“盗人たけだけしい”を念頭に置いて記事タイトルをチェックしていくと、二番煎じ三番煎じの記事が見分けやすくなる。盗人じゃなかったら、猛々しくなる必要もないもんね。
クリスマスにケーキ食べて、端午の節句に柏餅を食べるように、やらなくてもいいんだけどやらないとなんとなくきまりが悪い。と、年中行事化しつつある特定観光地へのお出掛け。ラベンダーは近場でクリアして、ひまわりは遠いからスルーした。
片道2時間越えのドライブとなると一泊くらいしたくなるけれど、ホテルの予約が取りにくい。あるいは取れない。勢い、近場で済ますことになる。
というわけで今年も、ゆりを見にオーンズ春香山に行って来た。今年で3回目。天気のいい日を選んで出掛けられるのが、近郊お出掛けスポットのいいところ。
往きは運動不足解消でえっちらおっちら斜面を登り、帰りはリフトに乗った。何回見てもいい眺め。気持ちいい風。今年も来てよかったわーと素直に思えるのは、大変な思いはなーんもしてないから。天気がいい日に、思い立って来ただけ。
もしこれが、入念に計画を立てての“はるばる遠方へのお出掛け“だったら、ゆりの見頃にはもう少し気を配ってた。今年は酷く暑い時期もあったせいか、そろそろお盆かという頃だと、すでに盛りは過ぎていた。
始めてオーンズ春香山を訪れた時とは、時期も違うせいかそれともなのか。全体的にゆりの花もまばら。まばらでも、ゆりの香りは濃厚に立ち込めているから、もしもこれがぎっしりみっちりのゆり畑だったら、世話する人は暑さと香りのダブル攻撃でたまらんだろ。
ゆりの花冠を被った巫女によって神事が行われるという、率川神社の三枝祭。絵面を想像するとたいそう美しいけれど、ただでさえ香りのきついゆり。花冠にして被らされたら、人によっては酔いそう。
ネモフィラにコスモス。同じ種類の植物で覆いつくされたフォトジェニック花畑を作る時には、世話する人のことまで考えて、匂いがきつ過ぎないものを選ぶのもポイントかも。ラベンダーだって、ゆりほど香りはきつくない。
オーンズ春香山で気持ちのいい眺めを堪能したあとは、小樽の祝津へ行ってみた。
小樽の運河周辺は、真夏でも観光客が絶えずに賑わっていた。
賑わう運河周辺を通り過ぎ、向かった祝津界隈は、ほんのり磯の香りも漂ってきて、由緒正しい日本の夏休み・おじいちゃんおばあちゃんちにやってきました感がいっぱい。のーんびりしてる。
昭和感も濃厚な、遊園地に水族館。チームラボのデジタルアートが身近な人にとってはカルチャーショック起こしそうな、最先端とは真逆な景色が広がってる。半端に最先端をめざすより、最先端に頑なに背を向けるのもカッコいいと思うんだけど、どうなんでしょ。
青の洞窟小樽編に向けてか、小型の船が次々に海を横切っていく。
そりゃまぁこの海の青さなら、沖合に船出してそこからザッバーンと海に飛び込みたい。海水浴願望は微塵もないけれど、浪打ぎわより沖合の方が、圧倒的に気持ちよさげ。
人口に比例して都市の景色なんてどこも似たり寄ったりになるから、“はるばる旅した”気分を味わいたかったら、不便あるいは辺鄙なところまで出掛けるに限る。年中行事化してる、また別の場所に出掛けた時の記録はまた別の日に。
悪いことしか書かないと思われたくないからいいことも書こうとするむきには、そもそもいいことも悪いことも書いてきた場所の方が、いいんだわ。
お休みなさーい。