クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

狸は有名人

先人が築き上げてきた知の集積が、音を立てて崩れていく。

 

傑出した才能を持つひと握りしか生き残れない世界よりも、凡百の人間でも生き残れる世界をめざすのは、圧倒的に正しいやね。

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(今年も狸が空を飛ぶ季節がやってきた)

飲食店が比較的多いエリアに住んでいる&生活圏にしている。

 

ステキ!おしゃれ!と思うお店もそうでないお店も、続々とオープンしては、いつの間にか店名が入れ替わって違うお店になっている。昔の名前、オープン当初の名前でやってるお店は、やっぱりメディアへの露出が多いお店。

 

桃栗三年柿八年で、三年程度で開花定着するための準備として、開店当初に肥やしとして多めにメディアに露出して、その後はゆるゆるっと世間に認知されるのを待ってる感じ。待てないお店は、あっさり他のお店に変わってる。

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食べ歩きっぽく、行ったお店の記録をブログに書いていた時期もあったけれど、そろそろ閉店したお店の数の方が多くなってきたような気がする。なので最近はその手のお店訪問記、書くのを躊躇している。

 

気軽に偵察に行けるほど近くに住んでいると、本当に繁盛しているお店なのかどうかはよくわかる。予約必須の人気店でも閑古鳥が鳴いてる時期は確実にあって、しょせんは地方都市の悲しさで、お客さんが足りない。

 

街、あるいはエリアごとのキャパシティーは絶対にあって、キャパを越えて飽和し始めると、開店から閉店までのサイクルが短くなる肌感覚あり。だから新しく作るより、「同じ場所だけど違うお店がやってます」みたいな、中身は変わってるけどとりあえず何かが食べられる場所は、だいたいいつまでもそのまんま。だったんだけど。

 

そもそもテナントが入っていたビルが古くなりすぎると、その限りでもなくなってきた。

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目立つエリア、駅前のビルは次々と建て替えられ、新しくてきれいで便利な場所にあるお店が増え過ぎた。道内資本とは限らない道外のチェーン店も増えて、隠れ家っぽいお店を珍重するようなこだわりがなければ、客としてドライに振る舞えるそっちの方がいい。

 

客が客として楽しめない場所に、お客さんなんて来やしないが持論なので、常連が常連にしか通じない話題で盛り上がっているお店は居心地が悪い。

 

ある程度の都市になると、客が客としてドライに振る舞える場所の方が居心地のよさを感じる層は絶対に居て、彼らはドライな空間にお金を落とす。

 

ウェットな空間のウェットな人間関係にもためらいなくコミットしてFOしていくのは、転勤や就職といった「上がり」が待っている層。「上がり」というゴールを持たずにウェットな関係性に巻き込まれると、面倒が待っている。

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ドライな空間を作ろうと思うとそれなりに資本を必要とするので、駅前の目立つ場所にあるお店はやっぱり資本の大きなお店に限られる。経営の近代化とドライな空間はセットで、「中の人」にとってもドライな方が、なにかと都合がいいはず。

 

ドライな場所が嫌になれば、ウェットな場所に移ればいいだけのこと。ウェットな場所からドライな場所への移動も、スムーズに行けばなおよろし。

 

古くからある個人商店が次々にお店をたたんで、“昔の面影”は年々薄くなる商店街だけど、飲食店を中心に新しいお店が増えてきた。ドライ&ウェットがほどよく融合した空間になるのか、それともここもやっぱりウェットに偏るのか。

 

とりあえず夏の夜の狸小路商店街は、一年のうちでもっとも魅力的な場所になる。北の街なのにアジアンな雰囲気が濃厚になって、ちょっと無国籍風。

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この狸、相当数の観光客が嬉しげに記念撮影していて、世界全体でこの狸はいったい何万枚撮られたんだと、カウントしたくなる。

 

さして怖い思いをせずにぶらぶら街歩きが楽しめる、旧市街の雰囲気も濃厚な場所。日本にはそういう場所が多いけれど、それわりと希少よな。

 

お休みなさーい。

今年も幌見峠のラベンダー園に行ってきた

ネットはもはやお金儲けが楽にできる場所では全然なくなって、楽にお金儲けできる場所じゃないのに楽に稼いでたらそりゃ叩かれますがな。

 

ネットとリアルが限りなく近づいて、地盤・看板・カバンのない人やモノは、ネットでもリアルでもコツコツ地道にやるしかない。楽そうに見えて、その実全然楽なんてしてないんでしょ。グレーゾーンを突っ走るなんて論外さ。

