クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

愛情貯金と憎まれ貯金

競技に入る前の選手を、“あなたなら絶対に大丈夫。できるできる頑張って”と全力で励まして送り出すコーチ。愛情と信頼を確認し合う姿が、微笑ましい。

 

愛されたという自信と愛されなかったという恨みつらみ。

 

逆境をバネに成長するケースも、そりゃあるけどさ。逆境をバネに負けるもんかと気負ってるすぐそばで、十重二十重の愛情に包囲され、のびのび自然体で健やかに成長する姿を見せつけられると、逆境が枷になって自滅しそう。

 

いざという時にも我を失わずに地力を発揮できるのは、たっぷり注がれた愛情貯金があればこそ。

 

憎まれ役を押し付けてすまんかったな。

 

という感情は、愛情かといえば明らかに違う。愛情ではないから愛情貯金はチャージできず、いざという時に地力を発揮する力の源にもならない。

 

褒めて育てるのか、試練を与えて育てるのか。何を育てたいのかにもよるけれど、おっとりのんびりそれまで大切に育てられてきたものを、突然鬼軍曹がしごいたところで効果なんてあるわけがない。

 

あるとしたら、愛されなかったという恨みつらみを晴らすための憂さ晴らし。憂さ晴らしで人が育つはずがなく、育つはずがないから愛情貯金がチャージされない相手のもとからは速やかに人も去っていき、人が去るごとに憎まれ貯金がチャージされていく。

 

世に憚る憎まれっ子は、そうして無敵の人になっていく。

 

お休みなさーい。