クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

捨てるとこなどなし

筋子ひと腹190g、200gを切るくらいの素材から取れたイクラのしょうゆ漬けが、小さめのタッパー(10㎝×10㎝くらい?)ひとつ分。

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(先日もそうだったけど、なぜか写真が縦。横にしたいのに。。)

お風呂のお湯くらいのぬるめのお湯で薄皮を剥いでほぐし、あとは目の細かいザル状のもので取り切れなかった薄皮を丁寧に取り除き、しょうゆダレに漬け込んで冷凍庫で寝かす。

 

使いたい分だけ解凍しながら使っても、よし。使い切るつもりで一度にすべてを解凍しても、よし。

 

素材が安く手に入れば入るほど、原価率は下がってお得。特に素材は安くなく、コストパフォーマンスでは普及品に敵わないとしても、自作してみたいという欲求は満たされていい時間潰しにもなって、素材が比較的安く手に入る季節限定の手仕事と思えばなんてことはない。

 

イクラを使ってまず作ってみたかったのは、はらこ飯。鮭を煮付けた出汁でご飯を炊き、鮭とイクラをトッピングしたもの。

 

そう分解してしまえばザ・シンプルな一品ながら、身だけでなく卵も一緒に食すことで“余すことなく頂く”にも一歩近づいて、切り身ではなく鮭が丸ごと一尾手に入る地域ならではの郷土めし的な雰囲気も増す。

 

ついでに、お風呂くらいのぬるめのお湯につけると薄皮がきれいに剥がれるというやり方は、温泉が出る土地で鮭が採れる土地で好まれていた、という信憑性に乏しい尾ひれだって付け足したくなる。

 

お湯につけて水につけて。ザル状のものでゴシゴシ扱っても、程度問題だけどイクラは意外と丈夫で、しょうゆダレに漬け込むとイクラのしょうゆ漬けが立派にできあがる。

 

はらこ飯に添えたのはじゃがいもとしめじのタラコ煮で、煮物の煮汁にタラコを加えるという、こちらも魚卵を使ったもの。

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(あら、やっぱり写真は縦。変なの。)

200gを切るほどの筋子から、小さめのタッパー(10㎝×10㎝くらい?)ひとつ分のイクラは多いのか少ないのか。

 

これだけの数の魚卵、生存率が10%や20%でも上がると、成魚の図体がデカくなればなるほど生態系もとんでもなく乱れることになるんじゃないだろうか。

 

数が増えたら海の中の温度は上がる。

 

海水温が上がるから魚群も移動して、見慣れた魚はもっと北へ行き、見慣れない南からの魚が増えてきているのかも。かもかも。

 

筋子がスーパーでも手に入るような季節も短いけれど、鮭にはそういえば白子というものもあり、おぼろげな記憶による食感から想像するにあれは、和風に食べるよりも洋風に食べる方が応用範囲も広そうな気がした。

 

目にする機会が少ないだけに、試してみたいと思ったときに出逢わないと、試してみることもできないんだけどさ。

 

試してみたから、捨てるところなどなく余すことなく使えると知ってる人は知ってるんだろう。

 

天高く馬肥ゆる秋に、やせ細っているものは何だろう?とふと思った。

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(風景写真は横仕様。なぞ???)