クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

作り置きのざっくり収支

一度にまとまった量を作り置きする時は、まとめてガッーと買って、買ってすぐに調理して冷凍するようにしてる。

 

その時に選ぶものはできるだけ新鮮そうなもの。ものが、本当に新鮮かどうかは知らね。業務用冷凍庫でカチンコチンに凍らせたものを、解凍して売っている魚介類などはそもそも水分が多い食材。そもそも水分が多いから、調理して再冷凍かつ再解凍ってどうなの???と思うから、作り置きとして使いやすいのは、肉系。

 

そもそも冷凍状態で売っている、刺身パックなどの方が便利に使えるし献立も考えやすい。

 

・国産若どりモモ肉 544g、税抜き¥805 グラム当たり¥148

 手羽中 グラムは忘れた 税抜き¥293は

 鶏モモ肉とごぼう、鶏肉とカブの煮込みに

タスマニアビーフ切り落とし 230g、税抜き¥823 グラム当たり¥358は

 牛すき煮、牛肉と青梗菜炒めに

・どさんこ麦豚ばらしゃぶ 300g、税抜き¥880 グラム当たり¥293は

 豚肉のプルコギ風と麻婆ナスに

・油揚げ 1枚 ¥138、厚揚げ 1パック ¥128は

 しめじの当座煮、厚揚げとエノキのマリネに

・鍋とうふもめん 1パック ¥148は

 小松菜と豆腐炒めに

 

その他に冷蔵庫のストック野菜も使って、大根煮・揚げナスの梅風味・にんじんともやしの中華マリネ・塩こぶキャベツ・焼き野菜マリネも合わせ、ざっくり1万円以下。肉類や豆腐類だけにかかったコストだったら、5千円以下。外食だったら5食分くらい?

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夕食として単身者・仕事が忙しくて買い物に行く時間が惜しい人が使う分には、ザックリ10日から2週間はもつはず。価格は、今年2025年冬のもの。

 

生野菜や副菜、あるいはデザートが足りなくてもの寂しいと色々足していくと、食費は上昇傾向に。平日はこれでいくと食欲も抑えめにすると、食費も抑制傾向に。

 

作り置きも、作り始めの頃は何を作ろうかと迷ったけれど、回を重ねるにつれてダーイブ慣れてきた。味が濃いものは作りやすい。例えば牛すき煮。すき焼き味だと思えば、ゴボウやにんじんの薄切りやあるいは葉物野菜(春菊や白菜、ほうれん草や小松菜でも)を添えると野菜も豊富。牛丼味だと思えば、玉子とじや落とし玉子で。

 

アレンジの仕方は幾つかあっても、ベースは牛すき煮。

 

という感じで豚肉の場合は、鶏肉の場合は、ひき肉の場合はとレパートリーが増えていくと、作り置きに対する苦手意識や抵抗感も薄れていった。

 

味が濃いものは作りやすい反面、味が薄いものは冷凍用の作り置きにすると、解凍時に水分を含んで水っぽくなってより薄味になるので作りにくい。

 

一見薄味に見えても実はだし成分たっぷりあるいは塩味しっかりだと、塩分ひいては高血圧はと余計なことが気になってくる。だったら、野菜だけを煮るまたは焼いたものと、焼けばいいだけ状態の肉系たんぱく質をセットにしておいた方が、家庭用の作り置きならストックしやすい。

 

ハレとケ。日常の食回りのコストが抑えめだと、ハレの日には思い切ってお金を使いやすい。日常は抑えめにしつつ、ハレの日には好きなことに思いっきり使う。食べ物ビジネスを理系的発想で突き詰めるとやっぱりそうなって、ハレの日もケの日も担当はそもそも一緒なのかもしれず、どちらにしてもニコニコで、ハレでもケでもないとしかめっ面になりやすい。だから対策も立てやすくて、問題は規模とスピードになるんだろう。

 


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今日は気温も低め。だけど街中ではあちらでもこちらでも桜が咲いて、華やか。


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花冷えに負けず、しっかり着込んでお花見。冷え込むor冷え込んだ後だから、温かいものが欲しくなって喜ばれる。それが北国のお花見スタイルでジンギスカンやバーベキューで、スーパーにはその種のお肉が充実する季節。

 

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酒粕でチーズケーキを作ってみた

引きこもりだった虫も動き出すという、啓蟄を過ぎても札幌は雪。記録的に雪が少なかった1月よりも3月の方が積雪量が多いってどうゆうこと?

