クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

さっぽろライラックまつり開催中

客が客として楽しめない場所に、お客さんなんて来ないやね。

 

大通公園で開催中のさっぽろライラックまつり。好天に恵まれたこともあって、連日老若男女で賑わってる。平和でピースフルで心温まる光景が、あっちでもこっちでも繰り広げられていて、通り掛かるだけでハッピーさ。

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 白からピンク、薄い紫に濃い紫色と。ライラックにも色々あれど、淡いピンク色のライラックが一番のお気に入りかも。さっぱりしていて、清々しい。

 

見頃となったライラック目当てに、アマチュアカメラマンも多数出現中。ライラックまつり期間中に、何万という写真がアップロードされるんでしょう。

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負けじと接写に挑む。ステキ写真への道は険しい。。

 

花より団子イベントも同時開催中。今年のワインガーデンは、過去最多の約100種類の道産ワインが提供されるそうで、いつの間に道産ワイナリーもそんなに増えたんだか。

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先週から気温もぐんぐん上昇中。

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真冬には氷点下に下がるとはいえ、北海道全体の気温ももしかして上昇中か。ひと昔ふた昔前より冬の寒さがマシになったのなら、冷涼な分本州のワイナリ―よりワインが作りやすくなってるのかも。本州の場合、夏の暑さを乗り切るのが大変そう。

 ワインビジネスをテーマにしたドキュメンタリー。ものすごーく面白かったのでもう一度見たいんだけど、一時的に視聴できないんだってさ。なぜだ。

 

暑さにもめげず、ラーメンショーには長蛇の列が。みなさん、お好きだこと。

 

天気がいいので、欲しくなるのは冷たいものだけど、アイスや冷菓っぽいものにはやっぱり長蛇の列。空いてる時に、また来ましょ。

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こいつは老舗のお菓子屋さん千秋庵による、ライラック祭りの期間限定品。こういう商魂、嫌いじゃない。

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懐かしさを感じるロゴが、カワイイパッケージ。中身はクリームを挟んだ、クッキーより硬めのサブレ。ライラックの葉をかたどったそう。てらいのない味で、そこがまた懐かしくていい。美味しゅうございました。

 

バラにも色々な名前があるように、ライラックにも色々な名前あり。

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創成川公園のライラックはまだ若木だけど、種類では大通公園に負けてない。ヒアシンスを思い出させる色合いだから、“ヒアキンシ”フローラライラックか。

 

こちらは、花の名前としては肉肉しい。

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水しぶきが嬉しい季節。ようやく日差しが気持ちのいい季節となったので、日向ぼっこに励む人多し。戸外で過ごす人が一気に増えるので、ベンチは奪い合い。

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座ってゆっくりしたい気持ちはあれど、空いてる日にまた出直しましょう。

 

夏に向かうこれからは、一年でもっとも美しい季節。きれいなものを見ずに、一体何見るのさ。今日もたくさん歩きました。

 

お休みなさーい。

 

waltham7002.hatenadiary.jp

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稼ぐことにしか興味がない国だから滅ぼされた『ある通商国家の興亡 カルタゴの遺書』読んだ

ハンニバル“といえば一般的にはハンニバル・レクターハンニバル・ザ・カニバルの方が有名だけど、カルタゴの名将ハンニバル将軍の方が断然好き。象を率いてアルプスを越え、イタリアにまで攻め入ってローマを震撼させた人。ちなみに、紀元前のお話。

 

すべての道はローマに通ずで、地中海世界を制したローマが目の敵にし、100年3度に渡るポエニ戦争で、徹底的に叩き潰された国がカルタゴ

 

なぜカルタゴは、滅ぼされたのか?

