クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

名付けは大事

仮想通貨に暗号通貨。呼び方は今どきっぽくその時々に応じて変わっても、本質そのものはそう変わらない。

 

その種のモノは一体何かと考えた時、個人的にいちばんしっくりくるのは“軍票”。

 

実物を見たわけじゃない。ただそういうものがあったと、聞いて知ってるだけ。戦地や占領地で、軍隊が通貨の代用として使用した手形のことで、戦争が終わるとただの紙切れになったものが軍票なんだとか。

 

終戦直後はだいたい情報が錯綜して混乱してるから、単なる紙切れになったと一般に周知されるまでにはタイムラグがある。そのタイムラグを、逃げ足が速くて抜け目のない側が利用して、換金されない空手形を掴まされるのが利用される側。戦争が終わったら単なる紙切れになる代物だから、賞味期限付きともいえる。ただし、賞味期限はどこにも記載がないだけで。

 

オンタイムで資金移動が可能になった今どきだと、紙切れよりもデジタルデブリと呼んだ方が、きっとしっくりくる。一体何と戦っているのかといえば、デジタル通貨ウォーズ。

 

逃げ足が速くて、クレームの持って行き先もない。賞味期限付きなのに、賞味期限はどこにも記載がない。そういう振り出し先と、逃げ足どころかそもそも逃げられない。賞味期限付きの場合は、ちゃんとその旨告知してから粛々と作業にかかる振り出し先と。

 

どちらがより信頼できる振り出し先かなんて、考えるまでもない。だからより信頼される側をめざして、逃げ足の遅さ自慢をし始めるのが、これから信用や信頼を厚くしたい側なんだと考えると、個人的にはますますしっくりくる。