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クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

エルミタージュ美術館の床と壁コレクション

日帰りで行けない アート

エルミタージュ美術館旅行記の続き。

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 今見返しても、キンキンキラキラの写真ばっかりで、目が疲れる。。実物はもっとまばゆくて、米・味噌・醤油に、枯山水で侘びさびで、池泉回遊式に慣れた日本人の美意識を、とことん試しに来る。

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エルミタージュ美術館の本館には、市内観光とセットになったツアーで参加した。

 

なので、夕方、やや観客がやや少なくなった頃をみはからって入館できた。とにかく混んでる場所なので、そういう意味でもツアーに参加した方が気持ちゆとりをもって鑑賞できる。

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ロシア語と英語のツアーがあったので、英語のガイド付きツアーに参加。ガイドさんの話す内容を、遠方からでも捕獲できるよう、補聴器っぽいイヤホンガイドを渡された。

 

話すのは生身の人間じゃなくても、録音した内容でいいじゃんという考えは、きっと効率に最適化された先進国の考え方で、それだとツアーガイドの仕事がなくなってしまう。サンクトペテルブルクは大学の街でもあって、学生にとってはいいバイトになってる可能性もあり。

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ガイドさんによる、来歴や作品の見どころといったありがたーいお話を聞きながら、美術館を歩いた。

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(ツアーのスタート地点となる「大使の階段」。かつては皇帝に謁見にきた大使たちが上った大理石の階段を、平服の平民が歩く、フラットな社会\(^o^)/)

 

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が、いかんせんキンキラキン。目に入るものすべてがキンキラキン。床も壁も天井も、すべてがキンキラキンの室内に、オールドマスターの名画や美術品が惜しげもなく飾られている。

 

落ち着きまへんがな。。

 

あまりにも「日常」とかけ離れた空間に身を置くと、面白いという段階をすみやかにすっ飛ばし、段々気分が悪くなってくるんだな、これが。

 

この空間で、平常心を失わずに平気で生活できるとかすごいわ。見たくなくても目に飛び込んでくる、視神経をガンガン圧迫しまくるこの環境の中で、平常心で生活できた王侯貴族の精神力、並みじゃないわ。

 

ロシア革命時にはこの場所にボルシェビキが突入したらしいけど、金銀財宝を前に平民階級が自制心を失わなかったのか。絶対何かくすねてるよな。。と、ケチ臭いことを考えていた。

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(ネヴァ川を眺めて息抜き。ほっとする景色に和んだ)

 ガイドさんの折角のありがたい解説もガン無視して、適度に距離を取ってもダイジョーブというメリットを生かし、勝手に見たいものだけ見て回ってた。

 

壁とか天井とか床とか。

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日本でも、部屋ごとに欄間変えたり襖絵変えたり、高貴な人の住まいには工夫がこらされたものだけど、エルミタージュの工夫は、掛ける何乗というレベルの豪華さ。各部屋がそれぞれ床も天井も壁も違うんだな、びっくりさ。

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銀閣寺にある、与謝野蕪村が描いた雀の襖絵とか好きなんですけどね、私。そういうものなら、いくら眺めても飽きないんだけど、豪華絢爛すぎると造幣局にある刷り立てのお札みたいで、何見ても感動しないんだな、これが。

 

簡素さがステキだった。こういうのだと、眺めていても飽きない。むしろ落ち着く。いいわー、白と茶色が。

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冬季は雪に閉ざされるせいか、庭、庭園に凝ることができなかったゆえの、室内キンキラキン化か。

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圧巻なのは間違いないけれど、過剰なので美しいという感想も出てこず。疲れるとか、早くツアー終わらないかなとか。考えていたのはそんなこと。猫に小判で豚に真珠感が半端ない。

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おかしいな、絵画を見るのも宝石っぽいヒカリモノも決して嫌いではないのに、両者が交わると拒否感も半端なし。一級品しかない空間は、ただひたすら疲れるな。。

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ムリーリョの描いた赤ちゃん。癒し系。

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ネヴァ川の景色も癒し。

 

現代では再現不可能なもの多数で、知識のある人にとっては興味深いのかも知れないけど、これだけガンガンに物量で攻めてこられると、もう脳内へぇボタンさえ無反応。

 

お腹いっぱいになった。白と茶色の床模様が、もっとも記憶に残ってる美術館なんて初めてだ。

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ルーブルとも、プラドとも、大英博物館とも、ひと味もふた味もレベルの違う空間だった。すごいわ、エルミタージュ本館。もう一回来ようという気力が復活するのに、5年くらいはかかりそう。

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現代の美術館に近く、近代の作品がたくさん収納されている新館の方は、そうでもないんだけどさ。

 

宮廷や宮殿「だけ」が豪華だと、そりゃ恨みも買って、革命も起こりますわな。。と、心から体感できる空間だった。努力の方向性が、日本とはまったくの別ベクトル。黄金の茶室を作った豊臣秀吉なら、日本人でも話は合ったのかも。

 

エルミタージュ美術館本館のキラキラを、ステキ―!!!と喜べる人のキラキラさが眩しい。そんな人いるのかどうか知らないけど。

 

すごいものを見た。間違いなく、そう思える場所だった。

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(これは市内のスイーツショップ)

お休みなさーい。