫蘇とヨーグルトを混ぜればピンク色になって3色になるから、3色ストライプゼリーにもできる。

 

と、何しろもとはゼリーで大したカロリーでもなく、端材も食べてしまえばいいだけなので、食べ物で遊んだといってもギルティフリー。

 

赤・ピンクにオレンジや黄色。あるいは緑色はスーパーに売っているフルーツでも簡単に作れる。だけど、青色というのはハードルが高く、食べられる青色となると一体何からできているんだか???

 

ブレンドすればできそうであってもクリアーな青というのはやっぱり難しく、難しいから”ハワイアンブルー”がかき氷に登場したのは一種の革命的な出来事だったんだろうと思う。

 

大正以降に生まれた今ではアンティーク着物と呼ばれる着物は、デザインも斬新で色鮮やかで、見ていて楽しい。

 

あれは化学染料が登場したから鮮やかな色が出せるようになり、鮮やかな色が出せるようになったからデザインが一気に多様化したんだと、誰かやどこかで聞いたことがある。

 

だから今までになかった色鮮やかで斬新なデザインのお菓子、特に和菓子系はいってみれば技術の進歩のひとつだと思って見てる。

 

白いゼリーに花形で抜いたピンクや緑のゼリーを散らし、透明のゼリーで覆う。

 

たかがそれだけの作業でも、扱うものがプルプルでプニプニだけに大層扱いにくい。

 

ちょっとお菓子を作ったことのある人なら、誰でも知っているしわかっているから、ひと目で手間暇かかっていることがわかるゼリーのデザート、例えばゼリーのイエのカラフルなゼリーやフルーツたっぷりのフルーツゼリーはスター誕生のようなもの。何しろスターだから一気に知名度を獲得して、コピー=モノマネが現れたんだろう。

 

ゼリーエースにシャービックにフルーチェ

 

混ぜればできて型で抜く、色鮮やかなデザートを簡単に作った経験があるから、白いキャンバスに見立てたヨーグルトゼリーに型で抜いた色違いのゼリーを散らそうと思い立った。大変かつ面倒そうでも、心理的なハードルは低かった。

 

子どもの頃は、素材のことなんて考えもしなかった。

 

すべて口にしても大丈夫で、口に入れても違和感のない素材でできている。というのは考えてみたらものすごく手間暇がかかっている。ちょっと思いついただけでは続けられないものなんだということも、今となってはよくわかる。

作り置きの収支その2

ブラウニーのような焼き菓子はそのままでも日持ちするし、冷凍してストックしておけばいつでもおやつになる。

 

何なら朝ごはん代わりにもなるので、あると便利。ブラウニーにバナナブレッド、キャロットケーキ。どれにしようかと迷うけれど、日持ちを考えた時にはやっぱりブラウニーに落ち着く。

 

豚かたまり肉のウスターソース煮、なすと牛肉の八丁味噌炒め、きのこと鶏肉の照り焼き、シーフードトマトソース(ホタテとイカ)、あさりの黒こしょうソースに牛ひき肉とネギ・セロリのスープ。鮭の南蛮漬け、ポークソテーのアスパラ・ミニトマトスナップエンドウ添え、キウィのコンポートにブラウニー。

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今月作った作り置きは、8品に果物と焼き菓子。

 

豚肩ロースブロックは100g289円で294g、牛ひき肉は100g246円で100g、鶏モモ肉は100g181円で291g、米国産牛バラ切り落とし100g159円を295g、米国産豚ロース100g105円で392g。蒸しホタテは100g257円で106g、あさりとイカに鮭(=マス)の価格は忘れたけどそんなに高くないはず。

 

自分で作ったウスターソースは市販品に比べれば日持ちしないので、ドレッシングやソースとして存分に味わったあとは煮込み料理で使い切る。

 

豚かたまり肉は煮込み料理に、牛切り落とし肉は蒸したナスと合わせて味噌炒めに。八丁味噌を使えばいつもより濃い味になって、麻婆豆腐と同じく白いご飯と好相性の仕上がりに。鶏肉は七味と唐辛子でピリ辛味の照り焼きにして、きのこもどっさり。