 

稼ぐこと、海上交易で財を築くことにしか興味がなく、国家や都市運営にも無関心。稼ぐことそのものが生き甲斐で、稼いだお金を文化・芸術振興といった娯楽に使うこともせず、稼ぐためならかたりや騙しも良しとする。そのすべての態度がローマに嫌われ、一度ならず三度まで滅ぼされた。懲りないから。

 

カルタゴの盛衰からは、生き残って歴史に名を残す国と、そうでない国との違いがくっきり立ち上ってくる。

 

『ある通商国家の興亡 カルタゴの遺書』は、当時のカルタゴを日本になぞらえ、ギリシャ・ローマをそれぞれヨーロッパ・アメリカに見立て、日本の将来に警鐘を鳴らした本。

 著者は、ジャーナリストを経て評論家となった森本哲郎氏。解説は政治経済学者の高坂正堯氏で、どちらもとっても著名でマスメディアで活躍された、すでに故人。今でいう池上彰さんっぽいポジション。

 

刊行されたのも、1989年ととっても古いけれど、「稼ぐことそのものにしか興味がない態度とその富が嫌われ、大国に滅ぼされた」という構図は、現代でも通じる。

 

経済大国が、軍事国家に嫌われ滅ぼされる、あるいは目の敵にされるという構図は、現代なら国家を凌ぐ巨大企業に置き換えたら、わかりやすい。

 

経済的支配力を強める巨大IT企業は、弱小国家を凌ぐ富や財力に恵まれているけれど、国家や都市の統治に関与することはない。(厳密には、何らかの社会貢献活動を通じて関与してはいるんだけどさ。。)けれども経済的支配力を背景に、彼らの領土は広がるばかり。羨望や嫉妬、そして恐怖心から電脳空間にも国境を引こうとする国を、軍事大国ローマに重ね合わせると、より味わい深くなる。もちろんこれは、勝手な見方です。

 

あるいはもっと卑近な例として、ワーカーホリックで稼ぎまくってるくせに、生活は地味で質素で、稼いだお金を世間に還元しない。ついでに稼ぐことにしか興味がないから、地域活動や、何らかの社会的活動には時間も割かない。

 

こんな人が居れば、周囲からよくは思われないでしょう。富を誇示するなら、まだわかる。稼いだものをカタチあるもの、例えば贅を凝らした建築物や乗り物、文化芸術振興に注ぎ込むなら、まだわかりやすい。

 

カルタゴの場合、カタチに残るものとして愛したのは、財そのもの。得た富を別のものに変えようとせず、そのまま貯めこんだから嫌われた。という論調で、この本は進む。

 

1989年といえば、ジャパンアズナンバーワンで、日本経済の鼻息も荒かった頃。その頃の日本の大雑把な国際イメージは、やっぱりエコノミックアニマル。

 

その当時のエンタメ作品を漁れば、札束で頬ぶっ叩くような品性に欠ける振る舞いで顰蹙を買う日本人の姿も、サルベージできるかも。

 

大抵の争いごとには経済的要因、お金が絡んでいるものだから、富しか誇るものがなければ、富に足元を掬われる。

 

歴史に学ぶビジネス書的な読み物だから、

最も得意とするところが、すぐに「ねらい打ち」され、必然的に「弱点」となる(本文より引用)

 と、説いてもいる。

 

ものすごーく大雑把に言えば、新興国家や企業は得てして即物的で、すぐにお金には変わらない換金性が低いもの、例えば芸術などには得てして関心が薄い。あるいは優先順位が低い。

 

娯楽を軽視し、商人道を突き進んだカルタゴという国の有り様は、調和に欠けている。ギリシャのように調和を重視して、余暇に楽しみを見いだせるよう成熟しなければ、破滅が待っているぞという示唆が、どれだけ発刊当時の日本人の皆様の心に響いたのか。

 

今の日本は経済だけの国ではなく、スポーツでも音楽でも芸術でもエンタメでも美食の分野でも、秀でた人材を輩出している。発刊当時からは、国としても成熟したと言えるんじゃないか。

 

日本の最も得意とするものについて、道行く人にアンケート取ったらきっとその答えはバラバラ。日本を代表する大都市、東京の得意とするものについても、きっと答えはバラバラで、多様性に富んでいる。

 

主語を次第に小さくしていって、都道府県別、あるいは市区町村別にまで分解していくと、やっと得意とするものが無個性になる。

 

市区町村別に分解してもなお際立つ個性があるのなら、その個性が弱点となり、近隣に模倣犯が現れた時点で無効となる。

 

カルタゴは海上交易を得意とし、操船技術にも優れていたけれど、海軍を失えば翼をもがれたも同然で、どうしようもなかった。歴史に名を残す傑出した個人、ハンニバル将軍を擁してはいても、ローマという大軍に敗れ去った。

