クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

『しんがり 山一証券 最後の12人』読んだ

クリスマス・イブに読み終わりました報告をするには、全くふさわしくない本を読み終わった。

 『しんがり 山一証券最後の12人』は、2014年度講談社ノンフィクション賞受賞作。

「俺 たちで決着をつけよう」会社の消滅時に、最後まで意地を貫いた社員の物語。16年前、四大証券の一角を占める大手、山一證券金融危機のさなかに破綻 した。幹部たちまで我先にと沈没船から逃げ出すなか、最後まで会社に踏みとどまり、真相究明と顧客への清算業務を続けた社員たちがいた。彼らは社内から 「場末」と呼ばれ、煙たがられた部署の連中だった―。
本書は山一証券の司法部門、今でいえばコンプライアンス担当部署である業務管理部所属メンバーを主人公に、倒産にいたる一連の違法行為の調査・究明過程に肉薄した本。
 
 
議事録、あるいは関係者による詳細なメモをもとに再構築されたためか、その場にいるかのように臨場感たっぷりだった。
 
 
ノンフィクションとはいえ、そこは著者の主観が入っているので、著者の年齢に近い人ほど、感情移入できそう。
 
 
貧乏くじを引いた真相究明チームである”ギョウカン”メンバーには肩入れする一方で、社長などトップに対しては冷淡。その視線は、ノンフィクションとはいえあんまりフェアではないように感じた。
 
 
あの当時、不良債権を抱えた企業は他にもたくさんあったけれど、山一は、「簿外債務」というインモラルな行為が仇となって市場から退場させられた。
 
 
山一のような大きな会社がなぜインモラルな行為に手を出し、ついには崩壊してしまったのか。本書を手に取った理由はそこにあったので、敗戦処理にあたっての美しい出処進退にはあまり興味がわかなかった。これは個人の感想です。
 
 
実は同時代性というものをあまり信用してない。期限を切って解決しなければならない問題があった時は、ていのよい落としどころが用意されるものだから。
 
 
だから、自主廃業騒ぎから相当な年月がたち、関係者が今なら明かすことができる画期的な何かがあるかと期待して読んでたけど、見事にその期待は裏切られた。
 
 
山一のように大きな組織ともなると、インモラルな行為でさえ「業務の一環」として、淡々と遂行されてるだけだった。
 
 
一部個人の葛藤も露わにされているけれど、どっちかというとそれは、「どうしてこんな間の悪い時に居合わせたのか」という、担当役員の嘆きだったりして、当事者意識がすっぽり抜け落ちていた。

f:id:waltham70:20141225003829j:plain

 ある意味とても組織らしい話で、組織に絡め取られた個人からは、私人としてのモラルが失われていた。私人としてのモラルが失われた組織からは、公としてのモラルも失われ、最後は市場の信頼も失った。巻き込まれた真っ当な人は、たまったもんじゃない。
 
 
たまったもんじゃないという意識が、簿外債務発生に至った詳細な『社内調査報告書』作成に向けられた。
 
 
清算が決まった会社での不正原因究明という不毛な作業に、進んで協力する者は少なく、心ない人は良い機会とばかりに個人の不正をあげつらう。
 
 
会社の終わりという事態を迎えてさえ、『簿外債務』発生という大きな不正の究明よりも、個人の溜飲を下げることを優先させる。うんざりするような人達とのやりとりを経て、600ページという大作、『社内調査報告書』が出来上がる。
 
