読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

哀しきダークサイドストーリー『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』見てきた

映画 レビュー 映画館

Amazonプライムで半年間にDLした件数105件は、多過ぎるのか少な過ぎるのか。購入実額が瞬時にはわからないところが、ステキ設計。

 

今年映画館で最初に見た映画は、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』。3D字幕バージョンで見てきた。

 

スター・ウォーズシリーズ初のスピンオフ。さて、どうして今さらスピンオフだったのか。

 物語の舞台は、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の少し前。銀河全体を脅かす帝国軍の究極の兵器<デス・スター>。

無法者たちによる反乱軍の極秘チーム<ローグ・ワン>に加わった女戦士ジン・アーソは、様々な葛藤を抱えながら不可能なミッションに立ち向かう。

その運命のカギは、天才科学者であり、何年も行方不明になっている彼女の父に隠されていた・・・。(映画公式サイトより引用)

 ジョージ・ルーカスが、“スター・ウォーズの世界には、別の形で語られるべき物語がある”といったからスピンオフ誕生。とはいうものの。

 

本家スター・ウォーズは、基本敵も味方もトップオブトップな戦士たちによる物語。ダース・ベイダーにルークにハン・ソロレイア姫にオビ・ワンに。キラッキラのスター戦士による夢の競演が見どころとはいえ、現実の世界は世界人口の半分の富がたった8人に集中する超格差社会

 

トップオブトップ「だけ」が活躍するストーリーだと、庶民置いてけぼり。庶民とトップオブトップをつなぐ、ミッシングリンクが『ローグ・ワン』。というわけで、ローグ・ワンでは訳アリやならず者が大活躍。社会は善男善女だけで出来てるわけじゃない。そう考えると、すっきりさ。

 

舞台は、最終兵器<デス・スター>も完成間近な、帝国軍勝利が着々と近づきつつある頃。共和国再建を願う反乱同盟軍は劣勢にあり、反乱軍内部も混乱のさなかにある。

 

空転する民主主義か、統率された独裁か。さてあなたならどっち側につきますかね?という状況のなか、ひょっこり連れてこられたのが訳アリの女戦士ジン・アーソで、ジン・アーソが、帝国軍に対する反乱同盟軍最後の切り札

 

ひょっこり反乱同盟軍のアジトまでジンが連れてこられるまでに、ひと波乱もふた波乱もあって、加速つけて物語も進行するので、見ていく方も必死さ。

 

正直一回見ただけでは、細部まで把握するのは無理。

 

何度も何度も早戻しして早送りしながら、細部まで把握したいマニアへのファンサービスに、満ち満ちてた。何度も映画館に足運ぶより、早く動画で見たいっす。

 

ダース・ベイダーは出てくるけど、それ以外のメンバーはすべてニューフェイス。この映画だけのお付き合いで、設定や世界観は本家そのものながら、本家を彷彿とさせるキャラも皆無。由緒正しいスピンオフでした。

 

まったく馴染のないキャラ達のなかで、一番のお気に入りは警備ロボットのK-2SO。あと盲目の戦士チアルートと、チアルートと相性ぴったりな野武士っぽいベイズが特に好き。主役級より、脇役の方が味もあればキャラも立っていたのが印象的。

 

予想外の大活躍を見せるチアルートに、警備ロボット兼戦略家でもあったK-2SOとの切ない別れのシーンと、どの場面でもお別れのシーンばっかり印象に残ってる。

 

戦う映画なのに、あるいは戦いの映画だからと考えるべきか。別れが切なく、美しく、描かれていた。

 

ジンを「もう走れない」と見送った育ての親のソウ・ゲレラを筆頭に、反乱軍のキャラはそのほとんどが“ならず者”。帝国軍に勝利するために、暗殺や謀略といった汚れ仕事に手を染めてきた者たちの、最後の闘いが繰り広げられる。

 

終わりよければすべてよしで締めくくるためか、彼らが手を染めた悪事も流した血も、最後の奮戦がすべてをクリアーにする。汚名とともに生きた彼らに、最後に用意されたのが勇者としての死なら、そこにはただ哀しさしかない。

 

本家スター・ウォーズが持つ爽快感や高揚感とは無縁の、ただやるせない物語が展開し、名も無き無名の戦士たちの屍が築かれていく。あぁ無情。

 

肉親を奪われ平和な暮らしを壊されたという“戦う強い理由”があるジンと違い、ならず者の彼らは、負け戦を前にしては、もう戦うための強い理由は持ちようがない。だから、ジンが先頭に立つしかない。

 