 

冷凍前提の作り置きだと、野菜は不足気味で野菜の使い方に悩むけれど、南蛮漬けやポークソテーの付け合せで彩りに気を配る。

 

クリームソースにトマトソース、あるいはオイルベースのソース。冷凍して使いやすいパスタソースはやっぱりトマトソースだから、今回はホタテとイカでシーフードトマトソースに。

 

あさりの黒コショウ煮は、カイワレや大根おろしと合わせて和風パスタソースとして使えるよう、いつもより甘さは控えめにした。牛ひき肉はセロリ・ネギと合わせてスープにし、まだ酸っぱかったグリーンキウィはコンポートにしてから冷凍に。

 

家庭でも作りやすい(=冷凍しやすい)作り置きのレシピは何となく見当がついてきたので、次は作りやすいものだけでなく”ワインのお供になるような”作り置きが課題。

 

その場合も、肉 > 魚 > 野菜の順番にレシピを考える(or思いつく)のが難しい。そもそも冷凍には向かない、冷凍すると食味が落ちるような食材は作り置きする際には使いにくい。

 

そうすると、使いにくいものの出番が少なくなるので調理法を変えてみる。という試行錯誤を繰り返すうちに、作り置き冷凍食品のレパートリーも増えればいいんだけど。

 

食材さえ揃っていれば、出来立て作り立てをそのまま出せばいいというのは思えば制約から自由でラク

 

ラクで楽しいことは趣味の要素が強くなって、ラクではなく楽しいことばかりでもないことは趣味を超えてギョームとか職の要素が強くなるんだろう。

 

ライラックまつり大通公園会場は、今日まで。今日は曇りでお天気はイマイチ。


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白や濃い紫に淡いピンクまで。ライラックといっても色も種類も香りだって様々。色々なライラックを見慣れているとつい一般的なライラックを忘れがちになるけれど、淡いピンクのライラックがやっぱりライラックとしてはいちばんしっくりくる。

 

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自分で作るウスターソース

トマト、りんご、たまねぎ、にんじん、セロリにしょうがとにんにく。

 

どこのスーパーでも手に入るありふれた野菜に、酢に砂糖と塩にクローブナツメグなどのスパイスがあれば自家製のウスターソースができた。

 

カラメルソースで作るカラメルプリンが作れれば、特に難しいポイントもなし。材料を切って煮て、ミキサーにかけて滑らかにする工程は、ポタージュスープを作る工程とあんまり変わりない。

 

滑らかになったウスターソースの素を濾して液体(=ソース)だけを取り出して、好みの味や濃度になるまで煮詰めれば完成。

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(濾したあとのウスターソースの素)

濾すという作業は普段料理を作る時にはあまり出番のない工程で、出番がないから裏ごし専用の道具もない。フレンチだったらシノワ、日本料理だったらきんとんを作る時に使う馬毛の裏ごし器。あると便利だけど、ないからガーゼのさらしを使った。

 

以前、それまで食べたことのない優しい味のミートソースを食べたことがあり、ああいう味はどうやって出すんだろうと思っていた。

 

ウスターソースを作る時にできる、ウスターソースの素とひき肉で炒めたミートソースは、何しろ油をほとんど使っていないものだからあっさりで、あっさりだけど野菜もスパイスもたっぷりだから奥行きもあれば複雑さもある味で、”いつものミートソース”ではない味のミートソースができたので大満足。

 

材料は、どこのスーパーでも手に入るものばかり。だけど旬のものやとびきり新鮮なもので作るときっととびきり美味しくできるはず。普通に手に入るもので作ってもおいしくできたんだから。

 

加えるスパイスの種類や配合を変えるとオリジナルの味も作りやすく、”わが家””わが店””わが会社””わが地域”の味も作りやすい。

 

いつものミートソースを作る時に酸味が勝るようだとソースで甘みを補っていたけれど、隠し味風に加えるソースがオリジナルだと、いつものミートソースであってもオリジナリティが増す。

