新千歳空港で一夜を過ごす羽目になった人がいたり、記録的大雪のおかげで至るところが混乱してた。交通ダイヤも乱れまくりで、いい事なんかなーんもないように見える大雪だけど、こんな時にしかできないことをしたい。
というわけで、雪景色だから映える小樽へ行ってきた。
いつもは海が見たい。。とポエミーなことを思いついたら、即車でGOなところを、今回は電車を使う。気付けばもうニューカマーとは言えないくらい、北海道暮らしも長くなったけど、雪道の運転だけはまだ怖い。JRが運行してるのを確かめて、電車の人となる。
札幌~小樽間は、快速で30分~45分くらい。電車が動いてさえいれば、バスより電車の方が何倍も早くて時間に正確。大雪になると軽く一車線が潰れてしまうので、大渋滞するのが、冬の北海道道路事情。おまけに道路状況も悪いので、通常よりノロノロ運転。フラストレーションが溜まること、請け合いさ。
大量輸送が可能な鉄道こそ、ほんとは雪国に必要そうだけど、そもそも大量には輸送してへんがなと言われたら返す言葉も見つからないから、困ったもんだね。
車窓から見える海辺の景色に、車内の外国人観光客からワンダホー、ビューティホーの声が上がるも、札幌~小樽間でさえ風光明媚な箇所はほんのわずか。
取り敢えず小樽駅に到着する。
(ガラス細工の雪だるま達が、お出迎え。かーわいい。)
いかにも小樽っぽい景色ってどこだ?と思いながら、三角市場などに寄り道。車で来た時には、カーナビにすべておまかせ。いつもピンポイントで目的地にたどり着いているので、頭の中に地図が書けない。
ちょい日が暮れるまで、商店街などをブーラブラ。想像していた小樽とは、ナニカが違うとしっくりこないまま、運河方面に歩き出す。
おおこれよ、これ。いかにも“雪景色の小樽”な光景に、マイナス2℃の寒気も忘れて気分が高揚。
しっかり防寒してるので、歩き回ってる間は、寒さもさほど気にならず。
(浮き玉のクリスマスツリー)
イルミネーションと浮き玉のクリスマスツリーと。見るべきものといえば、その辺りか。運河沿いや倉庫街のお店は、いつの季節も変わらず観光客でいっぱいで、自撮り棒の所持率も高し。
一生に一度しか来れなかったら、何もかもが物珍しいかも知れないけれど、こちらは来ようと思えばいつでも来られる身。今さら物珍しいお店もないので、ひと休みできる場所を探して移動する。
小樽といえば、純喫茶。札幌よりも狭い範囲に純喫茶がいくつも見つかるので、便利っちゃ便利。ひと通り見てしまったら、後はどうしましょうと次回行くお店に悩むけど、今んところその心配もなし。
(超有名店の「光」。店内もすごいけど、喫茶店とは思えないトイレの印象が強過ぎる)
花園銀座商店街にある、「館ブランシェ」の喫茶室へ。
戦前に喫茶店として創業し、昭和42年に洋菓子店としてスタートしたという、半世紀は経とうかというお店。喫茶室の中も、老舗らしくゴージャス。純喫茶のお約束として、シャンデリアが煌めいている。ステンドグラス&赤いベルベッド生地のソファーもお約束。
ココア生地のスポンジケーキに生クリームで、「モンブラン」。多分こちらのお店で一番有名なケーキ。見た目通りのてらいのない味で、安心感しか感じない。
舌噛みそうな名前で最先端のケーキが出てきたら、むしろびっくり(@_@)して腰抜かす。懐かしさを感じるために入るようなお店だから、懐かしさを感じないものが出てきたら、イヤなのさ。
シュークリームも、懐かしさいっぱいのお味。皮といい中のカスタードクリームといい、初めて自分でシュークリームを作った時のことを思い出した。柔らかいシュー生地は、高等技術なのさ。
このシュークリームにも、朝ドラ「マッサン」が愛したとなっていたけど、花園銀座にあるお店それぞれが、「マッサン」推しもはなはだしい。ご当地の有名人贔屓は微笑ましいやね。
クリスマス仕様となった、和菓子屋さんのショーウインドー。和菓子になったサンタさんが、ラブリー。
半身揚げで有名な「なると」の本店。(注:この店は花園銀座商店街から離れている)どのメニューも懐かしさいっぱいで、寿司もいいけど、次回はここでご飯を食べるのもいいかも。かもかも。
光って見えないけど、スズラン型の街灯にもツララが下がってる。
どこぞのドラマや映画のワンシーンにでも使えそうな、横丁。ウェットな人間関係が好きな人が好みそうで、ええやん。
提灯とクリスマスツリーというミスマッチ。行き過ぎたローカライズって感じで、こちらも微笑ましい。札幌からほんの少し足を伸ばしただけで、たっぷり非日常が味わえて満足。
こちらは、雪に埋もれそうな大通公園(札幌)のイルミネーション。見るだけだったら、雪景色も悪くない。
とってもイヤなものをたくさん見た後で、それでもなお”人や社会の醜さ”を追い求めてしまう気持ちがまったくわからない。こっちはきれいなものしか、見たくないさ。
お休みなさーい。