誰が見ても戦うための真っ当で強い理由を持つジンが先頭に立つから、ならず者もついて来れた。反乱軍の負けが確定すれば、彼らがやった汚れ仕事も意味を失くす。人生を無意味なものにしないための戦いは、ただ虚しくて、大義を失くした戦いの無意味さも、くっきりはっきり明らかにする。

 

スローガンとして掲げた大義が正しく美しいほどに、ハイ負けた!ハイ解散!では済まないのが人生さ。

 

勇者として美しい死を迎えられる彼らは、むしろ幸せだったのかも。かもかも。負け戦に突っ込んでいくくらいなら、勝ち馬に乗ってストームトルーパーやデス・トルーパーに商売替えしようかと考えるのも、大義なく生きる者の知恵さ。そんなキャラが出てきたわけじゃないけどね。念のため。

 

無数の無意味な死を経て、最後にたどりつくのは“振り出しに戻る”のコマ。『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』に、あらら見事にたどり着いちゃった。

 

これは、意味なく死んでいった、銀河の星屑となった人たちへのレクイエム。鎮魂曲だから、意味なく死んでいった人の魂に、安らぎあれとの願いがこもってる。

 

死者に安らぎあれできれいに幕引きする、その神の視点にむかっ腹が立つ者には、フォースの加護があるのか、それとも暗黒面に堕ちるのみか。

 

本家スター・ウォーズよりダークで、単純明快なストーリーの影には複数のダークストリーありと捉えるのは、より複雑な世界観を表していて、それなりに好き。哀しくなるけどね。

 

死にざま、を考えさせる映画。

 

お休みなさーい。

waltham7002.hatenadiary.jp

 

日曜の夜

日記

ダウントン・アビーを見ながら過ごす、穏やかな日曜の夜。平和。あな嬉し。

 

今シーズン最大の寒波のおかげで、すっかり冷え込んでいたここ数日。ただでさえ、“スキー場”感のある毎日。初心者用のゲレンデが、モーグル場に変わったかな?と思う程度には、寒波の影響はあったかも。

 

路肩の雪は、高く高く積もり、歩道からだとトラックさえ見ないことも。雪まつりの準備が進む大通公園辺りは、なぜかひと際車道もデコボコで、除雪がされてないのか、除雪が間に合わないのか。謎。

f:id:waltham70:20170115230155j:plain

ちょっと郊外の方が、走りやすい。路肩の雪も低め。雪捨て場が豊富なのか???

f:id:waltham70:20170115230159j:plain

札幌の雪は、余所ほどひどくなし。いかにも雪国らしく、雪を見ながらの温泉もいいけれど、案外どこも混んでいて、思うような宿は取れず。観光客も多いシーズン、いい宿・いいお部屋は争奪戦で、出張で来札される人が気の毒でならない。

 

本当に優しい人は、多くを語らない人。相手の負担にならない術を、すっかり心得ている人。

 

足元の悪い真冬になるほど、カフェも喫茶店もかえって混み混みになるのも不思議。雪が降り積もるなか室内に閉じこもり切りになると、よくないんだな、色々と。

 

初めて札幌で冬を迎えた時、デパートでちょっとひと休みするような場所、ただベンチがあるだけのような場所にも人がびっしりで驚いた。なかにはそこでお弁当やパンやおにぎりを食べているような人も居て、余所では見かけない光景に驚いた。

 

デパートだけでなく、今では地下街にもイートインスペースが増えて、“一人で居たくない難民”の受け入れ場所も、すっかり増えた。

f:id:waltham70:20170115230203j:plain

主(ぬし)になるような居ずっぱりの人は困りものだけど、ほとんどの人はちゃんと常識をわきまえていて、共有地をおとなしく使ってる。

 

みんなと居たいと、ひとりで居たくないは、似て非なるもの。ワイワイガヤガヤとひっそりで密やかと。どちらも集団だけど、その醸し出す雰囲気も、ちょっと違う。

 

どちらに属しても器用にこなせる人も居れば、そうでない人も居る。ただそれだけの話なんだけど、多分そのそれだけが、ちっとも通じない人が居るんだな、これが。

 

お休みなさーい。

エルミタージュ美術館の床と壁コレクション

日帰りで行けない アート

エルミタージュ美術館旅行記の続き。

waltham7002.hatenadiary.jp

 今見返しても、キンキンキラキラの写真ばっかりで、目が疲れる。。実物はもっとまばゆくて、米・味噌・醤油に、枯山水で侘びさびで、池泉回遊式に慣れた日本人の美意識を、とことん試しに来る。

f:id:waltham70:20170110221751j:plain

エルミタージュ美術館の本館には、市内観光とセットになったツアーで参加した。

 