当時の監督官庁である大蔵省からは、非公開にするようクレームを受けながら。
不正防止のために実施してる検査が、お手盛りだってことがバレバレになるから。
 
 
客観的に見れば貧乏くじを引いた、調査チームの”ギョウカン”メンバーだけど、本人達に貧乏くじの意識は乏しい。
 
 
コンプライアンスにより厳しくうるさくなった現在から見ると、当時の無策、いい加減ぶりは信じがたいレベル。真面目な人なら血圧上がりそう。
 
 
今日も明日も明後日も。同じ毎日が続くと思ってなければとてもできないようないい加減さを露わにすることで、過去に引導を渡した。
 
 
将来に禍根を残すものをすっかり露わにした。嫌がられながらも。その自負があるから、”ギョウカン”メンバーたちは、清々しく描かれている。
 
 
かつての”業界の雄”で起こった出来事だから、その教訓は業界健全化に生かされた。完全ではないにしても、そう信じてる。
 
 
潰れるはずがないと思われてきた会社が潰れる。不安定さが増せば、これからも起こりうる。会社の終わりにどんな残念なことが起こるのか。知っておくと、もしもの際にも呆然としなくてすむ。
 
 
破綻した金融機関勤務の人を積極的に採用しようとしてた動きもあって、あの当時の出来事は暗いことばかりでもない。
 
 
当事者にしかわからないこと、でも明かせないこともたくさんあって、そんな時は記録、メモを残しておくに限る。
 
 
のちのち人の目に触れることを計算尽くで、自らの潔白を議事録などの公的記録に残しておく。そうした高等テクニックに対抗するためにも、納得のいかないことはとにかく記録に残しておくこと。
 
 
十数年たって日の目を見る。そんなことも世の中にはあるわけだから。
 
 
クリスマスは過去の亡霊の声を聴く日。案外クリスマスにふさわしい本のような気もしてきた。
 
 
メリークリスマス。

f:id:waltham70:20141225003543j:plain

『インターステラー』に出てきたロボットがかっこいい

ベイマックスとジバニャンが公開されたばかりの映画館は、ちびっこでいっぱい。小学生の遠足にまぎれ込んだみたいだった。
 
 
そんな中で『インターステラー』見てきた。ベイマックスはちびっこの宴会場に見えたので、もっと閑散としてから見に行くつもり。
 
 
インターステラー』、理系的素養があるかないかの試金石になりそうな映画だった。

f:id:waltham70:20141223234659j:plain

『2001 年宇宙の旅』でぐーすか寝れてしまう感性だけど、結構面白く見れた。理系的素養のある人からすれば「むちゃくちゃ面白い」らしいです。理系的素養がある人 が心から楽しめるエンタメ作品そんなに多くないから、よかったね。しかしそもそもエンタメを必要としてない気もするが。。
 
 
主人公が「マイガール」と呼ぶ娘への愛情が強すぎて、ちょっと辟易。当の娘もものごっついファザコンで、ある意味とても幸せなふたり。兄貴の疎外感、どげんとせんといかんやろ。
 
 
幼少期のマーフ役を演じてる子が可愛かったー。『コマンドー』でアリッサ・ミラノを見た時も、映画の内容そっちのけで彼女に目がいったけど、今回もつい目で追ってしまった。ちょっとキツイ目元が印象的。
 
 
それと、TARSとCASEのロボットに目が釘付け。なんであのデザインにしたんだろうと、ロボットデザイナーに聞いてみたい。
 
 
デザインは斬新だけど、限られた居住空間であのガタイは邪魔ではなかろうか???実際動かなくなったキップは、単なる粗大ゴミにしか見えなかった。
 
 
モニターが操作しやすそう。緊急時の災害救助機能から逆算したらあの形状ができた。人工知能に学習機能もたせようとしたら、あのくらいの体積が必要とされた。どれもピンとこないなりに、なぜあの形状なのかと埒もないこと考えて、今も楽しんでる。二足歩行のヒューマノイドタイプ以外のロボットが、やたら好きなもので。「なぜそのデザインを選んだのか」が常に気になる。
 
 
ついでに、未だかつて誰も見たことがない「五次元空間」、映像で表現するとこうなのかという部分がとっても面白かった。

f:id:waltham70:20141223235238j:plain

この部分は、是非とも文字表現で読んでみたいと思ったけど、ノベライズは心理描写に比重が置かれていて、参考にはならないらしい。アマゾンレビューによると。
 
 
未だかつて誰も見たことがないもの。映像だとなんとなーくそれっぽく表現できても、文字だとそうはいかない。未だかつて誰も見たことがないものを、まるで見てきたかのように文字で語る。そういうのにめぐりあったら、めっちゃ嬉しくなるんだよね。
 
