クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

蒼いフォトグラフ

ある物の修理頼んでた。出来上がったらしいので取りに行った、そのお店で流れてた曲がカッコ良かった。

 

ヴォーカルなし。タンゴというかピアソラ風の、メロディーラインだけの曲で、多分ピアノ。ピアノじゃなかったらバンドネオンかも。

 

なんかカッコいい曲ね~とメロディー追ってた。そしたら、あれ?もしかしてこれ知ってる???っていうデジャブー感に襲われて、一番盛り上がるサビの部分に差し掛かってようやく思い出した。これ、アニメ版ベルばらのオープニングテーマ曲だってことに。「バラはバラは~」って奴ね。

 

オリジナルの曲は、今どきと比べるとゆっくりめで、少々まどろっこしい感じもする。何しろあのベルばらのオープニングを飾る曲だから、ドラマティックかつ華やか。私は昔から好きだけどあのビジュアルだし、宝塚だし。オスカル様だし、マリーアントワネットだし。「ベルばら?無いわ~WWW」っていう先入観でダメ出しくらいそう。

 

でもテンポ早くして、現代的にアレンジしたら、あららどうしたことでしょう。

何かすごくカッコいい曲に仕上がってた。

どっかに音源転がって無いかなーとチマチマネット探したけど、見つけられなかった。いやーほんとカッコ良かったんだけど。もう一度聞きたいな。

 

ルパン三世』のテーマ曲は、今聴いたってカッコいい。そのままで今も昔もカッコいいものもあれば、ボサノヴァ風にアレンジしてクレモンティーヌが歌うことで、新しいファンを獲得した『ラムのラブソング』みたいな曲もあるし。

 

「新鮮さ」って、何も次から次へと新しいものを作るだけじゃなくて、切り取り方・あるいはアレンジの仕方でどーにでもなりそう。

 

今、ものすごい数の書類に目を通して、中身確認して、決めること決めてサインするって作業やってる。(ブログなんて書いてるのは書類読むの疲れたから。)

作業中のBGMは、普段はインストゥルメンタル選ぶこと多い。ヴォーカル入ると気が散る時あるので、トリオやピアノソロのJAZZや民族音楽っぽいの聴くことが多い。多いんだけど、このところ、80年代~90年代に流行ったような曲聞いてる。

 

あの頃の曲って、やっぱり今どきに比べるとちょっとテンポゆっくりなんだよね。

ゆっくりだから、歌詞もちゃんと聴き取れる。メロディーの添え物というより、もうちょっと歌詞もちゃんと聞こう、聞かせようってのがあったのかなと思う。

 

松田聖子の曲なんて、何度もカラオケで歌ってきたし、繰返し聴いてもいるから、もう改めて何かを求めて聴くなんてこと無かった。でも、改めて聴いてみると、

「ひっかりと影の中で~」なんて、なんてことなくって、どこにも難読字なんて含まれてないし難しいフレーズもほとんど使ってないのに、なんてことない風景をサラッと表現しててすごいなーと思った。

 

「みんな重い見えない荷物肩の上に抱えてたわ それでも何故か明るい顔して歩いてたっけ~♪」なんて堂々と歌ってるの。時のアイドルが。同時代の人ならだれでも名前知ってるような人が。

 

私は、慰めるのは通り過がりの人にだってできると思ってる。だから、何かちょっと疲れたわーとか思ってる時に「みんな重い見えない荷物~」って声聞こえたら、なんだ、みんなそうなんだ、元気だそって思う単純な人が一定数いると思ってる。

 

もちろん、あの時代にあんなキンキン声で「みんな見えない荷物背負ってるのよ!」なんて歌われたら、実際に「重い荷物」背負った人を全否定するような危険性あるけど、そこには敢えて目を瞑ったのかも。

 

だってしょせんアイドルだし、あの頃の彼女は後年のように自我に目覚めた女性でもなく、歌うお人形さんだったんだから。

 

もしも、なんだみんなもそうなのか~って思うことで、お手軽に重荷が軽くなる人たくさん居て、それで社会全体のお荷物が軽くなるんだったら。ほんとに個人ではどうしようもないような重たい荷物背負った人に、フォーカスできるじゃん。

 

思考の袋小路に入り込んで抜け出せなくなった「難しい」人じゃなくって、単純な人を励ますには、わかりやすく、大きな声でってめっちゃ大切だねって思う。