なので、夕方、やや観客がやや少なくなった頃をみはからって入館できた。とにかく混んでる場所なので、そういう意味でもツアーに参加した方が気持ちゆとりをもって鑑賞できる。

f:id:waltham70:20170110221743j:plain

ロシア語と英語のツアーがあったので、英語のガイド付きツアーに参加。ガイドさんの話す内容を、遠方からでも捕獲できるよう、補聴器っぽいイヤホンガイドを渡された。

 

話すのは生身の人間じゃなくても、録音した内容でいいじゃんという考えは、きっと効率に最適化された先進国の考え方で、それだとツアーガイドの仕事がなくなってしまう。サンクトペテルブルクは大学の街でもあって、学生にとってはいいバイトになってる可能性もあり。

f:id:waltham70:20170110221755j:plain

ガイドさんによる、来歴や作品の見どころといったありがたーいお話を聞きながら、美術館を歩いた。

f:id:waltham70:20170109213203j:plain

(ツアーのスタート地点となる「大使の階段」。かつては皇帝に謁見にきた大使たちが上った大理石の階段を、平服の平民が歩く、フラットな社会\(^o^)/)

 

f:id:waltham70:20170110221801j:plain

f:id:waltham70:20170110221807j:plain

が、いかんせんキンキラキン。目に入るものすべてがキンキラキン。床も壁も天井も、すべてがキンキラキンの室内に、オールドマスターの名画や美術品が惜しげもなく飾られている。

 

落ち着きまへんがな。。

 

あまりにも「日常」とかけ離れた空間に身を置くと、面白いという段階をすみやかにすっ飛ばし、段々気分が悪くなってくるんだな、これが。

 

この空間で、平常心を失わずに平気で生活できるとかすごいわ。見たくなくても目に飛び込んでくる、視神経をガンガン圧迫しまくるこの環境の中で、平常心で生活できた王侯貴族の精神力、並みじゃないわ。

 

ロシア革命時にはこの場所にボルシェビキが突入したらしいけど、金銀財宝を前に平民階級が自制心を失わなかったのか。絶対何かくすねてるよな。。と、ケチ臭いことを考えていた。

f:id:waltham70:20170110221737j:plain

(ネヴァ川を眺めて息抜き。ほっとする景色に和んだ)

 ガイドさんの折角のありがたい解説もガン無視して、適度に距離を取ってもダイジョーブというメリットを生かし、勝手に見たいものだけ見て回ってた。

 

壁とか天井とか床とか。

f:id:waltham70:20170110221813j:plain

f:id:waltham70:20170110221900j:plain

f:id:waltham70:20170110221850j:plain

日本でも、部屋ごとに欄間変えたり襖絵変えたり、高貴な人の住まいには工夫がこらされたものだけど、エルミタージュの工夫は、掛ける何乗というレベルの豪華さ。各部屋がそれぞれ床も天井も壁も違うんだな、びっくりさ。

f:id:waltham70:20170110221821j:plain

 

f:id:waltham70:20170110221834j:plain

f:id:waltham70:20170110221918j:plain

f:id:waltham70:20170110221923j:plain

f:id:waltham70:20170110222008j:plain

f:id:waltham70:20170110222022j:plain

f:id:waltham70:20170110222029j:plain

f:id:waltham70:20170110222034j:plain

f:id:waltham70:20170110222041j:plain

f:id:waltham70:20170110222053j:plain

f:id:waltham70:20170110222059j:plain

f:id:waltham70:20170110222112j:plain

f:id:waltham70:20170110222117j:plain

f:id:waltham70:20170110222131j:plain

f:id:waltham70:20170110222136j:plain

f:id:waltham70:20170110222142j:plain

f:id:waltham70:20170110222149j:plain

f:id:waltham70:20170110222153j:plain

銀閣寺にある、与謝野蕪村が描いた雀の襖絵とか好きなんですけどね、私。そういうものなら、いくら眺めても飽きないんだけど、豪華絢爛すぎると造幣局にある刷り立てのお札みたいで、何見ても感動しないんだな、これが。

 

簡素さがステキだった。こういうのだと、眺めていても飽きない。むしろ落ち着く。いいわー、白と茶色が。

f:id:waltham70:20170110221827j:plain

冬季は雪に閉ざされるせいか、庭、庭園に凝ることができなかったゆえの、室内キンキラキン化か。

f:id:waltham70:20170110221852j:plain

圧巻なのは間違いないけれど、過剰なので美しいという感想も出てこず。疲れるとか、早くツアー終わらないかなとか。考えていたのはそんなこと。猫に小判で豚に真珠感が半端ない。

f:id:waltham70:20170110221928j:plain

f:id:waltham70:20170110221933j:plain

f:id:waltham70:20170110222015j:plain

f:id:waltham70:20170110221938j:plain

f:id:waltham70:20170110222231j:plain

おかしいな、絵画を見るのも宝石っぽいヒカリモノも決して嫌いではないのに、両者が交わると拒否感も半端なし。一級品しかない空間は、ただひたすら疲れるな。。

f:id:waltham70:20170110222235j:plain

f:id:waltham70:20170110222240j:plain

ムリーリョの描いた赤ちゃん。癒し系。

f:id:waltham70:20170110221905j:plain

f:id:waltham70:20170110221912j:plain

ネヴァ川の景色も癒し。

 