 

7割くらいは、100年3度に渡るポエニ戦争の記述に費やされているので、本来は複雑なポエニ戦争の概略を知るのにちょうどいい。

 

塩野七生の『ローマ人の物語』では、文庫本3冊分もあるのがポエニ戦争スキピオ将軍vsハンニバル将軍に大カトーと、役者も多くて見どころも多いBC世界の大イベントなのに、知名度は低くてなんだかな。映画にくらいなっててもよさそうだけど、“象でアルプスを越える”というインパクトある絵面を、実写でやるにはハードル高すぎるんだろう。。

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 (画像検索から見つけただけ。アルプスを超えてるのかは、謎)

 『新世界紀行』というかつてあってテレビ番組では、“象でアルプスを越える”というインパクトある絵面を再現したそうで、資金が潤沢だった頃のテレビは、やることもスケールがでかい。

 

得意とするものが狙い撃ちされたら弱点になってしまう例は、都市国家に限ったことではないようでした。

 

本来は複雑なものを、思いっきり簡素化した“見立て“に沿って俯瞰することの危うさも感じるけれど、とっかかりとしては、文体含めてとっても読みやすくて面白い文明論だった。

 

世界史は陸の国に対する海の国のたたかい、海の国に対する陸の国のたたかいの歴史である(本文より引用)

 とはいえ巨大な鯨・リヴァイアサンと、雄牛あるいは象の形をしたビヒモスとに見立て、世界を二分して見るという見立ては、示唆に富んでいて楽しい。

 

余暇、暇とはつまり平和なことで、平和に耐え抜くことができなかったためしがないから信用できないと、ハンニバルからの講和を退けるスキピオの言葉を含め、すべてはローマという戦勝国から見た歴史書を元にしている。

 

戦勝国から見た歴史だから、カルタゴ人の性格など歪んで伝えられている部分もきっとある。とはいえ戦争に勝ったからといって、ますます奢侈に溺れるようなことがなかった(大カトーが阻止した)からの、ローマの隆盛と思えば納得。

 

戦争を通じてしか学べないことは、暇に飽かせて先人の知恵から学ぶに越したことはない。

 

アフリカ象は従順ではないので、インド象でアルプスを越えたらしい。象を戦場に駆り出すのはアレクサンドロス大王の東征以来の伝統で、権威を示す意味しかなく、“象は賢すぎる”から無駄な戦いはしないらしく、大した戦力にはならなかったとか。

 

古典のエッセンスにたまーに触れると、無駄な知識が増えて、豊かになった気分が味わえる。ヘレニズム文化に耽溺するには、実用的なものに興味があり過ぎるから。

 

お休みなさーい。

やん衆の誘惑

蒸し暑いとか汗ばむとか、そろそろ言ってみたい。

 

今日も最高気温は15℃を下回り、風が強いせいで体感ではもっと寒い。5月も半ばだから。。と無理せずに、潔くダウン入りジャケットでも着込めばよかった。リラ冷えにしても冷えすぎで、曇天に負けずに咲き誇ろうとする、ライラックがうらめしい。

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 なんだかにぎやかなお囃子が聞こえてくると思ったら、三吉神社のお祭りだった。

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境内には屋台が立ち、ちびっこ達で賑わっていた。自転車で行き来できる範囲にマンション増えたしな。。ちびっこも増えたんだろう。こうした縁日の風景が、彼らにとっての“故郷の記憶”になるんですかね。

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ヤンソンさんの誘惑”という、スウェーデンの家庭料理がありまして。アンチョビを使った料理だから、鰊の切り込みでもイケるだろうとアレンジしてみる。

 

基本となる“ヤンソンさんの誘惑”は、ケンタロウのレシピを参考に。ネットの海に、いつまで漂ってるかわかんないからな。機会作ってはサルベージしておこう。

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薄くスライスした玉ねぎ(大体1/4個)を、グラタン皿に敷き詰める。

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拍子木切りしたじゃがいも(4個くらい)も、その上に敷き詰める。