 

酒粕でパウンドケーキを作ったので、次は酒粕でチーズケーキを作ってみた。

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パウンドケーキに酒粕を加えるとチーズケーキっぽい風味でもあったので、じゃあチーズケーキを作ったらどうなんだろうと思ったので作ってみた。

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チーズケーキの材料は、ベイクドでもスフレタイプでも、クリームチーズ・卵・砂糖・薄力粉、生クリームorバターに牛乳に風味付けとしてのレモン。あたりが標準のはず。

 

クリームチーズを生クリームorバターに牛乳でのばして扱いやすくする、と理解している。じゃあ、そこに酒粕を加えてもいいじゃんで、クリームチーズが200gのレシピならわかりやすく1/4(=50g)の酒粕を、クリームチーズが250gのレシピなら1/5(=50g)を酒粕に置き換えてみた。

 

酒粕、特に板粕を使う時は、牛乳大さじ1を加えて混ぜ、レンジに1~2分かけて滑らかにしてから、室温で柔らかくしたクリームチーズに混ぜる。カッテージチーズのようにすでにポロポロした状態の酒粕だったら、そのままチーズに混ぜても良さそうだけど、土地柄かそういう状態の酒粕にはあまりお目にかからないので、試したことはなし。

 

酒粕が入るとそもそも焼き色が付きやすいので、牛乳を加えるとさらに表面が焦げやすくなるような気がしたので、本来は牛乳を使うレシピでも牛乳は使わず。

 

室温で柔らかくしたクリームチーズ150gに同じく室温で戻した無塩バター大さじ3をよく混ぜ、下処理した酒粕50gを加えてさらによく混ぜる。

 

卵3個を卵黄と卵白に分け、卵黄に大さじ1(=15g)のグラニュー糖を加え、つやが出るまでよく混ぜたら、クリームチーズペーストと合わせる。

 

卵白は65gのグラニュー糖を加えて角が立つまでしっかり泡立て、クリームチーズペーストに2~3回に分けて加え、泡をつぶさないようしっかりと混ぜる。

 

次にレモン汁1/2個分とすりおろしたレモンの皮(みじん切りでも)1/2個分、薄力粉大さじ2(=30g)を加え、好みでレーズン類を加える。

 

今回は北海道外のSA(サービスエリア)で買ったシャインマスカットの干しぶどうがあったので、お湯に5分ほどつけてから水気をよく切って、ひと粒を4等分くらいにちぎって使ってみた。

 

シャインマスカットの干しぶどうってどんなお味???と思って買ったものなので、大きさにこだわりはなし。白ブドウのせいか、干しぶどうとしては気持ちさわやか。一般的なレーズンとは明らかに違う味。

 

18センチの丸型(←型に合わせてクッキングシートを敷くなど、下準備しておく)に流し入れ、180℃に予熱しておいたオーブンで20分、150℃に下げて15分焼いてみた。焼き上がってもすぐには型から出さず、型に入れたまま十分に冷ます。

 

酒粕がそもそも苦手な人の評価はまた違うだろうけど、そもそも得意というか好きに分類されるから、変化球だけどチーズケーキとして十分美味しく食べた。クリームチーズだけよりも、気持ち大人っぽい味だと思うのは、酒粕のせい?

 

チーズもクリームチーズ以外のチーズ、例えば国産のご当地ものを使い、酒粕もご当地のもの。干しぶどうも最近はご当地ものがあるところにはあるから、その土地、ご当地らしいスイーツが出来上がりそう。

 

売ってなくてもそれらの材料を買い回っておけば、旅の思い出がつまったスイーツが出来上がるという楽しみ方がプラスされる。

 

日本酒を作っていれば酒粕は出るし、ワインを作っていたらぶどうは手に入る。乳牛がいて生乳が手に入るならチーズも作りやすいはず。生産地なんだと消費者にも納得しやすいし、生産地名は覚えてもらいやすい。

 

今回使ったシャインマスカットの干しぶどうは、国産ワインがまだ珍しかった時代からワインの産地として知っていた場所。その土地のワインも飲んだことがあったから、新奇な製品でも手に取りやすかった。生産地になると、土地の名前も残しやすい。