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HPによると、7月20日頃が見頃とのことだったので、幌見峠のラベンダー園に行ってきた。ちょうど満開かつ天気予報を裏切っての青空。大変よいものを見た。

 去年は混雑を避ける目的で早朝に出掛けたけれど、今年は午後からお出掛け。午前はいまいちだった天気のせいか、それとも飽きたのか、車も人も少なめ。スムーズに入場できた。

 

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天気がいいと、どうなるのか知らんけどな。

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はい、絶景。

 

都市と自然が近い、札幌のよさを凝縮したような景色。

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こうして見ると、中央区は最早ぎゅうぎゅう詰めだな。後方に見えるよその区(どこの区かは知らね)にあるような緑地帯は、見渡す限り見つかりゃしない。

 

一面のラベンダー、そして微かなラベンダーの香り。ええわぁ。

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富良野あたりに行けば、ラベンダーもマシマシだけど、その代わり観光客の数も車やバスの数もマシマシ。ついでに現地まで時間が掛かる。その苦労(面倒くささとも言う)を思えば、そうだラベンダー見に行こうで思い立ったらすぐに来れる近さが貴重。ラクチン。

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頭上には、夏らしい青空が広がる。ええわぁ。

 

一面のラベンダーだ。

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今年は一部のラベンダーが枯れてしまったそうで、その箇所だけ一部茶色。丈夫そうに見えるラベンダーだけど、意外と脆いとこあるんだな。。一度植えてしまえば、後は手間がかかるものでなし。というものでもないらしい。

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上を見れば青空。

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蝶が舞うラベンダー畑。ついでに蜂も飛びまくり。養蜂でもしてるのかな?というレベルで、蜂いっぱい。

 

去年はラベンダーの摘み取り体験ができたけれど、今年はその種のアトラクションもなし。小屋があった場所は、ソフトクリームやかき氷が食べられる場所に変わってた。

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去年はなくて今年からできたものといえば、駐車場のゲートか。一台500円なり。ひとり500円の入場料なら100人来ればちょっとした収入にもなるけれど、100台集めようと思えばなかなかに大変そう。そもそも100台駐車できるのかも謎。

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1株から始めて、今では5000株ものラベンダー畑に成長中。手作り感あふれる園内で、上野ファームや風のガーデン、あるいは六花の森など、立派なガーデンを見慣れた人にとっては物足りなさを感じるかもしれないけれど、そもそも比べる対象はそこじゃない。

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「森、プリーズ」とひと声かければ、金余りかつ新規貸出先探しに余念がない向きがイソイソとお金出してどっかんと大きな施設ができる可能性もあるけれど、身の丈に合わない大きな入れものはかえって持て余すこともあり。

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立派な施設に、目立つのは閑古鳥ばかり。足りないのは人。なんて景色はそこかしこで見かける。

 

働き手や、時には客でさえ足りない今、大きいことはいいことじゃない。

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上を見れば夏空。

 

目の前に広がるのはラベンダーと札幌を一望する景色。

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図体が大きいと取り回しにも苦労して、方向転換も楽じゃない。不要なものは即座に取っ払い、必要なものを必要な時に即座に取り寄せることができれば、方向転換もらっくらく。

 

滅多に移動しない人は家財道具一式を貯めこみがちだけど、移動が多い人は、もっと身軽。

 

すぐそばにコンビニがあれば、家の中に過剰にモノを貯めこむこともない。移動が激しい人にとってのコンビニは、必要なものを即座に売っ払って、必要な時には即座にお取り寄せできるシステムなんでしょ。

 

今あるECサイトはやっぱり売ることに注力してるから、買い取りも実装してくれれば、壊れるまで使うこともなくなって、売り買いももっと活発になる。

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もったいないの気持ちが薄くなれば、買い替えのサイクルも早くなるかもね。かもかも。

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白丸がプリンスホテル、青丸はロイトン札幌。黄色い丸はJRタワーホテル日航札幌

 

ホテル不足でホテルが増えたとはいえ、目立つのはこの三つ。よく目を凝らせばもう少し見つかるかもだけど、意外と覚えてない。

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札幌はすでに立錐の余地もなくビルやマンションが立ち並んでいて、多少建物が増えても減ってもわかりゃしない。

 

緑地面積が増えた方がむしろ、「札幌変わったな」になるんだけど、土地の高度利用には思いっきり反してるから、そうはならない。都市なのに緑地面積が多いのは、他の都市にはない魅力にもなると思うんだけどな。どうなんでしょ。雪捨て場にも困りませんぜ。

