札幌のよいところは、都市と自然が隣り合わせなところ。夏になれば一度は見ておきたいラベンダー畑。遠くまで出掛けなくても、札幌市中央区内でも一面のラベンダー畑にお目にかかれる。
札幌市内を一望する、ラベンダー畑。見晴らしがいいだけあって山の中。でも、札幌市中央区なんだな、住所的には。中心部から、車で30分ほどの距離にある。
円山動物園もある円山公園を越え、さらに奥へ、山の方へと登っていく。瀟洒なお宅が立ち並ぶ住宅地を通り過ぎると、突如ワイルドな坂、あるいは山道に遭遇する。
けっこうな山道をのぼっていくと、やっとめぐり合う看板。しかし、この先にもまだ恐怖の坂道が待っている。前方の車が傾斜に耐え切れずにバックしてくるくらい(マニュアル車か?)の急坂。コワイ。
9時オープンとはいえ、すでに行列ができている。行列ができているのは、道が狭いから。なんとか駐車場に滑り込むと、札幌市内を一望する景色が広がっている。
思わず笑いそうになるくらいの絶景。そして一面のラベンダー。札幌を見渡すから、幌見峠なんだってさ。
「近隣の土地所有者の方、ご連絡ください」との立て看板もあり、現在進行形で拡張中と思われるラベンダー畑。うん、札幌市内近郊でこの景色は貴重。ここにラベンダー畑があれば、客は続々とやってくる。近いから。何時間も車運転しなくてもいいから。
富良野あたりのラベンダー畑に比べれば、規模は小さい。ラベンダー畑も発展途上。でもいいの。札幌市内一望という、とんでもなく素晴らしいオマケつきだから。
札幌ドームだって見えるんだぜ。
札幌的には摩天楼といっていい、駅前の高層ビル群を一望。夕暮れの景色もきっと素晴らしい。こうして見ると、札幌市内のビルや建物の密集具合がよくわかる。
ラベンダーの花摘みにも挑戦。これが富良野あたりだと、持ち帰るまでに時間がかかり過ぎるので、萎れそうだとスルーするところ。
ラベンダーの花摘みは、800円と1000円のコースがあり、コースによって畑が違う。1000円のコースを選択するも、できるだけ小さい株を選ぶ。ひと株全部のラベンダーを摘むので、労力は小さい方がいい。
ラベンダーの花の香りにむせ返りながら、チョキチョキはさみで切っていく。あんまり下から切ると、翌年ラベンダーが咲かなくなってしまうので、下葉何枚かは残さねばならないとの指導を受けた。なかなか、難しい。
「キレイに切る」と考えてると、手が止まりがち。しかし、ひと株すべてをカットするには、時間をかけてはいられない。農作業って地味ねーと思いながらチョキチョキ。
「これぜーんぶ僕の!」とラベンダーの所有権を主張するちびっこは、「わかったから、さっさと切ってちょうだい!」と親御さんに叱咤されていた。ここでは労働なき所有は認められないのだよ、ちびっこよ。。
ビフォーアフター。途中でモヒカンになる。この紙袋いっぱいのラベンダーを収穫できた。あぁ、心地よい達成感。ちょっと天気は悪かったけど、吹く風が気持ちいい。
傾斜を強調したいがために撮った写真。
ラベンダーにもいろいろ種類があり、花の咲き方に個性がある。こちらは白っぽいラベンダー。爽やかだな。
見渡す限り山だけど、住所的には札幌市中央区。冬にはスキー場もオープンする、これ以上ないほど都市と自然が隣り合う場所。急な坂を登ってくるのはちょっと大変だけど、その甲斐はある。また来ましょ。
ラベンダー園から車道に出るまでの途中風景。地面むき出しでワイルド。
ラベンダー園を経営する「夢工房さとう」には展望駐車場もあり、夜景も楽しめるようになっている。展望駐車場は深夜1時半までやっているとか。日本夜景遺産にも認定されてるそうで、確かにここからなら相当見晴らしも良さそう。
駐車場に限りがあるので、シーズン中の週末は相当混雑する。入場料は無料、駐車場代500円のみ。
持ち帰ってきたラベンダーは、虫や虫の卵がついていたので、たらいにぶちまけ水責めにする。水責めにしたあと、再度束にして花瓶に差し、こんどは乾燥させる。これだけあると、室内に充満するラベンダー臭も半端ない。
充満する生乾きラベンダー臭に耐え切れず、外に出した。切り花やドライフラワー、きれいに切り揃えられたラベンダーの花束へのリスペクトが止まらない。
お休みなさーい。