クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

暖かくなって寒くなる

暖かくなったと思ったら冷たい風が吹き、気温が上下するのが季節の変わり目で、変わり目だから不安定。

 

みそ汁は季語にはなさそうだけど、酒粕を汁物にした粕汁なら季語にあってもおかしくない。ほんのり甘くて飲むと(食べると)気持ち暖かくなったような気さえするから、季語にするならやっぱり冬。

 

例えばみそ汁がフリーズドライで手軽に食べられるインスタント食品になった時、実需はどうだか知らないけれど、世界中で売れるような気がする。だけど粕汁がインスタント食品になっても世界中で売れるような気はあんまりせず、地域差がきっと出る。

 

大雑把に言えば汁物やみそ汁に分類されるけれど、特定地域でしか食べられていないものが郷土食で、ローカルに近づくほど季節色が強く出る。

 

節句に登場するような行事食はシーズンになると高値になりがちで、高値を敬遠すると行事食から定番が消える。もともとはその土地で食べられている季節のものだったから、季節の節目に登場する、その種の食べ物や行事を彩る花や植物に需要と供給の市場原理が直撃したら、節目がなくなってシームレス。

 

節目が祝祭だったら祝祭がなくなって、祝祭なき日々が続くのがシームレスなあり方で節目が消える。

 

節目がなくなると季節がわかりにくくなり、季節性が薄れると地域色も薄まってその分ローカルから遠くなる。郷土食の消えたローカルみたいなもので、郷土が消えたローカルは無国籍に接近していく。

 

季節に限らず何らかの変わり目は不安定で、不安定だから前例が通用しない。通用しないはずの前例が続くのなら前例を積み重ねている最中。

 

前例が通用するとプラスに働くという経験を積み重ねると前例に肯定的になり、前例が通用するとマイナスに働くという経験を積み重ねると前例には否定的になりがち。

 

変わり目は不安定。だから先は読み違いがち。読み違いがプラスに働くと前例が通用しないことにポジティブになり、読み違いがマイナスに働くと前例が通用しないことにネガティブになりがち。

 

ポジティブな意見や態度に触れる頻度が高くなるとポジティブ評価に傾きやすく、ネガティブな意見や態度に触れる頻度が高くなるとネガティブ評価に傾きがち。

 

本当にただそれだけのことで、世界が一変したように感じたときは、ポジとネガのポジションが入れ替わった環境由来なんだと思えばいいだけ。

 

ライラックの木に見慣れないオーナメントのような実が釣り下がっていた。正しいのはこっち。


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ドライフラワー状になった花と新芽の瑞々しい緑が同居したユリノキの姿は、寒暖差が激しい北の地だからか、珍しい。

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桜だけでなくライラックの開花も例年より早くなりそうで、蕾はスクスクと成長中だった。

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