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来年はどんな景色が見えることか。

 

お休みなさーい。

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日帰りで行けるとこならとっとと行くに限る

おしゃれインテリアショップのIDEEが無印良品に吸収されるなんて未来は、10年前には考えもしなかった。ユニクロがセオリーを子会社化したようなもので、低価格化への歩み、あるいは融合は止まりゃしない。

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百聞は一見に如かずで、現地に足を運べばわかることはいっぱいある。

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(なんでもないこんな景色が好きさ)

 札幌から2時間ほどドライブすれば、東川町のおしゃれカフェにだって行けてしまうとはいえ、やっぱり片道2時間のドライブは楽じゃない。往復すれば4時間。車好きじゃないとちょっと大ごと。

 

1時間ちょっと、片道100キロを切っていれば心理的抵抗感やめんどくささも小さくなる。

 

ガソリンのリッター価格はフルで130円ほどだった。セルフのスタンドが見つからなかったのでしょうがない。それでもひと頃よりはずいぶん価格も落ち着いて、長距離でも心置きなくドライブできる。

 

2014年あたりはリッター170円近辺まで上昇し、その頃は石油暖房の家に住んでいたのでどこまで原油価格が高くなるんだと気を揉んだ。

 

札幌に限らず北海道で石油暖房を採用している住宅が多いのは、石油(灯油)がもっとも低コストだったから。最安値の頃に比べると軽く3倍にはなっていて、そこまで上がるとは誰も予想してなかったから、大ごとだった。

 

ドライブのように、高いから止めときましょという性質のものじゃないから。

 

ランニングコストの場合、安定してることがいっちゃん大事。安いに越したことはないけれど。乱高下がいっちゃん心臓に悪くて、予測できないから安心もできない。

 

いかにも北海道らしい景色の中に、太陽光発電のパネルが溶け込んでいることも珍しくなくなった。乱高下に振り回され、エネルギーを外部に依存することに懲り懲りした人の心理につけ込んで、その数を増やしたんじゃないかと邪推が捗ってしょうがない。

 

原油が乱高下してシェールガスの掘削が捗り、遠く日本では副産物として太陽光発電の強力なセールスが行われましたとさ。だったらどうしましょ。平地に乱を起こすと儲かる人が出てくるんだよな。イヤねー。

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 Amazonからそれなんてピンタレストですか?というサービスが、リリースされていた。

 

ピンタレストっぽく、欲しいものををあらかじめ登録しておけば、リコメンドだって捗ってしようがない。

 

購買履歴をもとにしたリコメンドだったらAIが強そうだけど、ふわっとした欲しいものリストをもとにしたリコメンドだったら、ショップ店員さんのリコメンドが役に立ちそう。経験者かつ、ファッションが好きな人前提だけどさ。

 

単純な仕事を人から奪った後にすることは、人にしかできないお仕事を作ること。実業・虚業を問わず、先を見据えて長く続くことを目指した企業だったら、すでに手をつけてる気はとってもする。

 

お休みなさーい。

高効率で豊かになる社会で、さぁ何しましょ?『スマホでサンマが焼ける日』読んだ

タイトルの勝利で、ついお買い上げ。

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 (本文とは関係のない画像。でっかいイチゴやでと見せびらかしたかっただけ。)

5年前だったらエイプリールフールネタかな?と一顧だにしなかったけれど、今だったらアリだと思う『スマホでサンマが焼ける日』。

 

スマホが普及して、手のひらサイズの高性能通信機器が行き渡ったら次に起こるのは、電気・エネルギー分野の大転換なんだってさ。電気を必要とする機器の形がワイヤード(有線)からワイヤレス(無線)に変われば、ライフスタイルも変わる。

 

一般社団法人エネルギー情報センター理事による著書だけに、多分にバラ色の未来を描き出すPR要素が強め。

 

そこは差し引き、あるいは眉に唾つけて読む必要あり。とはいえ“電力自由化”というとっつきにくい話題はスルーする人にとっても、2024年までには全世帯に設置されるスマートメーターの普及によって変わる世の中が、イメージしやすい内容になっていた。

 

スマートメーターが各家庭にやってくる

ライフスタイルが変われば、レガシーな印象が強かった電気・エネルギー産業の中身だって変わらざるを得ない。

 

電気使用量を検針するだけの簡単で単調なお仕事は、デジタル式のスマートメーターが各家庭に普及すれば不要となる。その代わり、デジタルでの自動検針が可能となり、30分ごとの電気利用データが取得できるようになるんだから、業界としては大きなビジネスチャンスが転がり込んでくる。