 

材料はありふれている。作る工程や手順もすっかりわかっている。だけどどうしても再現できない、”あの人が作る””あの店が作る””あの会社が作る”味は調味料から手作りやオリジナル配合で、手順や工程は真似できても真似のできない味になるのかも。

 

材料がありふれているだけに、残りがちなもので作ると始末の意味合いが強くなって、旬のものやブランドもので作ると贅沢に振れる。そういうものでもあるのかも。かもかも。

 

野菜にスパイスに酢・塩・砂糖、プラス水。使っているのはそれだけだから、ドレッシング代わりに生野菜にかけても使える。マヨネーズであえてオーロラソースにするというアレンジもありで、順調に消費してる。

 

何しろ”濾す”という工程は非日常で、非日常気分を味わうために手を動かしたい。そういう気分の時に作るものとしてピッタリだった。

 

ウスターソースの素からは、肉と一緒に炒めるとミートソース、鯖などの魚の身と一緒に炒めるとガパオソースも簡単にできて濾すという面倒な作業をクリアーすると後がラク

 

ラクに、あれも作ろうこれも作ろうと作りたいもの脳内リストが着々と更新された。


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魚の身は、生のままほぐそうとするよりも茹でるなど加熱してから作業すると作業がラクになって余すことなく使える。というこれは未来へのメモ。

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札幌三越前のライオン、マスクなし。三越前のライオンさえマスクしていた日々は、日に日に遠くなっていく。

 

ウスターソースのレシピは『手づくりで!自慢のMy調味料』というムックのもの。ピクルスを作る時に必ず使う酢を使ったレシピはウスターソースの他にもあり、非日常気分で手を動かしたい時にまた試したい。

作り置きの収支

新鮮な春カブは、そのままスライスして生で食べるのがいちばん美味しい。と、思っているけれど、“生”だと丸々1個食べ切るのはちょっと無理。量を食べようと思うとやっぱり加熱調理。

 

カブのポタージュスープを時々作るけれど、カブと玉ねぎをスライスしてバターで炒め、ブイヨンキューブを入れて煮込む際に酒粕をといて入れ、ミキサーやブレンダーで撹拌してから好みの量の牛乳を加えると和風のポタージュになった。

 

牛乳の代わりに豆乳を加えても良さそうで、何しろベースがカブで淡白だからちょっと味噌を加えてもきっとそれなりにそれなりのものが出来上がるはず。

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ブイヨンキューブを使って作ったけれど、そういえば和食には“すり流し”という料理もあったなぁと思い出し、ブイヨンをだしに代えると、またひと味違った風味のカブのポタージュスープが出来上がるはず。

 

牛乳で薄める前のポタージュスープの素は、気が向いたら冷凍してストックしておく。元来作り立てが好きなので作り置きはあまりしないけれど、練習のつもりで作り置き。

 

作ったのは、玉ねぎのポタージュ、あんこうの南蛮漬け、豚角煮、豚肉のプルコギ風、鶏肉とネギのお酢煮、牛肉と里芋しめじの煮物、麻婆茄子、ムール貝のトマトソース、きのこのクリームソースにそら豆を甘辛く炊いたもの。

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あんこうは鮭よりもお買い得で量もちょうど良かったので、値段としてはお手頃。ムール貝も剥き身だと安い。とはいえコストカットが目的の作り置きではないので、肉系の素材にはそれなりのコストをかけた。

 

豚バラブロックはグラム248円で365g、豚肩ロースはグラム288円で173g、牛切り落としはグラム488円で160g、鶏モモ肉はグラム192円で260g、豚ひき肉はグラム188円で248gだから、魚系の素材と合わせても5千円前後。

 

調理にかかった時間は、3〜4時間から5〜6時間。作るものが決まっていて集中すれば何とかなる。作ったものは片っ端から冷凍していったけれど、解凍すると水っぽくなることを考えると、いつもより気持ち濃いめの味付けでも良かったかも。かもかも。

 