 
天才と呼ばれた人の描き方があまりにも矮小で、本物のギフテッドな人に失礼ではないかと思う部分もあったけど、壮大なホラ吹き部分も含めて楽しんできた。
お休みなさーい。
 
紫色のクオリア (電撃文庫)

紫色のクオリア (電撃文庫)

 

 

 

先週食べたもの

 

白い悪魔が大暴れ中。ツルツルのスケートリンク状態だった地面も、雪が積もったおかげで歩きやすくなった。

 
気付けばクリスマス目前。クリスマスっぽいものを食べたい気持ちがありつつも、作り手も自分なので、簡単な方へ簡単な方へと傾いている。
 
 
料理研究家の「ラブおばさん」こと城戸崎愛さんは、70歳を超えてキャベツの千切りもういいや、となったらしい。70歳までキャベツの千切りをあきらめなかったところは、さすが料理研究家
 
 
キャベツの千切り、とっくにあきらめてるから、ベビーリーフを多用してる。あるいは買ってる。労力ゼロで手に入るんだったら、自力で作ろうというモチベーションダダ下がり。
 
 
ダダ下がりになることはわかってるんだから、新しいモチベーションをひねりだしていかないといけない。
 
 
毎週料理写真をアップするのは、モチベーションの創出も兼ねてる。
先週はエッグスラットを作ってみた。上の写真は卵をまぜてみたところ。マッシュポテト+卵。朝食にもってこいの組み合わせとわかりつつ今までスルーしてたのは、どう考えてもお腹いっぱいになるから。案の定お腹いっぱいになって、その日一日お腹が重かった。次回はサイドディッシュを控えることにする。
 
 
モロゾフのプリンが入っていた空き瓶に、WECKの蓋がぴったりフィットしてちょうど良かった。そもそもWECKの瓶で作っても良かったけど、本体は使用中だった。
 
 
WECK=コンフィチュール。そう思いこまず、イロイロ使い道思いついたので、使ってみたい。これでまたひとつ、モチベーションの創出に成功。
 
WECK COOKING

WECK COOKING

 

 

WECK Mold Shape ガラスキャニスター 160ml WE-760

WECK Mold Shape ガラスキャニスター 160ml WE-760

 

 

高学歴でアート志向で複雑な性格を持つ女性が主人公の映画2つ。

話題の『ゴーン・ガール』見てきた。
エイミーというキャラクターを生み出せたことが成功の全て。この映画の感想を、ひと言でまとめたらそうなる。
 
 
『ゴーン・ガール』を見終って、先日見た『フランシス・ハ』のことを考えた。『フランシス・ハ』の主人公フランシスと『ゴーン・ガール』のエイミー。全く異なるタイプではあるけれど、都会ではよく見掛けるタイプの女性。
 
 
エイミーには好感を抱けないけれど、フランシスには共感する。
 
 
その差はどこから来るのか。
 
 
エイミーは、ハーバード大学卒の美人。経済的危機にも見舞われたけど、基本お金の苦労なく育ってきた財産持ち。
 
 
ライターとしてどのくらい稼いでいるのか不明だけど、財産があるから食べるには困らない。そんなタイプ。
 
 
一方のフランシス。
 
 
作中では明言されてないけど、ロケ地と、監督の出身校でもあることから、ヴァッサー大学の出身と考えられそう。ヴァッサーはアメリカでセブンシスターズと呼ばれる有力女子大のひとつ(現在は共学化されている)。日本で言えば、日本女子大やフェリスとかそんな感じかな。
 
 
フランシスが高学歴と考えた根拠は
・故郷を遠く離れているからには、進学するメリットのある大学に行ったと思われる
・フランシスは芽の出ないモダンダンサーだけど、同じ学校で学んだ親友のソフィーは、入社するのが難しそうな出版社勤務。つまりそれなりに学歴があると思われる
・小難しい本を読んでいて、単に読んでるだけでなく、自分の言葉で内容を語ることができる
 
