ものすごーく空腹の時でもそうでない時でも、これさえ食べてればハッピー💕 と、ご機嫌になれるようなお気に入りの店を探したいものよ。。
隠れ家をウリにする、一見さんお断りなお店は感じ悪くてキライ。誰にでも間口広くオープンなお店で、それでいて美味しいお店を贔屓にしたい。並んでもいいから。
メリル・ストリープが「ボナペティ~」とどっから声出てるんだと思う声で、人気料理研究家を演じた『ジュリー&ジュリア』という映画がありまして。
人生に行き詰まりを感じているNYに住む若い女性ジュリーが、かつてテレビで人気だった料理研究家ジュリアの料理本から凝ったフランス料理を再現してブログにアップして、やがては人気になるというストーリー。
現代のNYに住むジュリーの暮らしと、アメリカに本格的なフランス料理を広めたジュリアが生きる1960年代が交差する趣向だった。
「ボナペティ~」というのは、料理番組を持つジュリアの決め台詞。フランス料理は高級なものと考えられていた時代に、おバカキャラでフランス料理の伝道師となったらしい。
『ジュリー&ジュリア』でもちょっとだけ映し出される、当時の料理番組『Julia & Jacques Cooking at Home』、Amazonプライムで見っけ。「ボナペティ~」を実際に聞くことができて感動。ジュリアの髪型や落ち着きのないコミカルな動きが、メリル・ストリープそっくりでびっくりさ。
いやまぁ、メリルがジュリア・チャイルドをお手本にしてんだけどさ。
(つくしがカワイイ。こういう遊び心、好きさ)
エル・ア・ターブルに載ってる料理とオレンジページに載ってる料理ではずいぶん雰囲気が違うものだけど、『Julia & Jacques Cooking at Home』でジュリアが作る料理も、フレンチっぽいけど素朴。現代の感覚からすると、めっちゃ家庭的。
洗練されたNYのダイニングシーン(とか言っちゃうよね?雑誌って)と比較すると、まさに「おばあちゃんが作る味」っぽい。
きっとセットに違いない、ジュリアが料理を作るキッチン周りもモノがゴチャゴチャで、その垢抜けなさが、素朴な1960年代の雰囲気を濃厚にしてる。あぁ、おばあちゃんちっぽい。
モノを貯め込んで捨てないのは、次や将来は買えるかどうかわからないから。モノをポイポイ捨てられるのは、次や将来に必要となった時でも買えるから。という考え方がすっかり身についてしまったので、あぁモノ捨てたい。ジュリアのキッチン周りを見て反省したね。
現代アメリカ人のキッチンには必ずある、便利な調理家電や調理ツールが『Julia & Jacques Cooking at Home』では極小。その代わりに、レードルやスパチュラ(ヘラとも言う)のようなグッズがてんこ盛り。
盛り付けに使う食器も、派手すぎずに実用的すぎないラインで、見てて楽しい。1960年代のアメリカには、分厚い中間層がしっかり存在してたことがよくわかる。
記念すべき放送第一回に作ってる料理がステーキやハンバーガーという、アメリカンなメニューなところもご愛敬。どの辺がフレンチなんや???と、思うメニュー多し。
(こいつはフランクフルター・クランツ)
今や日本のコンビニでも手に入る“クレーム・ブリュレ”。この時代は、フランスの本物のリッチデザートとして新鮮な存在だったかと思うと、不思議な気分。
クレーム・ブリュレと言えば、最後にバーナーで表面をあぶってカチカチにするものだけど、バーナーが消火器?と思うサイズなところが、レトロ。
『ジュリー&ジュリア』では、ずいぶん凝ったフランス料理を作っていたけど、『Julia & Jacques Cooking at Home』で作ってる料理はどれも、フレンチ???と思うカジュアルさ。
材料も、現代の日本のスーパー、特に都市部だったら苦もなく手に入りそうなものばかりで、半世紀も経てば、日常レベルがどれだけグレードアップしたかがよくわかる。
しばらく退屈しなさそ。
お休みなさーい。