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地下鉄円山公園駅や円山バスセンターを出て、北海道神宮へと至る円山公園内は雪の季節になると感心するほどフォトジェニックな雪像が出現する場所。一緒にかわいらしい雪だるまや雪像も出没するけれど、この時はいちばん出来のいい雪像の付近だけ黄色く染まっていて(犬のおしっこ???)、あぁ本当に何かの虫もお目覚めになったようだった。

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酒粕でスイーツを作ってみた

粕汁に粕漬け。米麹で作る方が好みだけど、甘酒と。酒粕は冬の味覚。

 

年末にお正月用の食材として手にした酒粕は、袋詰めされていても酒粕の匂いが濃厚で、いつもは見掛けないものだったからきっとお正月向けのギフト。

 

粕漬けを作ってもまだ残りがあったので、パウンドケーキを作ってみた。

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パウンドケーキだから、酒粕・薄力粉・無塩バター・砂糖・卵(溶いたもの)は各々同量で、80gづつ。あとはお湯に5分ほど浸して柔らかくし、水気を切っておいたレーズンが30g。

 

酒粕が板粕の場合は、水or牛乳で大さじ1を加えてザックリ混ぜ、電子レンジ600wで1~2分、ふんわりラップをかけて温めるとペースト状になる。ペースト状になった酒粕はよく混ぜて、粗熱を取っておく。

 

薄力粉はベーキングパウダー小さじ1を合わせてよくふるっておき、バターは室温で柔らかくなるまで戻しておく。室温に戻した卵は2個だと多いので、溶いた状態で量って残りは卵焼きなどの卵料理に使う。

 

型(使ったのは20x6cmのパウンド型)にオーブン用の紙を敷くか、バターを塗って小麦粉を振っておく。

 

オーブンは190℃に予熱。(←機種や熱源によっても違うので注意)室温で柔らかくなったボウルに入れたバターに(溶けない程度に電子レンジで10秒ほど温めても)、砂糖 → 溶き卵 → 酒粕ペーストを順に混ぜていく。

 

各々数回に分けて加え、分離しないよう泡立て器で滑らかになるまでよくすり混ぜる。ふるっておいた粉類、水気を切っておいたレーズンを加え、ゴムベラに変えてサックリと、混ぜ過ぎないように混ぜる。

 

用意しておいた型に流し入れ、190℃に用意しておいたオーブンで40分+α焼く。酒粕が入っているせいか焦げやすいので、20分+α過ぎて表面にきれいな焼き色がついたあとはアルミホイルをかぶせ、焦げないようにする。

 

竹ぐしorつま楊枝を差しても何もついてこなくなったら、焼き上がり。オーブンから出して粗熱が取れたら出来上がり。酒粕が新鮮だと酒粕の香りが濃厚で、ラム酒ケーキの日本酒バージョンのようだった。

 

酒粕の匂いが苦手な場合は、酒粕をペースト状にするときに牛乳でのばし、粉類を加えたあとでレモン汁大さじ1を加えると、匂いがまろやかになるかも。

 

酒粕を変えて2回作ってみたけど、やっぱり酒粕の香りが濃厚だとケーキの仕上がりも濃厚。中に入れるレーズンの色を変えたり、あるいはミックスしてみるとまた違った風味が楽しめそう。

 

パウンドケーキに使うドライフルーツなら、レーズン以外でも合いそうではあるけれど、日本酒とワインのマリアージュっぽい組合せだからいちばんしっくりくるのはやっぱりレーズン。

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そもそも日本酒由来だから、紅茶やコーヒーはもちろん日本茶と一緒に出てきても全く違和感なさそうで、美味しくいただいた。この和洋折衷スイーツは、きょうの料理(放送開始)60周年の年のおせち料理特集号で紹介されていた。

 

お正月に鏡餅として飾っておいた紅白のお餅、どう始末しようかと放置していたら、乾燥が進んでそのうち自然と割れた。割れた状態のお餅をそのままトーストを焼くようにトーストモードで焼いたら膨らんで、”かき餅”ができた。

 

遠いかすかな年末年始の記憶では、年末についたお正月用のお餅を薄くスライスし、火鉢の火か何かであぶって(ストーブやその他、炎が出るものは他にもあったので、火鉢ではなかったかも)かき餅を作っていた。

 

