地震も停電もひとまず落ち着き衣替え中に発見した、クローゼットの隅の“非常用持ち出しバッグ”。東日本大震災時には活躍してくれたけど、それから時間が経って諸事アップデートされた結果、使えない非常時グッズの宝庫となっていた。
かつてはケータイ。今はスマホが主流だから、強制的アップデートの分野はこんなところにも転がってた。
非常時にも使わずその存在を思い出すこともなかった、非常用持ち出しバッグ。いい機会だから中身を刷新して、次回に備えましょ。次回は、ないに越したことはないんだけどさ。
今年は筋子が安いとイクラの醤油漬けを自作して浮かれていたのは、9月に入ってすぐのこと。そのあとやって来たのは地震と停電、あるいは節電目標20%の掛け声。食事風景にも、それらが濃厚に反映されている。
ここから地震発生後。
食器棚の奥に眠っていた、非常用ビスケットの存在を思い出せてよかった賞味期限前。結局今でも手つかずで、そのうちおやつにするかお菓子の材料にでもするつもり。停電中に食べたものといえば、菓子パンにお菓子にスナック菓子で、ゆっくり食事を楽しむ気分じゃない時は、食欲も減退。
冷蔵庫の中に眠っていた食材の、在庫一掃期間。
節電20%目標がチラつき、スーパーその他の食材も平時とは違った品揃えの環境下では、「いつも通り」は難しい。難しいから、作り置きを駆使して夕食もお弁当スタイルにしてみた。あんまり豪華じゃない、お節みたいなもの。
ウィンナーという食材も、ふだんは朝食のもの。たんぱく源をウィンナーで済ますと手抜き感が募るけれど、お弁当スタイルなら気にならない。気にならないけれど、同じ量なら生肉の方が、はるかにレパートリー広くて使い勝手もよし。
きんぴらやピクルスは、そもそも保存性が高いから、冷蔵が常温になって再び冷蔵に戻っても気にせず使ってた。ただし家庭内に限るで他人に供する場合は、そんなわけにはいかんでしょ。
冷凍から冷蔵そして再冷凍されたコーンに枝豆。解凍して火を通せば何てことなかったけれど、自分のお腹限りだから他の人の場合はどうだか知らね。コーンはともかく枝豆は、再冷凍後に解凍すると、見た目が著しく悪くなるという発見があった。解凍後も見た目が美しいのも、技術の内。なのかもね。
やってみたから実感する、作り置きを駆使すると、びっくりするほど食費がかからない。ざっくりいって平時の1/10。家計は大助かりで、そりゃ病みつきにもなるわ。そもそも食費にお金かけ過ぎではあるものの、なかば趣味なんだからお金かけてもいいと割り切ってる。趣味ってそういうもんじゃん。
予算に時間に在庫。
いつもはすべてのリミッター外してる食事の支度に、いきなり三重苦のリミッターがかかったら節約効果は抜群で、お金が減らない。
冷えた旬のくだものに、手の込んだケーキその他も罪悪感なく消費できるのがいつも通りで、強制的にリミッター課せられたままだったら、いつも通りへの道も遠くてお金も回んないやね。
趣味性に回帰しつつある食卓。
- ラムしゃぶとヤングコーン、レタスの炒め物
- さんまの塩焼き、野菜スープ、トマトの甘酢和え、きんぴら、しいたけの含め煮
当初は暇かつパンの供給もどうだか知れないからケーキでも焼こうと思ったけれど、バターが品薄かつ節電を叫ばれたらそんな気にもなれず。料理に掃除にお片付け。暇な人が習熟するのは、だいたいその辺さ。