クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

三重苦

納期に在庫に予算。年末にお正月に食べるもの(主にお節)を用意するのは、いってみれば三重苦を背負っての作業だから、乗り切ると達成感もひとしおで気分がいい。

 

納期に在庫に予算の三重苦のうち、最初にどのリミッターを外すかで、作業する人の置かれた状況もよくわかる。

 

最初に予算を外すのなら資金には余裕があり、在庫を無視するなら収納スペースには余裕があって、納期を無視するならせかす相手はおらず、のんびりするのも忙しくするのもその人しだい。

 

敢えて条件の悪い時期を選んで、何らかの作業に従事する。普段なら得られない達成感や終わった時の充実感の虜になると、この種の変わった人が生まれるのかも。

 

自分本位で自分だけの時間を過ごしていると、漫然と日々は流れて行くだけ。だから季節ごとのイベントは、本来ならいい気晴らしでアクセント。

 

1月ならお正月。2月なら節分、人によってはバレンタイン。3月には雛祭りで、やっぱり人によってはホワイトデー。4月はお花見で、5月は端午の節句。6月なら、7月ならと、やってもやらなくてもいいイベントに手を出すのは、もともとは日々の暮らしの彩りとかアクセントとかそんなもの。

 

日々を彩ることが目的で、イベントを消化することが目的じゃない。

 

イベントに追われたりイベントを消化することが目的になると、商業的過ぎると敬遠されるようになって、楽しみでやっていたことも楽しみではなくなる。

 

彩りやアクセントだったら、三重苦を背負ってもやってもいいけれど、イベント消化が主目的になると、どうやってもモチベーションは上がらなくなる。

 

もともとは、やってもやらなくてもいいこと。だけど、彩りやアクセントだからやっていたようなことは、楽しみでなくなる前にやめると、ネガティブな感情を過剰に溜め込むこともない。

 

イベント的なものは商業的な扱われ方もするけれど、商業に傾き過ぎてイベント開催が主目的になるとネガティブな感情を呼び込んで、ネガティブな感情を溜め込み過ぎると、商業が商業にならない。

 

ネガティブな感情を呼び込まず、溜め込まない。何かのイベントを商売と共存させながら、商業として長く続けるコツはそこなのかも。

 

短く太く、短期集中逃げ切り型の商業的成功だけを目的としたものをできる限り遠ざける。それだけで、あってもなくてもいいようなものの寿命もちょっとだけ延びる。