お正月用の食材は、多少量が多くてもそのまま何かに応用できるものが多く、始末がつきやすいのは日頃の食生活の延長線上にあるから。延長線上にない食材だったらきっともて余す。

 

お正月を過ぎたあとは、気温はそこまで上昇したわけではないけれどとにかく雪が少なくて、あれ?春先???と思ったくらい雪が解けまくりだった。(←例年の半分どころか1/3まで解けた)昨日から突然久しぶりに大雪が降り始めて、あっという間にいつもの厳冬期らしい景色が戻ってきそうで、本当に自然は気まぐれ。

 

雪が積もってない普段の通勤路や通学路。映えない街中の景色はわざわざ写真に撮る人が少ないからわかりにくいけれど、お正月気分が抜けたあとの1月中旬以降は変だった。天変地異ってこういうもの???と、思うくらい変で気持ち悪かった。

始末で日常

クリスマス以降は食べ物でいっぱいだった冷蔵庫。お正月を十日も過ぎると、ようやく隙間が見えるようになってきた。

 

とはいえお正月用にと買った食材、主にタンパク質はまだ残っている。足りなくなるよりはと、12月は食料品をたっぷり買い込む時季。その反動で、1月は緊縮。7日の七草粥に15日小正月の小豆粥(あるいはお汁粉に善哉)は、年末年始で飲み過ぎ食べ過ぎた後の体や財布を労ったものでもあるのかも。

 

たっぷり食べて栄養を蓄えたあとなら、素食でもヘーキ。

 

寒い季節は運動不足になりがち、意識しないと過食傾向になりがち。メリハリにハレとケ。出るべきところは出て、引っ込むべきところは引っ込んでいると、ナイスボディー。体型も家計もかくありたい。

 

クリスマスにはハムステーキとして活躍したハムブロックは、ソーセージとともに年末にはチーズフォンデュに使い、最後はお正月によく使う根菜(ごぼうやレンコン、大根)でポトフに。

 

切り落としにサクにホホ肉に。マグロで自家製ツナを作っておくと、サラダの具になったり朝食や軽食用のツナトーストが作れたり。年末年始とはいえ、ごちそうばかり食べているわけではないから、普通の食事に重宝した。

 

 

マグロのホホ肉は、ブリと同じように漬け焼きにしてお正月用に。いつも出回っている食材ではないから、非日常感のある一品になった。ローストビーフは魚の粕漬けのように酒粕に漬け込んでみたけれど、酒粕の量が多過ぎたせいか酒粕の香りがやや鼻についたので、焼いて火を通した方が美味しかったかも。


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カレーにするかそれともビーフシチューかハヤシライスか。何にするか決めないまま、ルーやスパイスを加えれば完成という状態(冷凍)でストックしておいた角切り肉の煮込みは、結局ナスを合わせてカレーにし、焼きカレーにしてお正月料理には飽きてきた3日目用にした。

 

伝統的なものだけだと食が進まないから、非伝統的なものも合わせ、食べやすいようにと配慮した結果がタンパク質多めの料理。個人的には焼き生麩が特にお気に入りで、日常の食事に戻った時の白菜の浅漬けや厚揚げの煮物が特に美味しく感じるくらいだから、やっぱりタンパク質多め。というか過剰。

 

新鮮な野菜で作った例えばサラダに、揚げたて焼きたて熱々のおかず、例えば天ぷらにステーキや焼き肉に揚げ物は、作りたてだからこそのごちそう。

 

関西には、蒸し寿司というものがあるけれど。酢飯に魚の扱い方。江戸前寿司の技とはまた別のベクトルの技の集積で、おもてなしの一種。

 

おもてなしは、食べる側の気持ちや目線にならないとできないものだから、客になったことのない人にはおもてなしはできない。そういうものでもあるかも。

 

観光地は、もてなす側の人が別の局面ではもてなされている。そういう場所だから、健全な観光地ほど洗練されていく。洗練とは逆の方向に向かうなら、何かが機能していない。旅慣れた人はその種の兆候に素早く気付くものなのかも。かもかも。


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(左の雪たっぷり写真は年末、右の写真は年明け。赤い実がついた木、よく見ると何かが変。)