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鰊の切り込み。こいつはロシア製の鰊を使用。メーカーによっては、アメリカ産やオランダ産などもあり。

 

鰊の漁獲量が減ったせいで、鮮魚用として出回るもの以外、加工用は輸入に頼ってるんだとさ。

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鰊の切り込みを、見た目が“なめろう”になるまで細かくたたく。

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細かくたたいた鰊の切り込みを全体に散らし、生クリーム(1カップ)を回しかける。

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切り込みにしっかり味がついているので、それ以外の調味料は無しで。粉チーズを振ってバターも全体に散らし、200℃のオーブンで35分~40分くらい焼く。

 

完成。

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生クリームのクリーミィーなソースに鰊の切り込みが溶け込んで、ちょっと味噌風味の優しい甘みがとっても美味しい。生臭さはゼロ。この味めっちゃ好き。

 

生クリームと鰊の切り込み。予想外に相性がいいので、クラムチャウダー風にスープにしても美味しいかも。あったまる。

 

鰊の切り込み。パスタに続き、今回も美味しくいただきました。麹がいい仕事してんだな。スープの素みたいなものを使わなくても、いい出汁が出てコクが出た。便利。

 

メーカーによって、微妙に味が違うところも奥が深くて面白い。次は、オランダ産の鰊でも試してみるか。

 

大通公園では、花より団子なライラックまつりの準備が着々と進んでた。

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ライラックも咲きつつあるけど、まだ八重桜が盛りさ。

 

お休みなさーい。

強風吹き荒れる最北の地、稚内に行ってきた

札幌から距離にして300キロ強離れた最北の地、稚内に行ってきた。

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ドライブに最適、かつ景色がいいことでも知られるオロロンライン経由で稚内をめざす。行きは、札幌~滝川~留萌~稚内というルートで。帰りは、稚内からオロロンラインをひたすら南下して札幌までひた走った。

観光のトップシーズンとなる夏場と違い、GWとはいえ道路はスッカスカ。地図を見ると、ものすごーい距離を走っているけれど、距離ほどには大変さを感じなかった。助手席でふんぞり返りながら、重度の花粉症のために鼻かんでただけだけど。

 

あちこち寄り道した行きこそ時間はかかった(札幌を朝9時半頃に出て、稚内のホテルにチェックインしたのは、17時過ぎてた)けど、悪天候のためにさっさと帰った帰りは、もっと早くに札幌に帰り着いた。長距離ドライブ、実際にやってみると思ったほど大変じゃなかった。

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宗谷岬の次に有名な、稚内の観光名所“稚内港北防波堤ドーム”。

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 (ドームの天井には調査の跡が。巨大建造物といえど、経年劣化は免れない)

フォトジェニックな場所だけに、野営禁止。観光のトップシーズンともなると、そういう猛者も現れるものか。夏以外だったら、寒さで死にそう。

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世界平和をかけて、なんとかレンジャーが戦っていてもおかしくないような場所。代わり(?)に、海上保安庁の船が停泊中だった。最北の街=国境の街だからな。海の向こう、50キロほど先はロシア領サハリンさ。札幌より近い外国。

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防波堤ドーム全景を、ホテルの窓から望む。JR稚内駅から、徒歩5分でこの景色。海沿いかつ最北、あるいは最果ての地ゆえか、風が強いのなんのって。わずか5分でも、徒歩移動が辛く感じるほどだった。

 

稚内に限らず、オロロンラインも太平洋側となるオホーツクラインも、とにかく風が強い。海沿いなんてそんなもんさと言われたら、返す言葉もございませーん。

 

背の高い建物皆無な、稚内から宗谷岬への道。

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彼方を見れば海、此方をみれば「母なる大地」とでも呼びたいような原っぱで、日本だけど日本じゃないような景色が続く。BGMは、コーリング・ユー一択で。

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最北端に来た記念に、やっぱり撮っちゃう。

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間宮海峡にその名を残す、間宮林蔵

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江戸時代(1808年)にこんなとこまで来て、樺太(現サハリン)に渡っちゃうなんて、それなんてアドベンチャー。御庭番国際派、体力勝負系だね。

 

宗谷岬背後の小高い丘は公園になっていて、大変見晴らしがいい。

 

