クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

田舎の農業、都会の農業

 雨のち曇りの冴えない天気、湿気が多いせいか蒸していて、本州ほどではないけど爽やかとは言い難い一日だった。
 先週は札幌を離れてドライブに行ってきた。今は蕎麦の花が満開。白い花の咲いた蕎麦畑、青々とした緑が広がる水田、そして黄色い穂をつけた小麦畑。そんな景色が広がっていて、上空から見たらパッチワークみたいに見えるんじゃなかろうか。
 
きれいねーと両親も絶賛してた。
 
 
とにかく土地が広い。農作業をしてるトラクターも、変形ロボみたいなアーム付きで、ザクザク農作業してた。
 
 
特注?海外製?とにかく初めてみるようなモデルだった。そんなにトラクター市場に詳しくないけどさ。
 
 
そんな農作業を見て父がぼそっと「お金、資本がないとできない農業だな」そう言ってたのが印象的だった。
 
 
土地広々。広々としてるけど、同じく農業県の茨城みたいに首都圏という大規模消費地に近いわけじゃないから、何作っても売れるわけじゃない。運送費みたいな経費も込みで、何作れば利益が出やすいか考える必要もあれば、気候による縛りもある。
 
 
大規模消費地から遠いから、ちまちまっと作ってるだけでは利益がでない。収益化を考えたら大規模化するしかない。大規模化したら、農機具、保管庫、人員、と出て行くお金も桁が違ってくる。
 
 
桁違いのお金がかかってるから、雪に閉ざされて何もできない数か月があっても食べていける、儲かってる農家に目が向いてしまう。
 
 
北の大地で農業って、夢はあるんだけど裸一貫で飛び込むにはハードル高すぎなんだよね。農業法人の従業員あたりが、落としどころとして現実的なのかも。
 
 
産業として、農業や漁業の一次産業はそれなりに有望だと思ってる。
ただ、雇われない生き方をめざした場合の選択肢としては、生存競争激しい分野だとも思ってる。
 
 
食べ物に関心があって農業を選択肢にしたいなら、都市をターゲットにした農業の方が活路がありそう。
 
 
先日読んだ『ヒップな生活革命』でも、屋上農園など、都市での農業が紹介されてた。日本でもすでに銀座ではちみつ作ったり、酒米作ってたりするんだよね。ビルの屋上で。
 
 
空き家が増えて問題になるなら、これからは空きビルだって増えそう。使い道のない古いビル、屋上や、あるいはビル内を農場にするのは面白い。
 
 
都会は消費するだけの街になりがち。札幌なんてまさに一大消費都市だもの。休日にわざわざ遠くに出掛けなくても、近場でちょこっと土と触れ合う機会があれば。趣味として土いじりたい人もいれば、原材料調達の場として使う人もいたりして。
 
 
ハーブなんかは品種によっては虫がつきやすいから、むしろ虫のいない都会の方が作るの向いてんじゃないかな。ってかハーブもっと安くなって欲しい。ハーブ多用したら、減塩にも繋がるからヘルシーなのさ。これから減塩食の人が増えそうな、高齢化社会を見据えてとでも事業計画書に書けば通りそう。
 
 
消費だけの街に生産機能が加わると、ますます都市の魅力が増すことよ。美しい景色を見ながらも、トカイナカに住む者の性なのか、頭のどこかでソロバン弾いてた。
 
 
蕎麦畑の写真を撮った辺りは、幌加内蕎麦の産地に近いところ。お蕎麦も美味しゅうございました。
 
お休みなさーい。