 

電気・エネルギー産業がビッグデータを直接取り扱うようになるんだから、お仕事内容だってデータサイエンティストへとアップグレードされる。

 

ビッグデータが転がり込んでくることによって、新しいお仕事が業界内にできるだけでなく、従来の電気使用量予想だってアップグレードが可能になる。

 

まずはスマートメータの普及によって、可能になる諸々が描き出される。スマホファーストで、すでにデジタルへシフトしたライフスタイルを送っている人にはイメージしやすく、アナログなライフスタイルを送っている人には、文字だけとイメージしにくいかもしれない。

 

電気データを、商取引に利用すると言われてもピンと来ないけど、そこは巧みな比喩、例えば

花キューピッドのシステムで遠くにいる人に花を贈れるように、あなたが送りたい人に電気を送ることができる

と言われれば、イメージもしやすい。

 

コストが安くなることで、活性化する産業がある

電気そのものを遠方とやり取りすることは難しくとも、デジタルデータのやり取りなら、遠隔地でも可能。飛脚が手紙を届けようとすると速度や距離にも限界があるけれど、電子メールになってデジタル化すれば、スパムメールだって送り放題になった。

 

スパムメールは悪い使い方の見本だけれど、エネルギーというコストが安くなることで、一気に実用化あるいは活性化する産業があるのも確か。

 

送電ロスが減り、エネルギーハーヴェスティングのようにごく微小なエネルギーでさえ電力に変換できる技術が可能になって、余剰電力を足りない場所に振り替えるような柔軟かつ高効率な電力利用が可能になることを誰よりも渇望しているのは、新しい産業。

 

スパコンにドローンにビットコイン、そしてEVに宇宙開発に植物工場と、既視感のある新産業群が目白押し。

 

名前だけはよく知ってる新産業群が、実用化し、産業として日本社会に定着するまでに必要な道程のひとつが、電気のデジタル化だったんだなということが、よくわかった。

 

スマホで操作可能な機器、言い換えればネットにつながる機器が爆発的に増えるのが、IoT(Internet of Things)の世界。

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その世界を、より細分化して具体的にイメージして障壁となる事柄をこまめに排除して、新世界を作り出そうと周到に準備を重ねてきたクラスタに、準備不足のクラスタが果たして太刀打ちできるのかというと、かなり疑問と不安も沸いてくる。

 

豊かな未来の形は、個々人が決めること

デジタル化によって豊かな未来が訪れる、おもにバラ色っぽい側面が強調され過ぎていて、そこにはちょっと引っ掛かりを覚える。

 

スマートメーターの普及によって到来する未来の形をPRするという目的は、十二分に果たした本。PRというものは得てして負の側面には目を向けないものだから、負の側面には敢えてスルーなところが引っ掛ってしようがない。

 

デジタル化によって、今まで以上に豊かな社会が訪れることも、無駄を省いてより高効率で豊かな社会に向かうことも、テクノロジーファーストで技術大国が資源大国に変わって覇権を握ることにも基本賛成。

 

だからといって、ライフスタイルを細部まで分析され、「お前はこういう生活をした方がいい」と、出過ぎたアドバイスをされると鼻につく。

 

Amazonのリコメンドに代表されるように、履歴から個々人の好みを予測した選択肢は、便利な反面頼り過ぎると、洗脳に近くなる。

 

高効率で豊かになった社会でも、「自分の頭で考える」ことは最後まで手放したくない。

 

Amazonのリコメンドなら趣味の範疇で済むけれど、電気・エネルギーのような社会インフラからのリコメンドには、“社会”からの要請も含まれていたらどうしましょ。三人寄れば社会ができるとはいえ、社会のために個人が存在するものでもなし。

 

ワイヤレス給電、エネルギーハーヴェスティング、VPPや果てはフォグコンピューティングといった用語を散りばめ、電力・エネルギー分野から考える未来の形をまとめた本。

 

平易だから、変わる世の中でお前は何がしたい?と、非理系な人が最初の一冊として読むのにちょうどいいけれど、眉に唾をつけるのはお忘れなく。

 

蓄電・発電設備が手のひらサイズにまで小さくなるのにかかる年月は、馬鹿でかいパソコンが手のひらサイズに収まるまでかかった年月よりどれくらい早くなるのかしらねぇと、渋茶すする。

お休みなさーい。

おしまいの雨が降る

そんなに休みが欲しけりゃくれてやるよ、1ヶ月分。その代わり給料も11ヵ月分な。と言われ、迷わず受け入れられる人は上級国民。

 