冷凍して電子レンジ調理しやすいものと考えると、食品メーカーの冷食ラインナップと被ってくる。コストを考えたとき、大手メーカーの商品にかなうわけがないから、個人が作り置きする時の目的はコストとは別にある。

 

逆に言うと、コスト以外の目的がないと続かない。それが食べるものに手をかけるということなんだろう。

蕎麦寿司

お正月にはお節料理の黒豆を食べ、小正月にはあずき粥。“和”の気分が続く1月は、練切り・羊羹・お饅頭と小豆を使った和菓子の登場頻度も高く、節分には豆まきのついでに大豆をポリポリ。

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お節料理の黒豆には、豆々しく働けるようにという意味があるんだとか。

 

真冬は本来農閑期。農閑期であっても豆々しく、農閑期にしかできない手仕事的な作業に精を出しておくと、忙しくなった時や多事多難な時にもお役立ち。という先人の知恵でも込められていたのかも。かもかも。

 

恵方巻きのアレンジとして、蕎麦寿司を作ってみた。

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恵方巻き、そもそもは海苔の消費拡大を狙ってのキャンペーンが始まりだと聞いたことがある、平成になってから定着した行事食。そもそも海苔の消費拡大が目的だったら、ご飯の代わりに蕎麦でもいいじゃんと、蕎麦寿司にチャレンジ。

 

巻く作業自体は難しくなく、何しろ蕎麦が糊代わりで適度に海苔にひっついてくれるから、成型はわりと簡単。問題は巻く作業に入る前で、巻きやすく茹でた蕎麦を整えるのが手間だった。

 

バラけた乾麵を茹でて使ったけれど、結束パスタのようにそもそも束になった蕎麦をそのまま茹でて使えば巻く作業にラクに入れたんだと巻きながら気付いた。

 

蕎麦寿司だから茹で加減は大らかでよく、のど越しみたいなものも無関係。結束タイプの乾麺を使えば、芯となる具材も巻きやすくなって工夫あるいは改良する余地も有り。恵方巻きだとずっしりお腹にたまり過ぎるけれど、サラダっぽく仕上げた蕎麦寿司だと食も進み、小腹が空いたときのおやつにもちょうどよさげで、個人的には収穫ばかりが多かった。

 

鰯はエリンギといっしょにアヒージョにして気持ちだけ節分仕様、言われないとわからないプレート仕上げに。残った鰯はやっぱりオイルサーディンにでもしておくと、いつでもパスタやその他に使える。

 

味噌漬けにオイル漬け。保存の仕方もいろいろだけど、何を作るのか具体的なイメージがあると保存しっぱなしにはならず、きれいに始末がつく。

 

立春だから、暦の上ではもう春。暖かいところではきっともう梅くらい咲いていそうで羨ましくなるけれど、その代わり花粉とはしばらく無縁。何しろ雪まつりだから。


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(丸まっちいものは作りやすいよね)

お節回転

お節の食材を豪華にしておくと、“あとの始末”もチープになり過ぎずに日常使いできる。

 

エビの頭を唐揚げ(素揚げ)にした一品は、お寿司屋さんで知ったもの。だから本来有頭エビは、頭まで食べられる。

 

お節用にと年末に買った有頭エビ特大2Lサイズは、うま煮やエビしんじょに使ったりと大活躍。特大サイズだけあって、身を料理に使ったあとに出る殻もどっさり。たっぷり残ったエビのカラは冷凍庫で保管しておいて、暇ができた頃にエビのビスクスープ(風)にしてみた。

 

本来のレシピでは桜エビで作っていたけれど、そこは大雑把に改変してエビの殻で作ってる。ネギ又は玉ねぎ、にんじん又は赤パプリカとエビの殻をバターで炒め、あとはトマト味のポタージュスープを作る要領でカットトマト(トマトジュースや野菜ジュースでもきっと可)を加え、ブイヨンキューブに塩コショウで味を整える。

 

好みで粉チーズやパセリ、オレガノを加えてミキサーでペースト状にする。ペーストにしただけでは殻が残ったままで舌触りが悪いので、丁寧に裏漉しできれば2回くらいすると出来上がりが全然違ってくる。そもそもの素材が捨てるものだったんだから、せめて手間暇くらいは加えたい。

