クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

スプリングエフェメラル待ち

小樽もある石狩湾はゆるやかに湾曲していて、条件が揃えば遠くはるかな(何てったってオロロンラインだから小樽方面からはだーいぶ遠い)暑寒別岳の山並みが見える。

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晴れている。空気が澄んでいる。そんな日に対岸のちょっと小高いあたりから海の方を見ると、ボウッと浮かび上がる山並み~春先には冠雪していてさらに幻想的~は、まるで蜃気楼のよう。

 

これからGWくらいまでは道路の雪はすっかり融け、右を見ても左を見てもまだ残雪が残る景色のなかをドライブすることになって、この季節しか味わえない景色が見れる。

 

もっと雪の多い季節だとただ車を走らせるだけでも緊張感があるけれど、路面から雪が消えると緊張感からも解放されて、ただ快適。展望台の多くはまだ雪捨て場と化しているところも多く、北海道に春が来たと実感できるのはやっぱりGWから。


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桜と梅が一緒に咲き、ところによってはタンポポフクジュソウに白樺の新緑と色絵の具をぶちまけたような景色が見られるのが北海道の春で、ホニャララ庭園のように過度に人の手によって手入れされたわけではない自然が見られるのが楽しいところ。

 

そういえばいつかの春に行った旭川(目的地は大雪山)では、“スプリング・エフェメラル”とはこういうものかという、カタクリエゾエンゴサク、ピンクや青に時々黄色いフクジュソウ(もしくはエゾリュウキンカ)の群生を見ることができた。


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何もなかった殺風景な景色に一年のうちわずかな間だけ、色とりどりのお花畑が出現する。コンディションによっては花いっぱいにはならずといった、当たり外れのある景色は、“いつも見られるとは限らない”ところが逆に魅力かも。かもかも。

 

360度どの角度から見ても文句なく美しい。360日いつ行っても完璧に手入れが行き届いている。そんなのはいってみれば不良品が許されない工業製品のようで、360日360度、どこを見ても不良品など見当たらない、出るはずのない環境で過ごしていると、“ほど良い人の手による関与”がほほえましく思えそう。

 

管理されている。管理下にあるからONかOFFしかない。とってもキレイか荒れ放題しかなく、いつ見てもほどほどにキレイで時には雑草が目立つこともあるけれど、目立ち過ぎるといつの間にかキレイになっていて手入れが不定期なのは、管理者などいないから。なのかもしれない。

 

今の季節は雪解け水が豊富で、どの水辺も水量タップリ。


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春先に雪解け水がタップリで、渇水に悩まされることは多分ないだろうと心安らかに過ごせるのは、収入よりも遅れてやってくる税金の支払いをちゃんと済ませたようでもあってどちらにしても心安らか。あぁいい季節になった。

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