現代では再現不可能なもの多数で、知識のある人にとっては興味深いのかも知れないけど、これだけガンガンに物量で攻めてこられると、もう脳内へぇボタンさえ無反応。

 

お腹いっぱいになった。白と茶色の床模様が、もっとも記憶に残ってる美術館なんて初めてだ。

f:id:waltham70:20170110222200j:plain

f:id:waltham70:20170110222212j:plain

f:id:waltham70:20170110222215j:plain

ルーブルとも、プラドとも、大英博物館とも、ひと味もふた味もレベルの違う空間だった。すごいわ、エルミタージュ本館。もう一回来ようという気力が復活するのに、5年くらいはかかりそう。

f:id:waltham70:20170110222221j:plain

現代の美術館に近く、近代の作品がたくさん収納されている新館の方は、そうでもないんだけどさ。

 

宮廷や宮殿「だけ」が豪華だと、そりゃ恨みも買って、革命も起こりますわな。。と、心から体感できる空間だった。努力の方向性が、日本とはまったくの別ベクトル。黄金の茶室を作った豊臣秀吉なら、日本人でも話は合ったのかも。

 

エルミタージュ美術館本館のキラキラを、ステキ―!!!と喜べる人のキラキラさが眩しい。そんな人いるのかどうか知らないけど。

 

すごいものを見た。間違いなく、そう思える場所だった。

f:id:waltham70:20170110222225j:plain

(これは市内のスイーツショップ)

お休みなさーい。

エルミタージュ美術館の新館に行ってきた

日帰りで行けない アート

かつてはエカテリーナ二世もお住まいだった、エルミタージュ美術館に行ってきた。ちょっと前だけど。

f:id:waltham70:20170109212437j:plain

f:id:waltham70:20170109212446j:plain

マトリョーシカにも、色々なデザインがあってカワイイんだ)

もともとは冬宮、宮殿だけあってキンキラキンの、まばゆいばかりの建物だった。領土拡張という名のドロボーでもしないと、こんな立派な建物は建てられないのねぇと感心した。

f:id:waltham70:20170109212509j:plain

(一枚の写真に納まりきらないスケール、横に広―い)

f:id:waltham70:20170109212523j:plain

f:id:waltham70:20170109212501j:plain

(美術館前の広場から、後ろを振り返ったところ)

広場にはセグウェイもあり、セグウェイによる観光ツアーもやっていた。ここではないけれど地下鉄駅の近くでは、自転車のレンタル(サイクルシェア)もやっていて、有名観光地の基本スペックは、どこも変わらんのう。。

f:id:waltham70:20170109212517j:plain

安心して出掛けられる反面、ご当地ならではの驚きには欠けるかも。

 

とはいえロシアどころかヨーロッパでも有数の観光地とはいえ、街中には英語表記少なし。キリル文字ばっかりで、そこはかなーりエキゾチックな気分を味わえた。英語はかなり通じる。

 

あらゆる国の観光客が、京都の清水寺金閣寺には安心して出掛けられるのと、感覚はいっしょ。

f:id:waltham70:20170109212528j:plain

こちらは、美術館前に設置されたトイレ。パッと見ではトイレとはわからないデザインで周囲の景観に配慮してる。

 で、世界中の観光客でごった返すエルミタージュ美術館の本館を後にし、向かうは新館。出来てから、まだ3年経ったかどうかの新しい建物。エルミタージュ美術館についてのガイド本で、新館についての記述がなければ、その本の情報は更新されてないってことさ。

f:id:waltham70:20170109212532j:plain

アーチをくぐったその先、旧海軍省の建物か何かが新館として稼働している場所。オールドマスターが描いたような古典的作品は本館にて、20世紀以降の比較的新しい作品は新館にて展示されている。

 

はるばる日本にやって来た時にも観客が群がるような、超がつく有名な作品はだいたいこっちにある。

f:id:waltham70:20170109212536j:plain

f:id:waltham70:20170109212541j:plain

控えめで、見落としそうな入口。月曜日が休館なのは、美術館の世界的スタンダードなんすかね。

f:id:waltham70:20170109212553j:plain

キリル文字、まったく意味不明でしびれるぜ。脳みそが理解することを拒否してる。意味のある言葉よりも、もう絵文字や象形文字にしか見えない。

 