今年のお正月は、鴨肉の新しい料理にも挑戦。素材が良かったせいか、それともそもそも鴨肉という食材のせいか。初めてにしては我ながら上手にできた。

食べるから動く

おせちに使う黒豆は、甘く煮るのに飽きたらフライパンで炒って(量にもよるけど弱火~中火で10分~15分くらい?)炒り豆にして、炊き込みご飯にすると目先が変わって美味しく食べられる。

 

炊き込むとき、ついでにソーセージやベーコンを入れるとピラフ風。あとは残り物の野菜でサラダやスープを作って添えれば、残り物とはいえバランスのいい一食の出来上がり。

 

黒豆・栗きんとん・ごまめ。とりあえずこの3種さえあれば、お正月っぽい。

 

お節の肝心なところは、豪華であればあるほどいいけれど、保存がきくことが一番大事。3日でも一週間でも食べられる、調理済み食品の詰め合わせでパッケージ。それが本来のお節料理。


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数の子の塩抜きを忘れていたので、初日は数の子抜き。二日目になるとかまぼこをバラに飾る余裕も、お煮しめに椎茸やこんにゃくも忘れずに盛れた。牡蠣は忘れなかったけれど、冷凍庫にストックしておいた帆立の山椒煮は出し忘れて今でも冷凍庫のなか。多分、家庭で起こりがちなことは、業務上でも起こりがちなはず)

 

だから、コンビニやスーパーもなければ予約せずに使える飲食店もない、僻地ほどこの種の食べ物は必需品で重宝されて、有難味が増す。

 

そもそも交易の場が限られている。流通網の整備もさほど進んでいない場所から、自家消費用の物資、自家消費用の生産地や生産手段さえ消えたらやっていけない。だからゴーストタウンが生まれて、生きてる人は移動する。

 

2024年は2023年に引き続き、今まで行ったこともない所へ行き、使ったことのない交通手段を使ってウロウロしてた。

 

私鉄や地下鉄などなく、JRしかない。車での移動が正解の場所で、敢えて正解以外の手段を選ぶと、公共交通の本来の意味がよくわかった気がする。

 

意味があるから、細々でも続いている。意味がなくなったら続かない。

 

国際化の兆候は、まずは観光客から。それまで日本人しか来なかった場所に、日本人ではない人が混じるようになり、日本人しか来ないから日本人向けの商品しか並んでなかったお店に、日本人ではない人向けの商品が混じるようになる。

 

食品は、その変化がわかりやすいもののひとつ。元々は外国由来で日本にも定着したものは、安価で作りやすいレシピが普及すれば、外で買うものから家で作るものとなる。本格的なものから素朴なものまで。パンもケーキも家で作るようになると、各家庭で小麦粉がストックされるようになる。

 

パンやケーキ以外にも麺や点心、使い道はいろいろあるけれど。

 

普及品を使って自分で作ったものと、その辺のスーパーやコンビニで手軽に手に入るものとの価格や完成度を比べた時。完成度が高く、値段の桁に10/1や100/1ほどの開きがあれば、街中でいつでも手に入って買えるものほどグローバル。そもそも生産量も消費量も、桁が違うものなんだとわかる。

 

だからローカル、その国やその土地由来の食べ物、お菓子や保存食などの加工品だけでなく、野菜や魚、肉に至るまでその調理法を含めて常にグローバル、国際競争に晒されているといっていいはず。

 

公共交通といえばJRの、1時間に数本あるいは1本来るかどうかで、駅へといたるバスさえない。そういうローカル線の姿が、グローバル競争に晒される、というか脅かされているローカルフードの現在の姿に重なった。

 

ローカルな食べ物、名物と言ったって、てんてんてんで、人が住んでいないわけではない地方都市、誰でも知ってる量販店ばかりが目立つその土地は、地方=ローカルに在ってローカルなものを必要としない、そういう場所なんだと思った。

 

日本人が来なかった観光地に、日本人以外の外国人も大挙して押し寄せるようになったとき。例えば京都、例えば浅草。その地に最もふさわしくないお店が、目立つ場所に出現することがあるけれど。

 

観光地という、土地の性格が濃縮された姿で、その土地に最もふさわしくないけれど目立つ。目立つから一定の集客効果があって、他の似たような建物と間違えることなくたどりつける。ローカルなものと一切関わりなどないけれど、観光地をエンジンとして使いたい時に出現する姿で形なんだと思えば納得しやすい。

 