 

何しろ丁寧に裏漉しすると、ボウルいっぱいだったエビペーストも5分の1くらいまで減ってしまうから。

 

あとはペーストに好みの濃さになるまで牛乳を加え、生クリームを垂らせば完成。生クリームを流した時に、ラテの要領でクリームをデコるとおもてなし風。

 

最終的には牛乳を加えるから多少濃厚なエビペーストでも無問題。ビスクスープ(風)にする以外にもパスタソースにもなりそうで、素材があって手間暇かけられる時間さえあれば、ひとつの素材で何回転かすることができる。

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残ったエビしんじょも最後はグラタンに。何しろ魚のすり身とエビでできているから、結局はシーフードグラタン。

 

とかく食材が高騰しがちな年末。食料供給という商流の上流で、“次”を見据えてハレの日向けの食材を大量に押さえにいくからで、ハレの日向けの食材であっても日常使いや普段使いする、ハレのシーンで活躍する商流が押さえにいくと、お値段も据え置きになるのかも。かもかも。

 

今年は合鴨を使わなかったけれど、鴨南蛮というメニューが蕎麦屋にあるおかげで、ハレの日向けの食材であっても比較的手が出しやすい価格に抑えられている。ということはあるのかも。かもかも。

 

頭から尻尾まで捨てるところがない食材、例えば鮭は何かと重宝で、重宝される食材だから出番も増える。だから出番を増やそうと食べられる箇所を増やしていくと日常使いに近付いて、日常に溶け込んでいく。

 

 

今年いちばんの収穫

昆布と手羽中や手羽元(もちろん手羽先でもいい)でとったスープに鶏or豚で作ったチャーシューの醤油だれをあえると、優しい味(薄味ともいう)のラーメンスープが出来上がる。

 

好みで醤油や塩をスープに加え、チャーシューに煮卵ではないただのゆで卵、青菜(青梗菜など)にキクラゲのきんぴらをトッピングすれば、自家製ラーメンの出来上がり。

 

スープが単純なので、単純な味。もっと味を濃くして旨味を足そうとすると具材が豪華になって、家庭用だけど豪華な一品ができるはず。多分。

 

家庭用だから、味付けは極力シンプルで。そうすると外で食べるラーメンが、いかに濃厚かがよくわかり、濃厚で間違いなく美味しいけれど家庭用とは別モノだとよくわかる。家庭用で大事なのは安心して食べられることで、科学実験のような調理法や素材を家庭に取り入れていくと、家庭であってもラボのようになってしまう。

 

スープの素になったチャーシューはツマミにもなるし、チャーシュー丼のようにして食べれば二回転くらいできる。トッピングの青菜もキクラゲのきんぴらも再利用可能で、煮出した昆布も刻んで佃煮にしたり何かの具材として使えば経済的。

 

家庭用は、基本経済的と同じになりやすくて節約に偏りがち。

 

節約、コストだけを考えた時はインスタントラーメン最強。だけど、肉や野菜その他ラーメンにだって使える素材の消費量が落ちて家庭から素材が乖離すると“業界”主導になって、家庭料理であっても家庭用の素材を揃えるのが難しくなる。

 

コスパにタイパ。パフォーマンスだけを考えたら、業界主導に家庭あるいは個人が敵うはずがない。

 

敵うはずがないから何でも家庭で作るのは趣味で、趣味だから時間もコストも天井知らずになりがち。だから、趣味として長く続けたかったらやっぱり趣味に割く時間もコストも計算に入れながらだと、苦行にならずに長く続けることができる。

 

明日は大晦日。お節を作るのも二度目三度目あるいはもっととなると、大変だと分かっていても何とかなるとも楽観できて、要するに経験値が貯まるとだいたい何とかなる。

 

節約一辺倒ではなく合理的。だから自分で作る。今年も色々と作ったけれど、今年いちばんの収穫は、自分で作るラーメンになった。

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