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だだっ広い公園には、とりあえず何らかのモニュメントを置かずにはいられないらしい。

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「サハリン沖大韓航空機撃墜事故」。そういやそんな事件もありましたね。

 

傷ついた人<傷つかなかった人だったら、何にもなかったような顔して忘れちゃうんだから、モニュメントにして記憶に残すのは、人類の知恵かもね。

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「世界平和」

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 日露戦争では活躍したと思われる、「旧海軍望楼」。こんな場所の、こんな狭い場所で哨戒活動にあたるとか。現代でも風が吹き荒んで、ステキとはとても思えない場所。真冬ともなれば、もっと厳しかろ。先ほどの間宮林蔵といい、「すまじきものは宮仕え」っすね。

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海は遠浅。浅瀬と沖合では、海の色が違う。

 

風が吹くたびに、浅瀬に波紋が広がって、景色を変える。

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大自然インスタレーションって感じで、面白かった。プロジェクションマッピングみたいに、色がつけられるともっと面白くなるかも。

 

風が強いから、風力発電の風車がいたるところで目につく。ごくたまーに、風車の羽根がボッキリ折れていたりして、驚く。どんだけ風吹いたんだよ。

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風車のある景色がまた、ここは日本じゃない感を演出する。アイルランド、あるいはスカンジナビアのどこかに行ってきたといっても信じてもらえそう。

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風車がいっぱいあると、ついついそっちに引き寄せられちゃうね。巨大建造物は、いつでも楽し。SF映画のワンシーンみたいで、カッコいい。

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ただし、この辺りは牧草地なのでむやみに立ち入りはできない。

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フットパス除く。白く見えるのは、貝殻を敷きつめてるからだとか。5月だとまだ寒いけど、観光のトップシーズンとなる夏場なら、相当気持ちよさそうな道。都会に疲れた人に、よさげ。テケテケとただ歩く、それだけでもじゅうぶんに楽しそう。

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湿地帯が多いので、いたるところでミズバショウの群生を見かけた。

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こちらは、稚内空港すぐそばにあるメグマ沼自然公園。沼に沿うように木道が整備してあり、ちょっと歩いてみたいなーと行ってはみたけれど、無理。歩くの無理ですわ。

 

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ひとっこ一人居ないから、怖すぎて歩けない。むしろ、人に出くわしたらもっと怖い。

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何をやってもあらゆる痕跡が残るデジタルの世界では、オフレコなんて最早ありえないから、よからぬ企みの相談するならこんな場所に限るね。監視カメラもなさげ。

 

そんな使い道しか、思いつけませんわ。。

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上場を果たした、一風堂に喧嘩売ってる?ちなみに沖縄は北緯26度くらい。同じ日本とはいえ、別世界だね。

 

朝焼け。

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古い映画のワンシーンかと思うような景色が撮れた。我ながら、嘘くさい。特に右下の鳥が。

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そこそこ美味しいものも食べました。この日の最高気温は15℃を下回っていたくらいなので、冬の恰好(アンクル丈のブーツ、ウール混のパンツ、薄手のカシミアニット、薄手のダウン入りショートジャケット)で、ちょうどよかった。

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(素材の大勝利。むちゃくちゃ美味しくて大粒のホタテだった。)

冒頭のお菓子の中身はこんな感じ。クッキーかと思ったら、ソフトケーキだった。餡を

練りこんだような、ホロホロの食感で美味しゅうございました。

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続きは、気が向いた時にまた。撮りためた写真を大放出できて、満足さ。

 

お休みなさーい。

子役の少年が超絶カワイイ『LION/ライオン~25年目のただいま~』見てきた

Google Earthで起こした奇跡(映画公式フライヤーより引用)

 とはちょっと言い過ぎだけど、公開情報大事、超大事。ということが実感できる、『LION/ライオン~25年目のただいま~』見てきた。


LION/ライオン 25年目のただいま

ちょっとタレ目でまん丸の大きな目をした子役の少年が、超かわいい!!!人種も肌の色も超えて、カワイイは正義。成長した主人公サルー役を演じるデヴ・パテルがまた、髭伸ばして髪も伸ばしてワイルドになって、カッコよさ5割増し。顔よしスタイルよしで、いつの間にこんなにカッコよくなっちゃったんだか。

