クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

後継者

カリスマの後任を選ぶのは難しい。

 

対立する陣営に対して、カリスマがいるから高い支持を得ていて、かつ前例のないことに取り組んでいるような場合は特に。カリスマの後任が、カリスマほどには高い支持を得られず対立陣営に支持が流れ、今現在取り組んでいる前例のない何かがすっかり台無しになる可能性だってあるから。

 

前例のないことをやったから、カリスマとして名が売れ絶対の信用を得ることになった。

 

そういうタイプのカリスマの後任は、劣化コピー模倣犯ではつとまらない。真似しようにもお手本がない、前例のないトラブルの前には弱いから。ポジション的に、前例のないことをやるよう期待される、そういうポジションであればなおさら、劣化コピー模倣犯は役立たず。

 

そのポジションに、そういう出自の人がつくのは初めて。という形で前例を破ることもできるけれど、出自だけに注目が集まると、出自にはさして興味のない層からの支持は期待できず、支持もさして広がらない。

 

出自の壁さえ破れば、前例となれる。と、出自以外には見るべきもののない人たちが、我も我もと安易に後任に名乗りを上げて、単なる混戦を招いて対立する陣営を利するばかりの状態となっていれば、なおさら。出自で選ぶのはナンセンス。

 

前例がなかったことをやろうとすると、まずは前例にならうべしという人たち、その中でも特に頭がいかれたとしか思えないような人たちから、頭がいかれたとしか思えないような手段で執拗な攻撃を受けるもの。

 

前例を破ってまでやろうとしていることは、前例がないだけでさして新奇でも奇をてらったことでもない。

 

なのに、頭いかれてるよねというようなことでもヘーキでできる。尋常じゃない手段に出る人たちを相手に組織を守りつつ、前例を破っていくのは、端的に言えばミッションインポッシブル。

 

頭おかしいよねという手段に出る相手であっても、同業者であれば付き合いは発生する。

 

時には頭がおかしいとしか思えない手段に出る相手とも付き合いつつ(というより、かわしつつ)、前例のないことに取り組んでいる組織を抱えた身は、彼らと同じように振る舞うわけにはいかない。前例を破ってまでやろうとしていることは、前例がないだけでさして新奇でも奇をてらったことでもなく、新奇なものや奇をてらったものには興味のない層にこそ、届けたいものだったらなおのこと。

 

前例を破ったカリスマの後任に、もっとも求められるのは、新奇なものや奇をてらったものには興味のない層に支持されること。新奇なものや奇をてらったものには興味のない層に届いて初めて、前例を破った甲斐もあったってもの。

 

新奇なものや奇をてらったものには興味のない層の支持を取り付けつつ前例を破っていくには、一見ステルス型で目立たず黒子役に徹せる人が向いてるのかも。ステルス型で目立たないから、新奇なものや奇をてらったものには興味のない層とも上手にお付き合いできて、話も合いそう。

 

カリスマの後任に選ばれたい人が、ことさらカリスマぶってもきっと無理無駄無用で、選ぶ立場の人たちはきっとちゃんと見てる。