クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

在庫の山

雪が降ってる方が案外暖かくて、雪が降らないままだとただ冷え込んでいくだけのような気がしてならない今朝は、とっても寒かった。寒いんだけど、例年より雪は少ないまま。少ないから、本当なら今頃は雪の下で埋もれているはずの銀杏の実が、未だに臭い。

 

すべてを白く覆い隠してくれる雪は、時として消臭剤にもなっていた。ただ今年は消臭剤の効き目、今んとこ薄げ。

 

いつ終わってもおかしくないものが延々と続いていると、最初期にいつまでも続きますようにと仕込んだ仕組みがよっぽど上手に回ってんだな、と思う。いつ終わってもおかしくないものが延々と続いている、その秘訣はやっぱり中の人しか知らないもの。

 

作る側に立つ方と、売る側に立つ方とでは、時として利害が衝突する。

 

生産休止が近く在庫を多数抱えたものは、新製品が出るとわかっていてもその事実を伏せて、できるだけ在庫を減らしたい。在庫を減らしたいあまり、買う側に立つ方に対して不正直になって、新製品が出る事実は伏せて在庫を押し付けがち。

 

新製品の方が飛び切り魅力的なのに在庫を押し付けられたと気付いた方は、売る側に対して不信感を抱きがち、次は別のところで買おうとしがち。

 

ところが買う場所や店を変えたところで、結局はいつも不正直申告に振り回されるだけだとしたら、結局のところ売る側に立ってるのは、競争原理が働かない、カルテルのようなものなんだと気付く。

 

例えそれが、最終的には在庫調整に最適な合理化のためであっても、協調して自由競争を損なうのは、あかんやつやん。という場合、協調してないと言い抜けができるような確実な証拠がひとつでもあると、いい隠れ蓑になる。

 

知恵を付けて回ってるのは、きっといつも一緒。

 

例えば何か新しいことを始めたために、必要なものが売ってもらえないという経験を経て生産、ものを作る側に回った時、ぶつかる壁やボトルネックになるものも大体いつも一緒。

 

一緒だから、販路の開拓に過剰在庫のさばき方や、逆にモノが回って来なくて売るものに困った時。あるいは今どきだったら労働力不足とか。困った時には知恵を貸し、場合によっては人材も派遣するけれど、代わりにこちらのお願いもきいてね☆今すぐじゃないんだけど。

 

という相手と取引きしたが最後で、何しろ経験値と蓄積や集積、あるいは汲めども尽きぬ人材の宝庫とか。どれひとつとっても叶いそうにない相手とどう戦うかと言えば、新しいフィールドしかない。

 

新しいフィールドに一番に乗り出しているのも、きっといつも一緒。ハツモノの時にはいっつもいる、あるいはハツモノの時にしか見ないというメンツに、入れ替わりやあるいは総とっかえが起こった時が、本当に世代交代が進んだ時。

 

世代交代が進むと序列の逆転が起こり、序列の逆転に合わせて、今までいっちゃん割りくっていて損な役回りだった何かが浮上する。そういう序列の逆転は過去に何度も起こっているから、どう序列が変わろうと得することも割を食うこともなく「今までどおり」でいられるのも処世術のひとつ。

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何もかも変わったように見えるなかで、なーんにも変わってないのは不自然極まりなくて、不自然極まりないから何か細工があるように見えるんだな、きっと。増やすのは簡単で、ただ減らないようにするのはいつだって大変さ。