 

記憶することは以上です。

 

個人の感想としては、そこで終わってしまいそうなくらい、実話に基づいた感動ドラマのはずなのに、ちょっといまいちかなり、感動できなかった。。

 

オーストラリアで幸せに暮らす青年サルー。しかし、彼には隠された驚愕の過去があった。インドで生まれた彼は5歳の時に迷子になり、以来、家族と生き別れたままオーストラリアへ養子に出されたのだ。

成人し、自分が幸せな生活を送れば送るほど募る、インドの家族への想い。人生を取り戻し未来への一歩を踏み出すため、そして母と兄に、あの日言えなかった“ただいま”を伝えるため、彼は遂に決意する。「家を探し出す―」と。(映画公式フライヤーより引用)

 幼いいたいけな飛びっきり愛らしい少年が迷子になり、大都会カルカッタで途方に暮れる様子には胸が痛むし、なかなか福祉へとつながらなくて、もどかしい。

 

幼い少年が受ける受難は、共感しやすくて感情も十二分に動かされる。

 

ところが成長した青年サルーが、恵まれた暮らしをおくりながらも望郷の念に突き動かされたり、生き別れたままの家族を恋しく思う姿は、理解はできても身に覚えのない感情なので、共感しづらかったんだな、これが。

 

ルーツが揺らぐと、アイデンティティーも揺らぐのか。

 

サルーが憑かれたようにグーグルさんに張り付き、わずかな手掛かりをもとに故郷を探し出そうとする、その動機や衝動は理解できても似たような体験があるわけでもないので、共感しにくくてしょうがない。

 

ついでに、画期的なGoogle Earthの使い方でも披露されるのかと思いきや、その使い方もめっちゃアナログ。サルーの専攻はホテル経営という文系だから、当たり前の使い方しかしてない。

 

当たり前の使い方しかしてないのに、それでもたどり着けたんだから、そりゃ奇跡ですわ。

 

先進国ではネットはすでに暇人とバカのものになりつつあって、情報がインフレーション起こしているけれど、それやっぱり一部の超先進国だけの話だから。

 

情報は、足りない人のためのもの。切実に、求めてる人のもの。

 

公開情報大事、超大事。

 

探しても探してもたどりつけない人にとって、検索する単語で引っかかる検索結果は、多ければ多いほどいい。

 

この映画のケースでは、Google Earthでしらみつぶしに探していくけれど、地名、例えば州名をプラスした画像検索ではいかんかったのか??? もっと効率のいい、他の方法はなかったのか???との疑問がつきまとってしょうがないけれど、それは多分重箱の隅。

 

なにしろ主題歌も『Never Give Up』で、倒れても起き上がり、決して諦めなかった人がつかむ勝利なんだから。

 

その甲斐あってか、クライマックスと言える場面では、そこかしこですすり泣きが起こってた。

 

この映画では大都会カルカッタの悪い一面も描かれていて、貧し気で言葉も通じない子供を邪険に扱う姿や、よろしくない目的で取引されそうになる姿も描かれる。

 

貧し気な子供や、よろしくない目的で取引されそうになる、明日をも知れない子供の姿に見覚えがあって、なおかつ何もなす術がなく無力だった過去の自分みたいな記憶でもあれば、また別の感想を持ったのかも。かもかも。

 

同時にこの映画で描かれるサルーの幼少期は、見るからに貧し気な子供。不衛生かつ栄養不良で、現代日本でこのクラスの貧し気な子供は、まず見かけない。見つけたら今どき、速攻で福祉の手に渡るでしょ。

 

逆に言うと、このくらい不衛生かつ栄養不良でないと、“貧しい子供”認定さえされないのかも。ステレオタイプな貧しい子供の姿をしていないと、貧しい子供だと気づくことさえできないのが現代日本かも。見た目じゃわからないんだろうけど、そこがわからない。

 

ステレオタイプな貧しい子供なら、国際的な救援組織が用意されていて、よりよい環境で育つことも可能だけど、だからといって新しい環境で、すべての子供が幸せになれるわけでもない。サルーと同じく養子で弟となる青年は、サルーほど幸せにはなってない。

 

幸せに育った子供でも、ルーツやアイデンティティーに足元を掬われることがあり、だからこそルーツが明らかであることは、子供の第二の生にとっても大事。という教訓も、込みだったのかもしれない。

 

とはいえ、この映画の印象をまとめたら

・子役カワイイ!