 
大学は出たものの、芽の出ないモダンダンサーで、金欠。家族とは愛情で結ばれているけれど、経済的には頼れない。誰もが認めるような美人ではないけれど、感じがいい。感じはいいけど、生活面ではだらしない。27歳になるのに部屋は散らかりまくりで、学生気分が抜けてない。
 
 
一方のエイミー。
夫と暮らす家の中は、インテリア雑誌から抜け出てきたように美しく整えられてる。冷蔵庫の中には作り置きの食材が準備され、食事面でも手を抜いてないことがよくわかった。
 
 
職業柄もあって、読書家。ニューヨーク時代はともかく、結婚してミズーリに引っ込んでからは親しく付き合う友人もいない。作為的に「友人」として選んだ人の前では感じよく振る舞っているけれど、心は許さない。夫のニックいわく「複雑な性格で友人が作りにくい」。
 
 
一方のフランシス。
人当たりは悪くないけれどあけっぴろ過ぎて、年齢相応もしくは職業相応に世慣れた人からは、時にドン引きされている。ドリーマーな人達とは相性がいいけれど、フランシスの周囲のドリーマー達は、いつまでも夢を追いかけられるお金持ちが多い。
 
 
エイミーとフランシス。
 
 
アートな世界のてっぺん近くにいる人と。そうありたいと下の方でもがく人。そんな風にも見えた。
 
 
エイミーは、彼女個人の才能はともかく、彼女の親が産み出した『アメージング・エイミー』の完璧な入れ物。完璧な入れ物と引き換えに手に入れたその地位に、疑いはもたない。
 
 
フランシスは、いくつもの妥協案を目の前に出されても、それを良しとはしない。諦めない。往生際が悪い。往生際が悪いから、どんどん追い詰められていく。
 
 
追い詰められた時にすがる、あるいは共依存に陥る相手もエイミーとフランシスは対照的。
 
 
エイミーは結局ニックを選ぶ。自分を必要としない人をそばに置いて、何が楽しいんだろう。そう思うけど、それがエイミーの生き方。相手の思惑よりも、自分が選んだ相手をそばに置く。きっとそっちの方が大事なんだろう。
 
 
フランシスは結局ソフィーを選ぶ。ソフィーもフランシスを選び、高級取りな金融業の妻として、海外(行先はなんと東京だ)に暮らす未来をキャンセルする。いつかそれぞれにパートナーが現われたとしても、自分を必要とする人と一緒に年を取っていくんだろう。
 
 
フランシスとソフィーに、この先金銭的に明るい未来が待ってるのかどうかはわからない。わからないけれど、それなりに満ち足りた人生を送りそうな、明るい予感で締めくくられていた。
 
 
エイミーとニックは、きっと将来に渡ってお金に困ることはなさそう。困ったらプライベートを売ればいいから。そんな人生が幸せかどうかはわからないけれど、少なくともニックはお先真っ暗な予感で締めくくられていた。
 
 
プライベートは売るものではなく、充実させるもの。2つの映画から感じたのは、そんなこと。
 
 
『フランシス・ハ』、モノクロの画面もカッコいい。ちょっと変わったタイトルの意味がわかった時には、心からすっきり。新しい人生のスタートにエールを送りたくなった。
 
 

