今日から10月、あと3ヶ月で今年も終わり。時間経つの早っ。
NYを舞台に、タトゥーロがジゴロを、ウッディ・アレンがポン引きを演じたこの映画、都会に住む大人のためのラブストーリーって感じでめっちゃ好みだった。ジ ゴロを主役にもってきながらも、”付き合い始めたばかりのカップルが一緒に見に行っても気まずくならない”映画だと思った。
付き合い始めたばかりの時に何の映画を見に行くか、意外とチョイスが難しい。恋愛モノって結構地雷だったりするんだよね。女性は感動してても男性は退屈してたり。情念あふれるベッド・シーンの連続だと、見終わった後気まずくて互いに無口になるし。清らか過ぎるのもつまらないし。
この映画は、男性二人が主役、思いつきで始めたジゴロ稼業に女性が絡んでくるというストーリーになっているので、男性でも感情移入しやすそう。
ウッ ディ・アレンは親の代からの本屋をつぶし、タトゥーロは花屋でバイト中という、いまいちな二人組。NYが舞台になってるけれど、全然イケてない。華やかな 都会生活よりも、地に足つけて働いてたタイプなのに、なぜかジゴロなんか始めてしまって、その才能を開花させてしまう。
タトゥーロ演じるジゴロのフィオラヴァンテ、このキャラならそりゃモテそう。
トロフィーワイフなんて言い方があるけれど、その男性バージョンはなんて言うんだろ。戦利品としてのパートナーに求めるものとは、真逆の魅力があるんだよね。ただ癒される、満たされるような。
ただ癒される、満たされるを基準にパートナー選べばいいんだけど、そうはいかないのが都会に生きる女のしがらみでもあるものでして。
ウッディ・アレンが出てる映画だと、つい小物、いろんなガジェットに目がいってしまうけど、今回の映画でもしっかり満足した。ゴージャスな住まいから、ソロ男子・フィオラヴァンテの住まいまで、どれもステキだった。花屋勤めということで、花の使い方がとても効果的。
ジゴロを描いているので、それっぽいシーンも当然あるけれど、そのものずばりじゃなかった。代わりに花を多用するあたりが、かえってイヤらしい。
セントラル・パーク、しかも季節は秋だから、とにかくきれい。厳格なユダヤ人コミュニティーもコミカルに描き、NYの街の魅力と魔力もいっぱい。
俳優・女優がよかった、出てくるインテリがステキ、NYの街がステキ、音楽がかっこいいで、「よかった」探しにこと欠かない。映画を見終わった後に、あれよかった、これよかったねと、話題にも困らない。
肩の力を抜いて楽しめるけど、深読みしたければ、その種もいくらでもみつけられそうで、ウンチク探しにも困らない。
予想以上に楽しい映画だった。御年56歳になるシャロン・ストーンのセクシーシーンを、途中まで男の娘による倒錯シーンだと勘違いもしたけどね。
お休みなさーい。