クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

ソチを見ながら長野を思い出す

男子フィギュアFSを見るために明け方まで起きてた。しかも大騒ぎしながら観戦してたので、朝から疲れてしまった。そのおかげで羽生結弦の金メダル獲得をリアルタイムで見れたんだけどさ。

 
 
バンクーバーオリンピック高橋大輔が日本人男性初のメダル取ってから、わずか4年。日本人男性がメダル争いに絡んでくるなんて夢のまた夢だった時代からフィギュアスケート見てるから、隔世の感があるのよねー。泣きながら観戦してても不思議じゃないほど感慨深い。
 
 
伊藤みどりが丑の刻参りみたいな出で立ちで聖火に火をともした、1998年の長野オリンピックでは、
1位 クーリック (ロシア)
2位 ストイコ  (カナダ)
3位 キャンデローロ (フランス)
================  ←超えられない壁
15位 本田武史 (16歳)
17位 田村岳斗 (18歳)
 
だったんだよね。
1位のクーリック、どんな演技だったかさすがに覚えてないけど、「キリン」みたいな変な衣装だけはよーく覚えてる。
 
キャンデローロがフリーで滑った「三銃士」、氷上のひとり芝居って感じで衝撃だった。アイスショーのようなエンターテイメント性の高いプログラム、オリンピックでは見たことなかったから。決してハンサムではないキャンデローロがめちゃカッコよく見えたのよねー。
 

こ の時優勝したクーリックは4回転ジャンプ飛んでる。4回転という記述しかなくって、ジャンプの種類まではわかんないんだけど。その当時でさえ4回転3回転 のコンビネーション飛べる、ストイコみたいな選手もすでにいたんだけど、長野オリンピックではストイコは4回転飛べなかったんだよね。
 
 
結局カナダは現在に至るまで男子フィギュアで金メダルなし。絶対王者パトリック・チャンが、FSで常になく崩れちゃったのも、個人的プレッシャーを超えた、カナダ初の金メダルっていう重圧がきつかったのかもーと勝手に評論家っぽいことゆっとく。
 
 
それから16年たっても、4回転単独ジャンプさえ成功できずに沈んでいく選手がいっぱいいる。
 
 
もしかして単に4回転飛ぶより、より高度な4回転求められてるせいかもしれないけど。16年たっても、4回転4回転のコンビネーションジャンプが普通にはならないくらい、技術の進歩って難しいもんだねーと思う。アナログ、人間の肉体使った分野では特に。
 
 
「技術か芸術か」。フィギュアスケートは常にその評価基準で揺れてきたんだよね。女子に関しても、タラ・リピンスキー15歳が速さのあるジャンプを次々に決めて、長野の金メダルかっさらってた。
 
ミス・パーフェクト、ミシェル・クワンが優美で女性美にあふれた大人の滑りを見せても、技術では勝てずに銀メダルに終わってた。女子の世界でも「芸術より技術」の流れが決定的になった大会、そんな風に長野オリンピックを記憶してる。
 
 
だから、トリプル・アクセルを二度も成功させたのに銀メダルだった浅田真央を擁護する人が多いのも、「芸術なの?技術なの?技術じゃなかったの?」っていう流れを受けてるからだったんだな、きっと。
 
 
よ り高度な技に挑戦して、成功させた人をより高く評価する。「芸術より技術」が男子でははっきりしてるんだから、今大会における女子の場合も、そうじゃない とまた揉めるよね。次は女子フィギュア、楽しみでもあるけど、きっと大騒ぎしながら観戦するからまたぐったり疲れそう。
 
 
トップ・アスリートの1年は凡人の5年分くらいありそう。アスリートとして最も旬な時期、力量を発揮できる時期がたまたま4年に一度のオリンピックに重なるとは限らないから。がんばって応援しようっと。
 
お休みなさーい。