「時計台シネマ」は面白いイベント

f:id:waltham70:20141218224630j:plain

f:id:waltham70:20141218224624j:plain

見慣れるとそんなに悪くないんだけど、何分にも周囲を高層ビルに囲まれて、窮屈そうなのが見てがっかりにつながるのかも。
 
 
さて、そんな時計台で行われた「時計台シネマ」というイベントに、先日行ってきた。

f:id:waltham70:20141218224715j:plain

f:id:waltham70:20141218224724j:plain

f:id:waltham70:20141218224720j:plain

 ここが会場。
 
時計台2階の時計台ホールを会場にした、映画上映イベント。イベントは夜に行われたため、開拓使時代にタイムスリップしたかのような空間だった。
 
 
教会のベンチのような2人掛け、3人掛けの椅子に座って見た映画は『君とボクの虹色の世界』。
サンダンス&カンヌでW受賞した監督の作品、ポスト ソフィァ・コッポラ、ミランダ・ジュライガーリーワールド
 という紹介文がこのイベント用のフライヤーに掲載されてるけど、正直「時計台で映画を見る」ことの方が重要だったので、見る映画は何でも良かった。作品も監督もこのイベントで初めて知った。
 
 
どんな映画であっても見に行こうと思う会場で見たのが、その詳細を知っていたら積極的に見ようと思わないジャンルの映画だったのは、自分にとってラッキー。
 
 
主催者の方も「いろんな見方ができる映画なので、先入観なく楽しんでください」と言ってたとおり、起承転結のはっきりしたわかりやすい映画では決してなかった。
 
 
個々の登場人物がやってることはよくわかるけれど、なんでそんなことをしようと思ったのかがわからない。そういう映画だった。
 
 
何にでも意味を見出したいタイプなので、無意味、ナンセンスなことは本来好きじゃない。意味がないのであれば、無意味に徹した方が好き。その”好きじゃない”ことがあふれてる映画にもかかわらず、面白く見れた。
 
 
選ばれたひと握りの人以外の大多数の人、その他大勢の人の日々の暮らしには、有意義なことなんて大して転がってない。大して転がってないけれど、無彩色だったり無感動だったりするわけでもない。
 
 
大したことは転がってないから、ほんのちょっと掴んだいいことに特別な意味を見つけたい。ほんのちょっと見えた明るい兆しを確かなものにしたい。
 
 
そういう「工夫」なら、誰だってやってそう。
 
 
全てが首尾よくいくとは限らない、誰かの「工夫」の行方を見守ってるようで、面白かった。
 
 
映画全体がどことなくファンタジックで、ほわんとしたイメージに仕上がってるのには、音楽がひと役買ってそう。
 
 
あと、「ガーリッシュ」という言葉が使われてるように、女性、それも猛々しい感じの肉食系ではなく草食系とでもいいましょうか。そういうイメージを喚起させるような、ピンクだったり青の淡いパステルカラーが、要所で印象に残るような使い方がされていた。
 
 
そういった「色」のイメージを借りて、実体以上にほわんとして見えるように作った、作り手の「工夫」をつぶさに追うのも楽しい。
 
 
映画館の真っ暗闇とはまたちょっと違う暗さの部屋で、時計台の鐘の音も効果音かと首をかしげつつ、木製の固いベンチでモジモジしながら見た。
 
 
シネプレックスの階段状のシアターや、座り心地のいい椅子って偉大だとその有難みを思い知りながら、こういう体験も悪くなかった。
 
 
次回は1月24日(土)に開催予定、上映されるのは『扉をたたく人』。
今度は映画にも出てくる民族楽器”ジャンベ”のミニライブつき。今回とはまた違った趣向で、そっちも面白そう。主要映画館やカフェなんかに、イベントのフライヤーが置いてある。
 
 
椅子が固くてもじもじするんだけど、映画館とはひと味もふた味も違う空間で映画を見る体験を、実は結構楽しんだ。
 
 
ちゃんと車いす用のリフトも完備されてる。こんな古びた建物なのにと、ちょっと感動した。普段時計台内部に入るには、200円の入場料が必要です。現役時計職人さんもいる場所だしね。