ゴッテゴテに絢爛豪華な本館と比べると、ぐっとシックな新館。建築に興味がある人が見てもきっと楽しめる、新旧が融合したステキデザイン。本館は床とか壁とかが豪華すぎて気が散るけど、こちらは落ち着いて鑑賞できた。

f:id:waltham70:20170109212557j:plain

f:id:waltham70:20170109212604j:plain

f:id:waltham70:20170109212610j:plain

大層きれいにリノベーション(多分)されている。こちらは天井、ちゃんとオーニングの設備もあるっぽい。

f:id:waltham70:20170109212624j:plain

f:id:waltham70:20170109212614j:plain

f:id:waltham70:20170109212618j:plain

この大型スクリーンはサムスン製だ。あらら日本、遅れを取っちゃった。行ったときはまだ出来立てでほやほやで知名度も低かったせいか、観客もまばら。初詣かな?と思うくらい、押せや押せやの観光客で賑わう本館とは別世界。静かだった。

f:id:waltham70:20170109212632j:plain

f:id:waltham70:20170109212628j:plain

f:id:waltham70:20170109212636j:plain

f:id:waltham70:20170109212641j:plain

f:id:waltham70:20170109212644j:plain

日本風に言えば3階建て。3階には「モロゾフ」の名が。まぁいつもプリンでお世話になっておりますこと。

f:id:waltham70:20170109212649j:plain

何て書いてあるのかまったく読めない。。

f:id:waltham70:20170109212657j:plain

中はとってもシックでモダン

 

f:id:waltham70:20170109212702j:plain

f:id:waltham70:20170109212656j:plain

f:id:waltham70:20170109212709j:plain

それでいて、世界的名画と至近距離でご対面可能。あな嬉し。

 

f:id:waltham70:20170109212723j:plain

f:id:waltham70:20170109212715j:plain

f:id:waltham70:20170109212727j:plain

f:id:waltham70:20170109212732j:plain

はい、モネ。

f:id:waltham70:20170109212737j:plain

f:id:waltham70:20170109212741j:plain

はい、ドガ。

f:id:waltham70:20170109212745j:plain

f:id:waltham70:20170109212756j:plain

f:id:waltham70:20170109212810j:plain

ピサロなんてものもあるかと思えば、堂々のセザンヌルノワールだ。触れそうなくらい近くで見られる(でも触っちゃダメ)。

f:id:waltham70:20170109212801j:plain

窓の向こうには本家エルミタージュ美術館だ。何かあったらすぐ呼びつけられる距離に海軍省があったんですねぇ。

f:id:waltham70:20170109212814j:plain

f:id:waltham70:20170109212824j:plain

f:id:waltham70:20170109212820j:plain

突然空白のスペースがあったりする。こちらは、現在他の国(この時はフランスだったはず)にて展示中だとか。外貨を稼いでいる最中ってわけですな。

 

f:id:waltham70:20170109212832j:plain

f:id:waltham70:20170109212838j:plain

f:id:waltham70:20170109212842j:plain

絵画以外の展示品もあり。豪華ねーさすがねー。なんなんでしょう、このふんだんな金使いは。イギリスの公爵邸、スペインの王宮もそうだけど、ドロボーでもしないとやっぱりこんな豪華にはならないのよね。

f:id:waltham70:20170109212845j:plain

作者は忘れたけど、雰囲気があって好きな絵。

f:id:waltham70:20170109212849j:plain

f:id:waltham70:20170109212853j:plain

f:id:waltham70:20170109212916j:plain

素っ気なく一級品がふんだんに並ぶ、マニアにとっては鼻血もので贅沢な空間。押し合いへし合いしながら見る名画より、満足度もマシマシ。

f:id:waltham70:20170109212912j:plain

f:id:waltham70:20170109212905j:plain

ホドラー見っけ。ホドラーの明瞭な色使い、好きなんだ。

 

f:id:waltham70:20170109212927j:plain

f:id:waltham70:20170109212932j:plain

f:id:waltham70:20170109212939j:plain

f:id:waltham70:20170109212945j:plain

エルミタージュ美術館周辺は、歴史的建造物の宝庫。逆に言えば、サンクトペテルブルクの中心部では、近代的なビルはほとんど見かけなかった。

f:id:waltham70:20170109212951j:plain

f:id:waltham70:20170109213007j:plain

運河の街でもあって、運河クルーズも盛ん。もちろんクルーズ好きとして、しっかり乗ってきた。

 

