お盆のせいか、街中から人も車も消えて、静かで涼しい一日だった。
『ゴミ情報の海から宝石を見つけ出す これからのソーシャルメディア航海術』読んだ。
もともとは有料メルマガのQ&Aコーナーだけあって、とても読みやすかった。質問者である読者のみなさんの質問に答えていくスタイルなんだけど、読者のみなさんのレベルも高いので、Q&Aとはいえ大変ためになる中身だった。
実は以前twitterで津田氏をフォローしてたんだけど、あまりにもRTが多いのに嫌気がさして、フォローするの止めたんだよね。
氏はメルマガ読者もコンテンツの一部、読者とのやりとりも含めてコンテンツだと捉えていて、だからこそのRTだったんだなと、ようやく納得した。
当時は大量に投下されるRTに面食らってたんだけど。
「ゴミ情報の海から」ってすごいタイトル。
だけどメディア側に居る人にとって、「世の中にとって重要なニュース」と「世間が見たいと思ってるニュース」がかけ離れていくことに危機感持ってるからこその、挑戦的なタイトルなのかと。
たまたまこんなニュースを見かけて、訪問者の多かったサイトを見てみると、やっぱりヤフーが強い。だけど、世の中の人が見たいと思ってるニュースを最大公約数的にまとめたら、有名人の結婚・離婚なんかのスキャンダルがどうしても入ってくる。
ヤフーニュースで過去最もアクセスが多かったのは、少し前まで酒井法子の薬物スキャンダルだったはず。
軽い興味とお手軽クリックの合わせ技が、「世の中にとって重要なニュース」を隅に追いやってしまう。画面の小さなスマホだと、その傾向に拍車がかかるんじゃないかな。
これは職種によるけど、「不適切な」サイトは閲覧できない職場もある。警告が立ったり、勝手にシャットダウンしちゃったり。ヤフーだったら大丈夫だからヤフー見てる人、オフィスワーカーだったらまだまだ居るはず。
「世の中にとって重要なニュース」を見逃してるのかも。あるいは、「世間が見たいと思ってるニュース」よりも、「自分が関心を持てるニュース」に興味があって、見たいものを見るためにネットで長時間を過ごしてたりする。きりがない。
そんな、情報過多時代の情報との付き合い方を、交通整理してくれる本だった。
付録として、川上量生さんとの特別対談と、特別解説がついてる。
特に特別対談が面白かった。
ブログでのん気に食べた物とか出掛けた先のこととか書いていて、自分のやってることはまさに「ゴミ情報」の発信であると自覚をもってやってる。
世の中にとって大事なことよりも、自分にとって大事なことを優先させて何が悪いの、くらいに思ってるから。
自分にとって大事なことが世の中にとって大事なことに、ゆるゆるっと一致すればいいかな、くらいで。
「世の中にとって重要なニュース」が顧みられないのはマズイと思いつつも、自身はゴミ情報の発信者で、「世間が見たいと思ってるニュース」にもそれなりに反応してる。
はっきりとした立ち位置も定めない、ゆるふわな状態で大量の情報に接してる身として、何を発信していくのか。3秒くらい考えたけど、やっぱりゴミ情報発信するのが一番楽しそうなのよね。
お休みなさーい。
ゴミ情報の海から宝石を見つけ出す これからのソーシャルメディア航海術 (PHPビジネス新書)
- 作者: 津田大介
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/02/07
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