f:id:waltham70:20141218224613j:plain

f:id:waltham70:20141218224619j:plain

ぴかぴかにきれいな場所では味わえない、「場」の吸引力を借りての特別体験は、なかなかに魅力的。

「地元のメリークリスマス」 #地元発見伝~クリスマスツリーを探してin Sappro~

ホワイトクリスマスは確定しているものの、「ホワイトアウト」クリスマスで目の前真っ白、何にも見えないわーな状態はちょっと勘弁。

https://www.google.com/maps/preview?q=43.064038%2C141.348546
北海道庁旧本庁舎

https://www.google.com/maps/preview?q=43.064038%2C141.348546
北海道庁旧本庁舎

緑が鮮やかなグーグルストリートビューと違って、赤レンガ庁舎も今はこんな感じ。
 

f:id:waltham70:20141217204305j:plain

正面から見ると大変そうだけど、実は赤レンガテラス周辺はロードヒーティングが完備されているので、見た目よりはずっと快適。
 

夏の終わりに新しくオープンした赤れんがテラス。そこならきっと、素晴らしく豪華なクリスマスツリーが見られるに違いないと行ってみた。

f:id:waltham70:20140829221206j:plain

 
が、美しいとか豪華とはベクトルの違うツリーがそこに。。

f:id:waltham70:20141217204116j:plain

f:id:waltham70:20141217204310j:plain

あれれ???
これはこれで、エレクトロニクスな国ジャパーンを外国人観光客にアピールできそうでいいんだけど、求めてたものとはちょっと違う。
 
 
クリスマスがとっても似合いそうな街・札幌なのに、探すと意外とないもんです、素適クリスマス風景。
 

f:id:waltham70:20141217204112j:plain

f:id:waltham70:20141217204107j:plain

(ブルクッリン・パーラー札幌in赤レンガテラス)
クリスマス成分水増しのためにパチリと。写真だと誤魔化されてしまうけれど、クリスマ度はそんなに満点ではなかった。あ、もしかしてキリスト教徒以外にも配慮してるのか、観光都市だけに。
 
 
お隣の日本生命札幌ビルにて。こちらはもっとあっさりでツリーなし。

f:id:waltham70:20141217204254j:plain

f:id:waltham70:20141217204300j:plain

f:id:waltham70:20141217204658j:plain

f:id:waltham70:20141217204651j:plain

あっさりすっきりだけどきれい。今年は青色ダイオードノーベル賞だったねと思い出させてくれる、青いイルミネーション。ビルにツリーはなくても、個々のお店の店頭にはツリー備え付け。ザ・セイホのビル内では、ツリーがインフレ起こしてる。
 
 
さらにクリスマスらしい景色を求めて地上へ。
地下街が発達してるので、冬季は地上に出なくても事足りること多し。
 

f:id:waltham70:20141217204249j:plain

 凝ったガラス細工にも見えるこれは、氷柱。氷柱が頭につき刺さって通行人がケガをすることもある、ビューティホーだけど危険なブツ。美しいものには棘がある。
 

f:id:waltham70:20141217204437j:plain

時計台の近くでステキな看板発見。
新しくオープンしたベルギービールのお店は、こんな所にありましたか。


札幌・時計台近くにベルギービール店-約25種類そろえる - 札幌経済新聞

 

f:id:waltham70:20141217204429j:plain

 
そのすぐ近くには、一人でも入りやすそうなワインのお店もあり。アルコール分解酵素が復活する妙薬とかないもんかな。アルコール弱い人には危険な一角。

f:id:waltham70:20141217204425j:plain

 
クリスマスといえばキャンドルでしょというわけで、こちらはキャンドル専門店。
北国にはキャンドルがよく似合う。まさかの停電に備えて、実用的なインテリアとして需要があるのかも。我が家も各種取り揃えてる。8割がた趣味だけど。
 

f:id:waltham70:20141217204559j:plain

 キャンドル作りのワークショップもやってるお店の中は、古い建物をリノベーションされたのか、ちょっとレトロな雰囲気。
 
香りのインテリアにもなる、個性的な キャンドルがたくさん並んでる。今の季節は、クリスマス向けのオーナメントなどの小物もたいへん充実。お店の中が一番クリスマスっぽい。
 

f:id:waltham70:20141217204555j:plain

f:id:waltham70:20141217204551j:plain

f:id:waltham70:20141217204546j:plain

(許可を頂いて撮影してます)
 