ロシア最古の都とはいえ、モータリゼーションも著しく、自動車が走ることを前提としてない街中ではどこも駐車場が不足気味だった。そりゃ車で移動するニューリッチは、郊外に住まい求めるよな。日本領事館もほど近い、一等地という場所柄か、みなさんいい車に乗ってらっしゃいます。

 

f:id:waltham70:20170109213013j:plain

f:id:waltham70:20170109213023j:plain

f:id:waltham70:20170109213031j:plain

f:id:waltham70:20170109213037j:plain

巨大クローク。

f:id:waltham70:20170109213050j:plain

f:id:waltham70:20170109213045j:plain

効率的に運用されていた。プラドあたりだと、算数できないんだな、きっと。。と思う、しょっぼいクロークに大層苛ついたので、大量の観光客も効率的にさばくシステムに感動した。

f:id:waltham70:20170109213057j:plain

f:id:waltham70:20170109213105j:plain

f:id:waltham70:20170109213112j:plain

f:id:waltham70:20170109213117j:plain

f:id:waltham70:20170109213122j:plain

f:id:waltham70:20170109213128j:plain

f:id:waltham70:20170109212427j:plain

 新館にはカフェも併設されていて、気軽に利用できそうな感じだった。

 

客待ちのクルーズ船たち。もっすごい数のクルーズ船だった。。

f:id:waltham70:20170109213136j:plain

この写真でもわかるけど、建物の高さetc.には統一感があり、通り全体としてグランドデザインに配慮されていた。こういう街並みが、すごくヨーロッパ的。

 

エルミタージュ美術館の本館内部。まばゆいばかりにキンキラキーン。

f:id:waltham70:20170109213144j:plain

f:id:waltham70:20170109213150j:plain

f:id:waltham70:20170109213203j:plain

プーチン大統領が登場するのも、こんな感じの内装ですな、そういえば。実用的なホワイトハウスとはかなーり趣が異なる。フランスのエリゼ宮とどっちが豪華かな?

 

パリに負けじと建設された街、京都と小京都が大いに異なるように、パリっぽいけど明らかにパリとは違う個性のある街だった。

 

後から考えたら、クリミア併合による経済制裁を受けてる最中だったんだけど、そんなことなーんにも気が付かないくらい、物資に不足はなかった。

 

観光地と観光地周辺という特殊事情によるものか、スーパーにもモノがいっぱい。スナック的なカジュアルな食べ物も、だいたいどれも美味しかった。日本のコンビニスイーツに外れがないように、外れはあんまりなし、平均値が高かった。

f:id:waltham70:20170109212450j:plain

f:id:waltham70:20170109212455j:plain

京都だって、例え日本が破産しようと、うちらには歴史的遺産も美術品も山ほどありますし、関係ありませーんで突っ張れそうだからな。特に治安が悪いと感じることもなく、ヒョコヒョコひとりで歩き回ってた。

 

地下鉄では、車内に日本人あるいはアジア系はひとりだけ。なんてこともしょっちゅうだったけど、それでヘイトクライムを心配するような怖い目に遭うこともなかった。あら観光客ねと、普通にスルーされてた。

 

時々日本人?と話し掛けてくる若い人も居たけれど、残念ながら意思疎通はできず。マドリードを歩く方が、よっぽど怖かった。マドリードやロンドンと比較すると、もっと田舎で素朴な感じで、小さなお子様連れの観光客も多かった。つまり、子連れでも安心して観光できる街だった。

 

続きは、また気が向いたら。

 

お休みなさーい。

付和雷同ほど恐ろしいものなし

日記

本州も一部では雪が降ってるようだけど、こちらは相も変わらず毎日雪。雪の壁に阻まれて、信号さえよく見えませぬ。あぶねー。

f:id:waltham70:20170108225343j:plain

東京方面より、間違いなく時間はゆっくり流れている。が、ゆっくりと流れる時間の中には、この豪雪の中で生活、買い物行ったり郵便局行ったり銀行行ったりする時間もしっかり含まれる。東京方面の人、この事実は華麗にスルーなんだよな。

 

年末年始は、テレビや動画のお世話になりっぱなし。『ダイアナ妃VSエリザベス女王』や『摩天楼の上に広がる“異空間”』など見応えのあるドキュメンタリーが揃っていて満足。こういうのが動画配信でいつでも見られるようになると、さらによし。

f:id:waltham70:20170108225339j:plain

どの番組も見応えがあったけど、文革50周年を機に文革とは何だったのかを検証する番組が特に面白かった。知られざる歴史発掘系は、いつだって面白い。

 

