クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

つれない

どれだけ尽くしても報われない。誰に尽くされようが貢がれようが意にも介さず、愛したいものにしか愛を返さないのが、芸術や文化。

 

上場するもしないも企業の自由で、“企業文化”を守りたいからと敢えて上場しない場合もあるけれど。企業が危機に陥った時、それまで守ってきた“文化“が彼らを守ってくれるのかどうかは気になるところ。文化の方だって、あっちからもこっちからも”助けて“の声が上がるばっかりで、いやもう手一杯なんすわと言いたいかもね。かもかも。

 

本州では桜が、チューリップが、菜の花が咲いたと春爛漫っぽくて羨ましい。

f:id:waltham70:20180331001108j:plain

すっきりと晴れ渡ってはいるけれど、空気は冷んやり、蕾は固い。桜よりもひとあし先に咲くこぶしも、当分は咲きそうにない。

 

雪が消える3~4月は、一年のうちで最も見るべきものもない季節。花が咲くのもまだ先だから、殺風景なことこの上ない。とはいうものの。卒業旅行らしい観光客の姿はそれなりに多く、グルメランキングに載るような人気のお店は、どこも賑わっている。並ばなきゃ入れねぇ。

 

気が付けば、もう3月が終わる。年度末できれいに締められるところばかりではないにしても、〆と思うとすっきりさっぱり。

f:id:waltham70:20180331001104j:plain

天気がいいので、久しぶりに中島公園までてくてく歩く。ほんの数ヵ月ぶりに歩くだけで、店の看板が変わり、古い建物がなくなり、新しい建物が出来上がったり建設中だったりで、たったひと冬のこととは思えないほど、変化がある。

 

地べたのお値段、上がったものね。。

 

それなりに街中にあるだけの、特に特徴らしい特徴もないようなビルが、びっくりするような値段で売れてるんだから、やっぱり地価は上昇してるんだと実感できる。わかることが増えると、面白いと感じることも増えるそうで。

f:id:waltham70:20180331001103j:plain

中島公園の池には、まだ氷。

ここ数年間で、一ブロックあるいは一エリアで実際に動いた金額と、動いたお金の裏にあるドラマを知ってる人ならきっと、ただ街を歩くだけでも興奮できそう。欲望を刺激された人が動いて、お金が動いて、街の景色が変わった。

 

きれいは汚い、汚いはきれいと口ずさみたくなるけれど、一概にそうとも言えなさそうで、奥が深い。周囲が変わっていくなかで、変わらない方が難しい。

 

一見変わらないように見えるお店も“中の人“がすっかり入れ替わっているかもしれず、変わらずにそのままでいる方が、変わってしまうよりも無理ゲ―。

 

一年のうち最も見るべきものもない季節だから遠出する意欲もわかず、本読んだり動画や映画見たりとインドアに過ごした冬の終わり。心に残ったのは、もう死んでしまった人の言葉。

 

基礎、最初の設計がしっかりしてたから、その人の残した作品は今でも相応の地位にあって、大したもんだねと今でも感心できる。そもそもニッチな領域で、模倣犯が真似できないレベルまで作り込むと唯一の存在になれることを証明してる。その代わり後に続くものが出てこなければ、後はもう“公”にでもなるしか生き残る道もなさそうなんだけど、それはその人が望んだことなのか。

 

最初に設計されてから数十年、下手したら半世紀を経て、攻守の立場がすっかり入れ替わるようで、見てるだけなら面白い。中の人はどう思うのか、知らんけどさ。

 

お休みなさーい。