クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

エルミタージュ美術館の新館に行ってきた

かつてはエカテリーナ二世もお住まいだった、エルミタージュ美術館に行ってきた。ちょっと前だけど。

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マトリョーシカにも、色々なデザインがあってカワイイんだ)

もともとは冬宮、宮殿だけあってキンキラキンの、まばゆいばかりの建物だった。領土拡張という名のドロボーでもしないと、こんな立派な建物は建てられないのねぇと感心した。

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(一枚の写真に納まりきらないスケール、横に広―い)

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(美術館前の広場から、後ろを振り返ったところ)

広場にはセグウェイもあり、セグウェイによる観光ツアーもやっていた。ここではないけれど地下鉄駅の近くでは、自転車のレンタル(サイクルシェア)もやっていて、有名観光地の基本スペックは、どこも変わらんのう。。

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安心して出掛けられる反面、ご当地ならではの驚きには欠けるかも。

 

とはいえロシアどころかヨーロッパでも有数の観光地とはいえ、街中には英語表記少なし。キリル文字ばっかりで、そこはかなーりエキゾチックな気分を味わえた。英語はかなり通じる。

 

あらゆる国の観光客が、京都の清水寺金閣寺には安心して出掛けられるのと、感覚はいっしょ。

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こちらは、美術館前に設置されたトイレ。パッと見ではトイレとはわからないデザインで周囲の景観に配慮してる。

 で、世界中の観光客でごった返すエルミタージュ美術館の本館を後にし、向かうは新館。出来てから、まだ3年経ったかどうかの新しい建物。エルミタージュ美術館についてのガイド本で、新館についての記述がなければ、その本の情報は更新されてないってことさ。

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アーチをくぐったその先、旧海軍省の建物か何かが新館として稼働している場所。オールドマスターが描いたような古典的作品は本館にて、20世紀以降の比較的新しい作品は新館にて展示されている。

 

はるばる日本にやって来た時にも観客が群がるような、超がつく有名な作品はだいたいこっちにある。

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控えめで、見落としそうな入口。月曜日が休館なのは、美術館の世界的スタンダードなんすかね。

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キリル文字、まったく意味不明でしびれるぜ。脳みそが理解することを拒否してる。意味のある言葉よりも、もう絵文字や象形文字にしか見えない。

 

ゴッテゴテに絢爛豪華な本館と比べると、ぐっとシックな新館。建築に興味がある人が見てもきっと楽しめる、新旧が融合したステキデザイン。本館は床とか壁とかが豪華すぎて気が散るけど、こちらは落ち着いて鑑賞できた。

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大層きれいにリノベーション(多分)されている。こちらは天井、ちゃんとオーニングの設備もあるっぽい。

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この大型スクリーンはサムスン製だ。あらら日本、遅れを取っちゃった。行ったときはまだ出来立てでほやほやで知名度も低かったせいか、観客もまばら。初詣かな?と思うくらい、押せや押せやの観光客で賑わう本館とは別世界。静かだった。

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日本風に言えば3階建て。3階には「モロゾフ」の名が。まぁいつもプリンでお世話になっておりますこと。

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何て書いてあるのかまったく読めない。。

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中はとってもシックでモダン

 

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それでいて、世界的名画と至近距離でご対面可能。あな嬉し。

 

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はい、モネ。

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はい、ドガ。

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ピサロなんてものもあるかと思えば、堂々のセザンヌルノワールだ。触れそうなくらい近くで見られる(でも触っちゃダメ)。

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窓の向こうには本家エルミタージュ美術館だ。何かあったらすぐ呼びつけられる距離に海軍省があったんですねぇ。

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突然空白のスペースがあったりする。こちらは、現在他の国(この時はフランスだったはず)にて展示中だとか。外貨を稼いでいる最中ってわけですな。

 

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絵画以外の展示品もあり。豪華ねーさすがねー。なんなんでしょう、このふんだんな金使いは。イギリスの公爵邸、スペインの王宮もそうだけど、ドロボーでもしないとやっぱりこんな豪華にはならないのよね。

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作者は忘れたけど、雰囲気があって好きな絵。

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素っ気なく一級品がふんだんに並ぶ、マニアにとっては鼻血もので贅沢な空間。押し合いへし合いしながら見る名画より、満足度もマシマシ。

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ホドラー見っけ。ホドラーの明瞭な色使い、好きなんだ。

 

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エルミタージュ美術館周辺は、歴史的建造物の宝庫。逆に言えば、サンクトペテルブルクの中心部では、近代的なビルはほとんど見かけなかった。

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運河の街でもあって、運河クルーズも盛ん。もちろんクルーズ好きとして、しっかり乗ってきた。

 

ロシア最古の都とはいえ、モータリゼーションも著しく、自動車が走ることを前提としてない街中ではどこも駐車場が不足気味だった。そりゃ車で移動するニューリッチは、郊外に住まい求めるよな。日本領事館もほど近い、一等地という場所柄か、みなさんいい車に乗ってらっしゃいます。

 

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巨大クローク。

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効率的に運用されていた。プラドあたりだと、算数できないんだな、きっと。。と思う、しょっぼいクロークに大層苛ついたので、大量の観光客も効率的にさばくシステムに感動した。

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 新館にはカフェも併設されていて、気軽に利用できそうな感じだった。

 

客待ちのクルーズ船たち。もっすごい数のクルーズ船だった。。

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この写真でもわかるけど、建物の高さetc.には統一感があり、通り全体としてグランドデザインに配慮されていた。こういう街並みが、すごくヨーロッパ的。

 

エルミタージュ美術館の本館内部。まばゆいばかりにキンキラキーン。

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プーチン大統領が登場するのも、こんな感じの内装ですな、そういえば。実用的なホワイトハウスとはかなーり趣が異なる。フランスのエリゼ宮とどっちが豪華かな?

 

パリに負けじと建設された街、京都と小京都が大いに異なるように、パリっぽいけど明らかにパリとは違う個性のある街だった。

 

後から考えたら、クリミア併合による経済制裁を受けてる最中だったんだけど、そんなことなーんにも気が付かないくらい、物資に不足はなかった。

 

観光地と観光地周辺という特殊事情によるものか、スーパーにもモノがいっぱい。スナック的なカジュアルな食べ物も、だいたいどれも美味しかった。日本のコンビニスイーツに外れがないように、外れはあんまりなし、平均値が高かった。

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京都だって、例え日本が破産しようと、うちらには歴史的遺産も美術品も山ほどありますし、関係ありませーんで突っ張れそうだからな。特に治安が悪いと感じることもなく、ヒョコヒョコひとりで歩き回ってた。

 

地下鉄では、車内に日本人あるいはアジア系はひとりだけ。なんてこともしょっちゅうだったけど、それでヘイトクライムを心配するような怖い目に遭うこともなかった。あら観光客ねと、普通にスルーされてた。

 

時々日本人?と話し掛けてくる若い人も居たけれど、残念ながら意思疎通はできず。マドリードを歩く方が、よっぽど怖かった。マドリードやロンドンと比較すると、もっと田舎で素朴な感じで、小さなお子様連れの観光客も多かった。つまり、子連れでも安心して観光できる街だった。

 

続きは、また気が向いたら。

 

お休みなさーい。