クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

いつも通りの大通公園、いつも通りじゃない大通公園

例年になくしぶとく長く続いた厳しい暑さだった。記録的な猛暑に見舞われた2023年の夏のことを、一体いつまで覚えていられるのか心許ない。

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いつまでも暑かったせいで、秋の訪れはゆっくり。青々としていた大通公園を彩る街路樹も、いつの間にか紅葉し始めていた。

 


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暑さのせいなのかところどころ茶色く変色していた樹々も、今は元気を取り戻したのか常緑樹は常緑樹らしく青々と、紅葉する樹々は赤や黄色に変わり始め、天気のいい日はとっても華やか。

 

季節の移り変わりとともに趣を変える、大通公園の景色はいつも通り。いつも通りの大通公園で、今年は例年にないイベント新そばフェスが開催されていた。

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新そばの季節になると、そばの産地では新そばの収穫に合わせた蕎麦打ちなどのイベントが行われました。という季節のたよりを耳にしたものだけど、季節のたよりの受け取り方が多様化した結果、新そばのシーズン到来を周知するにはイベントの方がわかりやすいんじゃない?というわけでもないだろうけど。

 

幌加内新得、その他。そばの産地ごとのそばやそばに合わせると美味しそうなフードやそば粉を使ったスイーツやフードまで揃ってた。

 

選択肢があり過ぎると、逆に選べない。

 

スープも麺もトッピングもバラエティがあり過ぎるラーメンはひとつにしぼり切れなくなるけれど、そばには今のところその心配はなし。

 

産地も北海道にしぼっているから数えられるほどで、数えられる程度の中から選べるというのは逆に楽。

 

オープンテラスでお蕎麦、そばを食べるというのはあんまりない。あんまりないから新鮮。

 

心配なのはお天気で、北海道だから秋は短く寒暖差は激しい。短い秋のなかでも天候に恵まれ、恵まれた天候のもとで美しく紅葉した自然を眺めつつ美食を楽しむというのは本来は本当に贅沢なことだったんだろう。

 

本来は贅沢なものだから、皆さんご一緒にが難しくなるとカジュアルダウンして、”皆さん”のいる場に本来は贅沢なものがやって来るのかも。

 

本来は限られた、有限なもの。よい素材に、素材のよさを生かすよい作り手。本来は有限なものを細く長く続けるためのコツや秘訣はカジュアルダウンで、例えば駅の立ち食い蕎麦的なポジションやフードコート。そういった場がリニューアルとともに姿を消す代わりに、イベントと化すのかも。かもかも。

 

美しい自然は年中無休でも、美味しいものが食べられる場所は年中無休だともたない。

 

名店といわれるお蕎麦屋さんは、調度といい器や使ってるものといい、本当に雰囲気がいい。たまに行くならそんなお店がいいけれど、質の担保にはカジュアルダウンした場もまた必要なんだろう。

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(この花はホトギス、夏椿の木も萩の花もあって、意外と和の花木も揃ってる大通公園

そう思いながら、観光に出かけた先の駅のコンビニで、限定販売ゆでるだけ、新そばを使った干しそばも買って、新そばの季節を堪能中。