外国への移住を希望していた中国系の人に、なぜ海外をめざすのかと聞けば、文革、あるいは文革による迫害を身内が経験していて、祖国が信用できないと話す人もいた。

f:id:waltham70:20170108225334j:plain

日本人からすると、遠い昔のように感じる出来事であっても、直接的な吊るし上げや暴力に暴言の記憶が染みついた人からすると、その記憶は消えるもんじゃない。表面は豊かになりつつあって変わったように見えても、きっかけさえあればもとの凶暴性を露わにするかもしれず、しかも容易に熱狂に呑み込まれるような蛮人とは、とことん距離を置く方がいい。

 

中国国内では「失敗」の一言で総括された出来事。

 

失敗の中身や失敗に伴う犠牲者の数をデータベース化しているのは、アメリカ在住の研究者や大学教授。彼らは、文革後に各地方で発行された記録集をもとに、20年かけて地道にデータベース化し、犠牲者の数の増減をもとに、運動の激化したポイントを割り出していた。

f:id:waltham70:20170108225338j:plain

(確実に夏には無かった気がする看板)

文革といえば紅衛兵で、ヒトラーユーゲントよろしく政府に抜擢された少年・少女が加害者筆頭かと思っていたけれど、そうではなくて、その後にあった造反派による内部衝突による犠牲者の方が、はるかに多かった。

 

月ごとの死亡者数をグラフ化していて、どの時点での犠牲者がもっとも多かったかが丸わかり。データと、データに転用可能だった一次資料の大切さがよくわかる。そのデータが描き出す“虐殺のセオリー”は、現代でもお馴染みのもの。

 

内戦や虐殺はその後も後を絶たないけど、もしもデータ化することができたら、感情の激化ポイントがどこにあるのかも露わになって、ピークポイントさえずらせるようになるのかも。そのうち。

f:id:waltham70:20170108225332j:plain

とはいえ、毎月のように万を超える人が死んでいく社会は、普通に恐ろしい。恐ろしくても、国内にとどまるしかなかった人は、どこかで恐ろしさを無効化する術を心得るようになる。

 

恐ろしさや疑問を持ち続けていたのは、結局は海外に逃れた人たちで、事態のおかしさを客観視するには、距離に加えてまったく別の文化が必要なんだな。

 

ひとつの土地・文化にしがみついていたら、いかなる悪行も正当化するかきれいさっぱり忘れ去って生きるしかない。深く掘り下げようもない。

 

お休みなさーい。

ぶっ壊れていくナタリー・ポートマンが見ものな『ブラック・スワン』見た

映画 レビュー

ブラック・スワンというと、“金融市場での予測不可能な大惨事”を思い起こす方ではあるけれど、一般的には映画の方が有名なんだろうな。。

 

映画『ブラック・スワン』は、ナタリー・ポートマン主演でアカデミー主演女優賞も獲ったサイコサスペンス。古典的名作バレエ『白鳥の湖』を、官能的に、現代的に演じようとするあまり、追い詰められて精神がぶっ壊れていくバレリーナのお話。

 『赤い靴』(異人さんに連れられていく方ではなく童話の方)は、踊りに取りつかれてやめられなくなったバレリーナの悲劇で、『ブラック・スワン』は、完璧をめざそうとするあまりに自分がぶっ壊れていく悲劇。

 

赤い靴を履いた少女は、生涯踊り続けるという呪いをかけられ、白鳥の女王に抜擢された女性は、悪魔の餌食となる呪いをかけられてしまう。

 

白鳥の湖』なのに、王子様の影はごく薄い。

 

ナタリー・ポートマンをはじめとするバレリーナはみな、“魔物”の寵愛を得るために競わされている。舞台における魔物は演出家。魔物の寵愛を失った踊り子は踊れなくなり、やがてやさぐれる

 

近頃ウィノナ・ライダーは、やさぐれて落ちぶれていく役柄がすっかり板につき過ぎて、わたしゃ哀しいよ。。『シザー・ハンズ』に『エイジ・オブ・イノセンス』、可憐で清潔感ある彼女が好きだった。

 

白鳥の女王は、白鳥姫オデットと黒鳥姫オディール、陰と陽で光と影を同時に演じなくてはいけない、難役にして大役。

 

見るからに清楚で可憐なニナことナタリー・ポートマンは、オデットにはぴったりなんだけど、なにしろ色気がない。ついでにバレリーナを演じるために減量してスリムになったおかげで、見事なまでに胸もない。王子様を誘惑するオディールを演じるのは、かなり無理め。

 

とはいえ真面目で練習熱心で、舞台への情熱も人一倍あるニナは、逆に極端なまでの潔癖さで演出家トマの心を掴んでしまう。そして、ありのままの自分とは対極な役を演じるよう命じられた時から、ニナの悲劇が始まる。