札幌駅前に戻り、さっぽろ東急のクリスマスツリー。

f:id:waltham70:20141217204705j:plain

 路面が凍って、スケートリンクのようにツルツルなので、そう遠くへは行けず。
 
 
札幌近郊に住んでる人であれば、小樽でやってる「青の運河」あたりを見に行くのかも。
 
 
結局のところ、お店の中が最もクリスマスな雰囲気でいっぱいだった。商業都市札幌らしいな、それも。
 
お休みなさーい。
 

「地元のメリークリスマス」 #地元発見伝

地元の魅力を発見しよう!特別企画「地元発見伝
http://partner.hatena.ne.jp/jimoto/

チョコレートとラズベリーのパンプディング

クロワッサンで作る、チョコレートとラズベリーのパンプディングが美味しかったので、備忘録として。

 

・クロワッサン3個~5個*

・板チョコ 80g 好みでビターでもスイートでも。

・冷凍ラズベリー 適当 10個~15個くらい?

・卵2個

・グラニュー糖 80g

・生クリーム 1カップ

 

f:id:waltham70:20141215122922j:plain

甘さ控えめにしたかったのでビターチョコを使用。ロイズには板チョコもあるのです。

 

f:id:waltham70:20141215122916j:plain

*3等分にした方がビジュアル的にはきれいだけど、特大サイズのクロワッサンなので、もちっと小さくカットしてる。普通サイズで作れば良かった。。

 

f:id:waltham70:20141215122910j:plain

f:id:waltham70:20141215122859j:plain

刻んだチョコレートを湯煎にかけて溶かす。忙しい人は電子レンジで溶けるタイプのクーベルチュールチョコを使っても。

 

f:id:waltham70:20141215122905j:plain

全卵2個にグラニュー糖を加え、すり混ぜる。

 

f:id:waltham70:20141215123058j:plain

f:id:waltham70:20141215123048j:plain

チョコが溶けたら、温めた生クリーム(電子レンジでも直火でも可)を投入し、よく混ぜる。

 

f:id:waltham70:20141215123039j:plain

全卵をすり混ぜたボールに、チョコクリームを流し入れる。

 

f:id:waltham70:20141215123035j:plain

まずは3分の1量のプディング液を流し入れる。それなりに美しく並べたはずのクロワッサンがここで崩壊するので、1分ほど様子を見たのち、残りのプディング液も流し入れる。

 

根気のある方は、ここでクロワッサンを再度美しく並べ替えても可。根気がないので崩壊するにまかせ、プディング液がクロワッサンに馴染むのを、30分~1時間ほど待つ。寒い季節なら、冷蔵庫に入れなくても大丈夫かと。

 

f:id:waltham70:20141215123201j:plain

空いた隙間に、凍ったままのラズベリーを適当に散らす。

 

f:id:waltham70:20141215123157j:plain

ひとまわり大きな耐熱容器に入れ物をのせ、それから天板にのせるところを、そのまま天板にON。人肌に温めたお湯(40℃くらい)を注ぎいれ、180℃に予熱したオーブンで30分ほど焼く。

 

f:id:waltham70:20141215123152j:plain

内部の様子を見ないままタイマーまかせにしてたら焦げた。匂いからそうじゃないかと薄々気づいていたけど、他に気を取られていたらこうなった。焦げるのが嫌な人は、適当なところでアルミホイルをかぶせても。

 

f:id:waltham70:20141215123148j:plain

見た目いまいちだけど、美味しくできました。サクサクとしたクロワッサンの食感が、チョコレートプディングとぴったりだった。クロワッサンを食パンの耳に変えたりと、応用がききそう。

 

きょうの料理ビギナーズの12月号』を参考にした。

営業妨害かもしれんと思うくらい、テキストの写真は美しく美味しそうなので、次回作る際にはさらなる精進をめざしたい。

 

NHK きょうの料理ビギナーズ 2014年 12月号 [雑誌]

NHK きょうの料理ビギナーズ 2014年 12月号 [雑誌]