ローカルなものと一切関わりがない時に出現する姿、時にえげつない見た目は、ローカルとの縁ができたり、ローカルとの関わりが深くなるほどにマイルドになっていき、最後はその土地ともよく馴染んで親和性のある姿に変わっていく。そういう性格のものでもあるんだと思う。

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観光地の目立つ場所が変わっていく。その一方で、観光とは無縁の地方都市も変化がないようでいて変わり、例えばローカルな土地にあってローカルなものなど必要としなかった。そんな土地やお店にローカル由来のものが増え、あるいは名物ができて、名物などなかった以前の土地の姿はもとより、それ以前の姿など誰も思い出せない。てん、てん、てん。

 

となった時から、新しい何らかの名物とともに新しい歴史を歩み始め、久しぶり、何十年ぶりというサイクルで帰ってきた、あるいは訪れた人を戸惑わせる。

 

そういう光景が、静かにいろんな場所で進行していく。そんな気がした。

 

100年前や50年前の歴史は残りやすいけれど、30年くらいの浅い歴史は残りにくくて改ざんされていく。土地という器が残され、人がいなくなったあと。新しい人がやって来たら、新しい何かを注ぎ始める。そんなイメージ。


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(年末、2024年の12月29日は雪景色)

お正月は、とにかく天気がよかった。時々雪が散らついたけれど、今年のお正月を振り返ったとき、思い出すのは青空。気持ちよく晴れた青い空が広がっていた。


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見送りに行った空港も、よく晴れていた。お正月とあって小さなお子様連れいっぱい。雪は降ったけれど、肝心な時にはちゃんと止む。小さなお子様連れに優しい神様、今年のお正月は北海道だったみたい。

白菜のポタージュスープ

本格的に寒くなってきたので、ポタージュスープが嬉しい季節。

 

にんじん、かぼちゃ、カブ、じゃがいも、さつまいも、玉ねぎ、ビーツ。色々な野菜でポタージュスープを作ってきたけれど、冬に美味しい野菜といえば、白菜。白菜とネギといえば、鍋には欠かせない食材。

 

その白菜とネギで、ポタージュスープを作ってみた。出来たのは、白いポタージュスープ。

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(タイムを飾ってみた。葉先も使っているのでやや緑。白い部分だけ使うと、より白い仕上がりに)

ざく切りにした白菜と小口切りにしたネギをバターで炒め、水とブイヨンキューブを加え、ハーブソルトなどで味を整えたあとは柔らかくなるまで煮る。あとはブレンダーでペースト状にすれば、白菜のポタージュの出来上がり。

 

白菜1/8にネギ半分で、2カップ分はできる(←加えた水の量は2カップ半ほど)。白菜1/4くらい、あっという間に消費できる。白菜の白い部分は煮ると甘くなり、甘味のある野菜なら大体どんな野菜でもポタージュスープにすれば美味しくなるだろうと思ってる。

 

牛乳や生クリームを加えてもいいけれど、白菜とスープだけでも充分に美味しい。シンプルに季節の野菜のうま味を味わいたかったら、シンプルにポタージュで味わう方が好み。和食でいう”すり流し”は、こんな感じなんだろう。

 

市販のブイヨンキューブの代わりに、鶏肉や豚肉などをゆでた茹で汁や、あるいは魚介のゆで汁などを使うとよりオリジナルな仕上がり。肉類の茹で汁か魚介の茹で汁かは、こぶだしかかつおだしか、それとも煮干しだしかのようなもの。

 

手に入りやすく安価かつ好みのもので作ると”わが家””わが地域”の味になって、一般的にどこでも手に入りやすいものを使うと、一般的な味になるんだろう。

 

白菜の一般的な食べ方といえば、まずは漬け物か鍋。朝ごはんは和食派でもなければ、朝から白菜は多分あんまり食べない。サラダ、という手段はあるけれど。ポタージュにすると朝から体も温まり、かつ汁物なので胃もたれもしにくい。

 

生野菜は生のままだと一見量はすごく多いように見えても、火を通してしまえばあっという間に量が減る。

 

この種の食材は、量が少な過ぎると消費のスピードに追い付かず、多過ぎると消費できずに余らしてしまう。自然と在庫管理に敏感になるから、本来生鮮食品の取り扱いが多い店舗ほど、在庫管理にも長けているはず。生鮮食品を消費地に運ぶ側は、どこが上手で上手でないかもよく知ってるはずで、その差が店舗にも現れるはず。

