真っ赤なバラだけでなく、白バラも黄色いバラもピンクのバラも咲いている。今が見頃と言いたいところだけど、天気がグズついてる間に満開となり、どのバラも開ききっている。ちょいしまりがない感じ。
とはいえ、咲き誇る色とりどりのバラは大変にフォトジェニックで、アマチュアカメラマンの格好の被写体となっている。
油断するとアマチュアカメラマンや犬の散歩中の人が写り込むので、必然的に花に寄ることとなる。どれもこれも「寄った」写真ばかりなのは、そういうわけです。
大勢の人がいる場所で、ベストショットをモノにする写真術。という実用書でも欲しいところだけど、写り込んだ人物を自動的に消せるアプリとかないもんか。。と思う他力本願。
バラにはそれぞれ立派なお名前があり、赤い色が目を引くこちらは「宴」という名前がついている。和風な名前にふさわしく、日本産のバラでした。
こちらは赤と白の絞り入り。名前は控えてなかった。
蕾はピンクで花は白。さわやかで涼し気なバラは、「サマーウィンド」といかにも夏らしい。
「サマーウィンド」といっけん見分けがつかないけれど、実は別のバラ。専門家にしか見分け不可能と思われる。
赤というよりもうちょっとニュアンスのあるこちらの色は、チョコレート色なんだってさ。チョコレートコスモスの色合いとはずいぶん違いますこと。花弁も丸みをおびていて、どこか可愛らしいバラの名前は「ホットココア」。ホットココアがあるなら、アイスココアもあるのだろうか。甘くて暖かな色味は、冬向き。
鮮やかなフューシャピンクを見ると、バブル期に流行ったディオールの口紅を思い出す。80年代後半から90年代前半にかけて、ピンクピンクした唇の女性が大量発生していた。ディオールの口紅に比べると、より清々しくていい香り。
オレンジ色で花弁も多くてゴージャスなバラは、1984年ドイツ生まれの「ヴェスターラント」。
バラが先か、あちらが先か。グーグルさんに「ヴェスターラント」で聞いてみたら、いちばん最初に物騒な関連語が並ぶのね。。思わず年号まで確認してしまったではないか。
燃えるような赤が情熱的なバラは、「オリンピックファイヤー」。おぉオリンピックイヤーにふさわしい。東京オリンピックは開催前にさんざん炎上したけどね。
「ラヴィーニア」という名にイジワル女を連想するのは、『小公女セーラ』で刻み込まれた消せない記憶。金にもの言わせてやり放題のワガママ女王様。いったん名前と人格が紐つくと、上書きされるばかり。
逆光で色がぼけちゃったけど、コロンとした丸い形はオールドローズちっく。「アンジェラ」という名もどこか古風な響き。
同じ情熱の赤でもこちらはもっとフリフリ。フラメンコダンサーのスカートがひるがえっているような、フリフリの花弁が特徴なのは「アンダルシアン」。情熱の真っ赤なバラにぴったり。
リンゴのようにフルーティな香りを持つ「ポンポネッラ」は、まだ蕾だった。コロンコロンと丸みをおびた花弁が、いくえにも重なった花の姿もキュートなのさ。
こちらも情熱的かつトロピカルな「サンバ」。
色味で言えば、このピーチオレンジなバラがいちばん好き。このような色味はアプリコットと呼べばいいのかと、ひとつ賢くなった。「ブラスバンド」という名前も、陽気で明るい色味によく似合ってる。
響きが面白い、「シンコ デ マヨ」。誰かの名前から取ったものか。新しい名前を考えるのも大変だ。
大輪かつオレンジとピンクの色合いも華やかなこちらは「マルディグラ」で、そうか「マルディグラ」はやっぱりこういうイメージでいいのねと、お墨付きをもらった気分。
上品なオレンジ色がお気に入りナンバー2な「ハニーパフューム」。要するに、アプリコット色が好きなんだな。。
素朴な野バラを思わせるピンクのバラは、適当につけたものか「ニアリーワイルド」。言い得て妙だ。
バラが咲いた嬉しさのあまり、大通公園のバラリストを作ってみた。自分以外の誰も得しないことに全力で取り組んだ後の満足感は、格別なんだなこれが。
イギリス、何かあるたびにバラを持ち出すのは百年戦争以来の伝統芸っすね。
お休みなさーい。