・主人公の青年カッコいい!

・主題歌の『Never Give Up』通りにストーリーは進むよ!

に集約されるんだけどさ。共演陣も、ニコール・キッドマンに『キャロル』のルーニー・マーラと豪華でした。

 

お休みなさーい。

GW後の中島公園

よその国の政治家お抱えダンスチームを見ていると、某新興宗教の悪夢を思い出す。悪趣味ってところが、共通項さ。

 

悪趣味なものを、記憶から払拭するために今日もお出かけ。きれいなもの、街にはいっぱい転がってる。特に、気候が良くなるこれからの季節は。

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とち狂ったように暖かくなったり、寒くなったり。あっという間に桜が満開になって、散っていった。札幌でいちばん気に入ってる桜の木も、気付けばすでに葉桜だった。残念。ちなみにこの木ではまったくない。

 

東京より以北で最大の歓楽街となるすすきので、ひと際目立つ大豪邸。

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(注意:客引きのうまい言葉に騙されるな!)
いかにもすすきのらしいお店が立ち並ぶ一角にあるので、見てはいけない・口外してもいけない系の人のお宅かと思い込んでた。実はちゃんと文化財登録されている、由緒あるお宅。

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元材木商だった人の居宅、遠藤家住宅。

 

今でこそコンクリート住宅ばかりのすすきのだけど、昔の花街といえば木造住宅ばかりで、大通公園が防火帯として建設されたくらいだから火事も多そうで、そりゃ建物の普請も多かったんでしょう。と、脳内で勝手にすすきの今昔物語が再生される。

 

立派な石塀が、どこまでも続く。でかっ!広っ!

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 札幌駅南にある、伊藤組土建会長宅も相当立派なお宅だったけれど、あちらは時代の流れでマンション建設中。こちらの立派なお宅も、いつまでこのままの姿でいられるんですかねぇ。

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(鴨々川の桜もすでに葉桜)

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つい先日、桜の咲き始めの頃に来た中島公園。背後の山にはすでに雪はなし。予想通り、たいていの桜がすでに葉桜に変わってた。チラッくらいしか、咲いてる木ももう見つからない。 

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おや、あなたはライラックではありませんか???ずいぶん気の早い。

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ライラックまつりは、来週から。こんなに早くから咲いてしまっていいものか。自然相手のイベントは、コントロールがきかないから大変だね。

 

花より団子で、大通公園会場ならイベントブースがあるからそれでいいんだけどさ。団子どころか、同時開催されるのはラーメンショーという色気のなさ。

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ネギしょってない鴨、見っけ。そもそもネギしょった鴨なんて、その辺にいるわけないじゃん。

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クリスマスローズとチューリップが、同時に咲く。クリスマスは遠くなったのに、クリスマスローズの花期は長いな。

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護国神社の桜も、すでに散った後。源平桜と呼びたいような、白からピンクへのグラデーションがステキな桜だけが、咲き誇ってた。よい。よいので、連写。

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蕾だった枝垂れ桜も、すでに葉桜に変わってた。

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 この枝垂れ桜は、別もの。日当たりのよい場所にあるのになぜか今頃満開で、通りすがりのアマチュアカメラマン(もしかしたら本職も居るのかも)達の視線をひとり占め。

 

ブルートゥース対応のイヤホンが欲しい。。多すぎると、選べなくなる。大体なんでも、そうなんだけどさ。充電する必要のあるものが次々と増えていくのは、便利なのか不便なのか。振り回されてる感が、半端ない。

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こっちは八重桜。桜餅の匂いがしてきそうで、美味しそう。

 

ネットとリアルが限りなく融合していくのなら、リアルで文化的不毛の地は、ネットでも不毛になっていくのかも。同じレベル、クラスタとしか話が通じないのなら、結局はそうなっていくんでしょう。

 