師走前にまず始末

100g35円。800gちょっとで300円ちょっと。

 

税抜き本体価格なら280円台という、諸事物価高騰のおり、近頃ではめったに見ないお買い得品。その見た目も滅多に見掛けない魚系たんぱく質でちょっとグロかった、マグロの血合い。ブリ照り、ブリの照り焼きだったらちょっとだけ色が濃くなった、あの部分が血合い。

 

マグロになると血合いの部分もビッグサイズで、何を作ろうかとワクワクしたけれど、割とあっさり片付いた。

 

見たことのない食材、それもお買い得価格で量もたっぷりあった時。創作意欲が刺激されるのが趣味的に調理してる方で、創作意欲が減退するのが義務的に調理してる方。という見分け方は、一面では真実だと思う。

 

水洗いしてキッチンペーパーで水分をよくぬぐったあとで、まずはオーソドックスに煮付けにしてみた、マグロの血合い。生臭いかと心配したけれどそんなことは全くなく、美味しく食べた。GOOD。天かすとだしとしょうが汁で作った、たぬきご飯との相性もよく、最近では作る人も食べる人も減ったかもしれない、かつおのなまり節の煮物を思い出した。

 

自家製ツナを作ろうかと思ったけれど、油を大量に使うので単に蒸して揚げて、カツにしてみたマグロの血合いカツ。GOOD。

 

パン粉の代わりに麩、車麩を使ったのでパン粉で作る揚げ物より見た目はこんがり。お味噌汁(すき焼きの時にも使うけど)に使うのは焼き麩、車麩は煮物に使うとたんぱく質代わり。戻すときには水ではなくだしで戻すと味が薄くならず、味もよく染みる。

 

揚げ物以外の使い方として、ラザニア風にも挑戦。

 

玉ねぎと合わせたトマトソースと、ペンネ・マッシュルーム・あさりに角切りにした血合いをホワイトソースであえ、仕上げにチーズとパセリ。ツナクリームのグラタンorツナクリームパスタにヒントを得て作ってみた。GOOD。

 

ツナと塩こぶで作る炊き込みご飯が好きなので、ツナの代わりに血合いで作った炊き込みご飯も、あっさりしたピラフ風でGOOD。何杯でもお代わりできる味で、食べ過ぎ危険。叩き梅と合わせておにぎりにすると、梅干しの酸味が加わってこれもまたGOOD。

 

煮物、揚げ物(カツ)、ラザニア風グラタンに炊き込みご飯。これだけ作っても、まだ下処理した血合いは残ってる。さすが800g、量たっぷり。

 

色が濃いからひき肉のように使えばよく、ひき肉のように使えるけれど脂身は含んでないのでひき肉よりヘルシー。ひき肉の亜種だと思えば、レパートリーは無限。

 

無限で使い道が広い。かつ、お手頃価格だから滅多に出回るものではなく本当にレアものだったに違いない。


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雪が降って積もっても、一瞬で解ける。といえ寒くなったので暖かい汁物がうれしい季節。ゴマ豆腐といえば冷たいまま食べるものだけど、煮奴のように煮て野菜(春菊・白菜など)を添えると、寒い季節にも食べられる一品ができた。


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(雪は降ったし氷も張ったけど、氷薄そう)


できたといえば、切干し大根を柔らかくなるまで湯通しし、ピクルス液に漬け込むとザワークラフト風。

 

使えるものは全部使う。天かすやおからのような副産物も取り入れる。高野豆腐、麩、切干し大根などの乾物は時にホニャララ代わりで便利にも使えて、長期保存が効く。

 

そのすべてに共通するのは”始末”の発想で、きれいに始末がつくからこの種の食材と、食材を使った調理法が好きなんだ。という人の冷蔵庫の中身はきっと、洋の東西を問わずにスッキリしてるはず。


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ホワイトイルミネーションもクリスマスマーケットも始まったので、日が落ちたあともキラキラしてる、札幌市中心部。大都会に比べればささやか。ささやかだからキラキラを初めて経験する、小さいお子様連れでも安心して出掛けられる。

 

負担が大きい方の負担や難しさを減らす。その際には、誰やどこの負担に目を向けているのかで、大体の制度設計が見えてくる。