 

白とベビーピンクがお似合いで、自室も二十代(多分)とは思えないファンシーさ。ぬいぐるみが多数転がってるニナの部屋は、ティーンのまま時を止めたかのよう。自身もかつてはプリマを目指していた母親は過保護で、いつまでたっても子離れできない。バレエの練習に忙しくてボーイフレンドもおらず、そのことに焦りも感じてない。

 

バレエ団に所属してるくらいだから、バレリーナとしては優秀。美人で才能を生かした職に就き、仕事に忙しいあまりに恋愛は後回しなキャリア女性が、時としてひどく世間知らずで初心なことを思えば納得のキャラ。

 

おまけに自傷傾向があり、鬱屈した感情を外に向けずに内に貯めこむタイプ。あぶねー。ストレスが嵩じると自傷傾向にも拍車がかかり、血を見るまで自身を傷つけてしまうタイプ、超あぶねー。

 

それはヤメテーヽ(>_<)ノ、絶対痛い奴やから。。というシーンがたびたびあって、直視できない。大きなスクリーンで見なくて良かったと、心から胸を撫で下ろしたさ。血、キライ。

 

そもそも精神的に不安定な優等生が、役柄に必要だからとフェロモンを出すよう求められ、ニナは出せないフェロモンに苦しめられる。ライバルとなるリリーはフェロモン撒き散らし系で、ごく自然に彼女の周囲には男が寄ってくる。

 

器質的にそもそも備わってないものを、出すように求められても無理なんだ。

 

普通人であればフェロモンが出ないからと精神が苛まれるほど苦しむこともないけれど、なにしろ彼女はプリマをめざすバレリーナだから、死活問題。死ぬほど苦しんで、死に向かって駆け出していく。

 

黒鳥姫オディールに、観客はそこまでフェロモン求めてへんで。というツッコミは許されないのが美とかなんとかで、退廃と背中合わせな美の世界は厳しくて排他的。

 

32回連続フェッテ、クルクル回ってすごーい!!!や、白くてフワフワしたチュチュがステキ☆とかで満足してたら見下されるんだな、変なの。

 

途中から二ナの妄想ダダ漏れで、妄想と現実の境界が限りなく曖昧になってニナを追い詰めていく辺りからが佳境。サスペンスからホラーへと、ギアチェンジ。

 

ニナ自身も魔物に生まれ変わりそうで、ムズムズする。

 

魚卵系が苦手な人はきっとムズムズするような箇所は、後に立派な黒い羽根へと生まれ変わり、舞台のニナも喝采を浴びる。その頃になるとニナはもうすっかり陶酔状態で、役にのめり込んじゃってる、キケーン。

 

忘我、我を忘れるほどに打ち込むと、物凄いものが出来上がるけれども再現はできない。それでいいのか?

 

黒鳥の女王の誕生は、ブラック社会の幕開けでもあって、突如誕生して世間を引っ搔き回して混乱に巻き込んで、あっけなく幕切れを迎える“ブラック・スワン”とそっくりさ。

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質

 

 

ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質
 

 そのために失われたうら若き女性の命に、ブラボーと喝采を送るなんてどうかしてる。どうかしてるから、これは悪魔の餌食となるような呪いは、二度と復活させてはならないとする、戒めの物語として見るのが正解。

 

『赤い靴』では、静止の声を振り切って踊る少女の両足は切り落とされた。童話でファンタジックなんだけど、ほんとは怖い怖いお話なんだ。

赤い靴 デジタルリマスター・エディション Blu-ray

赤い靴 デジタルリマスター・エディション Blu-ray

 

 生身の人間を使って、フィクションの世界以外でやることじゃない。やりたい人は、いかれてる。頭のネジ、しっかりと巻き直してもらった方がいい。

 

出せないフェロモンを出そうと苦悩する、優等生ナタリー・ポートマンの姿に喜ぶ向きはいるかもしれない。スキものが好きそうなシーンも多数で、女優さんは大変ねぇと同情する。女優冥利に尽きるのかもしれないけど。

 

私は最初からフェロモン撒き散らし系でサバサバ系小悪魔の、リリーの方が、この映画では好きさ。

 

お休みなさーい。

test

連携では投稿できるのに、Twitterにはログインできない不思議。

Why???より正確に言うと、認証の手前で踏みとどまり。

パスワードの誤入力はなし。

 

変ねぇ、おかしいわねぇというキ・ロ・ク。

 

例え世界への窓口がひとつになっても、
「一緒」にはならないし、「一緒」にもやらない。

 

「おかしなことがあった時は逐一Twitterでログ残しておく」

という行動原理が染みついてるので、とりあえず放流しとこ。