クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

狐に包まれて

「狐につつまれる」 X

「狐につままれる」 〇

 

「つ」か「ま」か。一文字違うだけなのにね。間違って覚えてる人きっとたくさんいるはず。

 

狐につままれるとは、キツネに騙された時のように、前後の事情がさっぱりわからず、ぼんやりすること

 

私はちゃんと、「つままれる」で覚えてた。こういう慣用句って、まだ頭が柔らかいうちに刷り込まれるもんだから、その時に間違って刷り込まれてたらさぁ大変。

 

世の中には幼い人に「あれはネズミって言うんだよ」って、雀のことをそう呼ぶように仕向けるのが、楽しくてしょうがない悪い人もいるから。

 

仲良くしてる人で、賢いはずの人の口から「狐につつまれる」って飛び出した時、「何言ってるの、狐につままれただよ!つつまれてないよ!」って、鬼の首取ったみたいに、ツッコミ入れた。

 

賢いはずなのに、何言ってんだか。賢い人には賢くあって欲しいという願望だけは、エベレストより高くあるから、もう猛然と抗議した。間違ったままなんて良くない!と鼻息も荒く。

 

「何でそんな風に覚えちゃったの?つままれるにはたぶらかされる、化かされるという意味があるから、前後の意味わかんなくて、茫然とする、ぽかんとなるってことなんだよー」そう力説したけど、賢い人もそれなりに論理的だった。

 

「でもさ、周囲を狐に包まれる、狐に包囲されたら、あのホワホワの毛皮に囲まれるってことだよね?そうすると、温かくって気持ち良くってボーとなるよね?その状態が”狐につつまれる”で、何だか訳がわからない状態になるってことなんだと理解してたのよね」だって。あら何かあってるような気がしてきた。。

 

慣用句としては完全に間違ってるんだけど、でも、「狐に包まれて」ボーとなってる光景、想像すると結構平和で和む。何で狐、その人の周りにいっぱい集まってきたんだろう。猫にマタタビならぬ、狐にきくマタタビ風の何かを持ってたからなのか。

 

前後関係はさっぱり謎。でも、モフモフした狐に包囲されて、温かさでボーとなって、トロンとしてきて。包囲した狐もいっしょに昼寝状態に突入。その間、狐も誰かをたぶらかしたりもせず、化かしたりもしないから狩られることもなく、おとなしく昼寝してる。ああ平和だよ。

 

平和を愛する人には「狐につつまれる」でいいのかも。お休みなさーい。