クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

大志のうつわ

税による再配分機能が衰えたら、かわりに起こるのは私的強奪でゆすりたかり。

 

これ買ってよ、買ってくれなかったらホニャララな。という押売りもどきもゆすりたかりの一種。ゆすりたかりにもはやりすたりがあって、特殊詐欺が今のトレンドでトレンドを仕掛けるトレンドセッターな人は、今も昔もメンツは変わってないのかも。

 

トレンドを仕掛ける側にいる人だから、案外見た目はトレンドに敏感でセンスもよくて、警戒のハードルを下げつつ押売りとも気付かれないように、何かを売りつけてるかもね。かもかも。

 

犯罪発生率が低いのは治安がいい証拠で、税による再配分もうまく回っている証拠。赤信号もみんなで渡れば怖くないという不法行為への同調圧力から、流されがちな人を守るためには分断して統治せよが正解。不法行為に対する心理的ハードルの低い集団からは、同調できない個人もとことん距離を置くに限る。

 

昨日読み上げた本に出てきたのは、腐敗選挙区ということば。17世紀から18世紀にかけて、植民地で本業の余得として私腹を肥やして財をなし、なした財産をもとに本国に帰還後すぐ、つまり地縁が薄い場所でも当選できた、有権者の少ない選挙区のことだとか。

 

植民地で本国とは桁の違う財産を築いた人が桁の違う財産にモノを言わせ、勝ちやすいところを選んで階級上昇を果たす。受験テクニックを駆使して有名高に合格するようなもので、たまったポイントのおかげでエコノミーからビジネスにアップグレードされたようなチープさがある。

 

その種のチープさを嫌う人が、わざわざ腐敗選挙区と名付けたとも考えられるけど、チープなものは壊れやすくて耐久性には乏しいから、嫌ったのも無理はないかも。

 

チープだったのに、壊れもせずに長持ちして役立ってくれたら評価はまた別だったかもね。

 

アメリカの初代大統領も独立宣言起草者として名高い三代目大統領も、プランテーション経営者階級出身で奴隷を抱えてたとか。

 

お金がないと独立戦争なんて戦えない。お金があるから独立してイギリスから自由になろうとするし、イギリスの敵対国であるフランスともお金がある階級の人だから話ができた。

 

その当時はそれが普通だったとはいえ、奴隷ありきの経営を経てもなお志高い人と、腐敗選挙区狙いでどこまでいってもチープな人と。本国からの独立も、言ってみれば階級上昇の一種。階級上昇に対する大志や大望は、ふさわしい器に宿るものなんだな、と。

 

プランテーション農場を現代にあてはめたら、人材派遣業がいちばんしっくりくる。人が集まらない人材派遣業者ほどピンハネ率も高そうで、ピンハネが酷くなるほどに劣悪プランテーション農場の奴隷労働にもよく似てくる。

 

Google八分Amazon八分。ごく少数による多数の支配が現実のものとなると、世の中全体も過去に先祖がえり。大昔のことのはずなのに、現代でもあるわこれと既視感ありまくりで、臨場感もあるから逆にイヤ。