今日もよく歩きました。

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お休みなさーい。

ドライブとアレルギーと酒の肴と

GWはドライブ日和で、ドライブ三昧。

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普段は行かない、行けない所まで行ってきた。存分に走り回って満足。GWとはいえ、渋滞とはまぁっっっったく無関係なのが、北海道のいいところ。100キロぐらいのドライブだと、もはや何とも思わなくなってきた。。

 

写真もいっぱい撮りまくってきたので、旅行記はそのうち気が向いたらアップ。

 

日本だけど、日本じゃないような風景をたくさん見てきた。今や都市の方が無個性かもね。不便だから、個性がそのまま温存されてる感じ。住んでる人にとっては個性なんかイラネー、利便性ウェルカムかもだけど。

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日本海の向こうには雪山。火サスや土曜ワイド劇場のテーマ曲がよく似合う)

北海道は、日本海オホーツク海・太平洋に面しているけれど、日本海側の方がやっぱり文化の蓄積を感じる。太平洋側を全部走破したわけでもないので、まったくのあてずっぽだけどさ。

 

昔々から交易が発生してた場所、例えば海運で栄えたような場所には、やっぱりその名残がある。

 

立派なお寺や神社、あるいは豪商の家や別荘なんかに、その名残あり。総体的に文化遺産的なものが少ない北海道だから、よく目立つ。交易なしに栄えることなしが実感できる光景が、目に見える形で残ってるんだな。

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 そしてローカルな場所に出かけると、ローカルな食べ物との接点も増える。北の地のローカルフードにはまったく縁がなくて、食べたことがないものの方が実は多い。

 

恐る恐る口に運んでみると、意外とイケることがわかった、“鰊の切り込み”。

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思いっきり生産者名が入っちゃってるけど、気にしない。米麹を使ったローカルフード多し。この切り込みにも、麹が入ってる。味はというと、“しょうゆ色してない塩辛“のよう。つまりしょっぱい。そして、酒の肴にとっても合いそうな味。

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アルコールには弱いけど、酒の肴になりそうな味は、大体好み。

 

このままチビチビ食べるのもいいけれど、ご飯のお供になりそうなものは、大体パスタにしてもよし。ペペロンチーニ風パスタにしてみた。

 

ついでに道の駅で仕入れた山菜、多分“こごみ”も一緒に入れてみる。道の駅に行くと、記念消費的に、普段は絶対に買わないようなものを、ついつい買ってしまう。いかんいかん。

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汚れを落として、塩入りのお湯で茹でる。グーグルさんに聞いたところ、大体どこのサイトでも「こごみはアクが少なく、さっと湯掻くだけで美味しく食べられる」としか書いてない。

 

しかーし。さっと湯掻いた(5分強)だけでは、アクが強過ぎてとても食べられたものじゃなかった。もしかしてこれはこごみではなくて、似たようなシダ植物なのか???販売者も確信が持てなくて、特に「こごみ」とは表示してなかったのか???と不安がよぎったさ。

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結局、水に浸してあく抜きすること4~5時間。その後、薄めた麵つゆに漬け込んで、玉ねぎ、にんにくと炒めたら、ようやくアクも抜けた。育ち過ぎだったんすかね???山菜、奥深いな。。

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玉ねぎ・こごみと一緒に、にんにくと鷹の爪をたっぷりのオリーブオイルで炒めた“鰊の切り込み”を加え、最後にこごみを漬け込んだ麺つゆで味を調えて、和風ペペロンチーノの出来上がり。

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鰊の切り込みがアンチョビみたいなものだから、塩気がちょうどいいアクセントになって、大変美味しゅうございました。自分で言うのもなんだけど。

 

“しょうゆ色してない塩辛”のようだけど、食材としてはアンチョビに近いような。

 

アンチョビだと思えば、あんなレシピやこんなレシピも、切り込みで作れば美味しいんじゃないの?と、インスパイアされまくり。いいおもちゃ、見つけちゃった。

 

花粉症予防にヨーグルト脳なので、プラシーボのおかげか、食後は気持ち鼻も通った気がする。もちろんこれは、個人の感想および思い込みです。

 

連休も終わり。天気のいい日には、張り切ってテケテケ歩きましょ。

 

お休みなさーい。