グローバル企業勤務の高給取りが、東京ほど多くない京都で高級賃貸マンションに住めるのは、間違いなく上級国民。どこの国の人かは知らんけど。持てるものから存分にふんだくる方が、持たざる者同士が殴り合う、万人の万人に対する闘争より、億千倍もましさ。

 

連日続いた観測史上まれに見る猛暑も、これまた観測史上まれに見る豪雨によって速やかに去った。やれやれ。ひと雨降ったおかげで、すっかり涼しくなりました。

 

暑いと欲しくなるのが、アイスときんきんに冷えたビール。

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さっぽろ大通ビアガーデンは7月20日(木)スタート。会場もほぼほぼ出来上がり、アルバイトさんたちの研修も大詰めか。もちっと猛暑、続いてくれてもよかったんやで?と関係者なら思ってるのかも。かもかも。

 

大通公園で行われるイベントの中でも、飛び抜けて注目度が高いせいか会場も年々立派になっている。

 

ここ数年は、雨に備えてのテント化が特徴なんだとか。そういや増えたね、テント。天気を気にせず出掛けられるのはいいやね。

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(札幌ドイツ村会場)

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サッポロビールの会場)

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(キリンの会場)

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(アサヒの会場)

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サントリーの会場)

 天気がいい時に撮ったものと、そうでない時に撮ったものが混在。

 

テントがなかった時代のビアガーデンを見てみたい。きっと今よりもっとのどかな景色だったんだろう。

 

会場を歩いていると、各社一押しのビール銘柄がよくわかる。

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サントリーはモルツ押し。

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アサヒはスーパードライ押し。スーパードライ誕生から、すでに30年かと、遠い目になれる。月日の経つのは早いもので。各社横並びっぽいビールに、初めて個性的なビールが誕生した!的な受け止め方をされてたように、記憶してる。

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 キリンは今でも一番搾り押し。

 

定番こそが、もっとも売れてるんだなきっと。

 

ビールの味には疎くとも、この3つの中からスーパードライを選べと言われたら、目隠しされてもわかるような気がする。

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「希少ホップ」という言葉を仕入れたので、メモメモ。世界生産量1%未満のホップのことだってさ。品種名は“ポラリス“とのことで、どう考えても北海道とゆかりが深そうなネーミングながら、ドイツ産ですかそうですか。

 

サントリーはモルツ、キリンは一番搾り、アサヒはスーパードライ。ならサッポロビール一押しの銘柄はなんじゃいな???と思ったら、こちらは黒ラベルとクラシックのふたつ押し。北海道限定商品だしな、クラシック。ここで押さなきゃどこで押す。

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おぉこちらは、富良野産のホップを使ったものか。原料のホップにこだわるあたり、スペシャルティコーヒーみたいだね。ビールの世界も差別化を目指したら、結局は素材に行き着くのか。

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野外ステージはスクリーンで遮られ、期間中は映像でも流すのか。広告流すのなら、もってこいの場所。機会は有効に使いたいわな。

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キリンの会場には予約席まであり、グループや団体での利用もこれなら安心。

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サッポロビール会場のテントの屋根には星が飛び、サムネイルにも思わず使っちゃう。一見すると、企業色が薄くてフォトジェニックだから。

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あらステキと思う何かを用意しておけば、アマチュアカメラマンやインスタグラマーが、勝手に宣伝してくれるよSNSで。

 

東京ドームホテル札幌は、今では札幌ビューホテル大通公園になった。リーズナブルで美味しいケーキやスイーツが味わえた眺めのいい喫茶室は、ブッフェレストランになるらしい。現在は工事中。オープンするのは9月だとか。

 

サッカーワールドカップにF1にフィギュアスケート大会に。企業名はチラッとしか画面に映らないけれど、チラッが何万回にもなれば、サブリミナルで企業名も刷り込まれる。

 

万を超す人が実際に訪れ、季節の風物詩として勝手にニュースに取り上げられるような大規模イベントに、広告出稿が許されるのは実体もあればお金もある企業だけ。名ばかりの企業はお呼びじゃない。

 

画像検索の精度が上がれば、あらステキと頻繁に取り上げられる場所やイベントも絞り込める。チラッが何万回にもなるリアルな場所やイベントを特定して、この場所に広告いかがっすかという営業活動、すでに始まってるのかも。

 

あるいは、ベストショットを狙った時に必ず写りこむ場所を先に押さえておいて、その場所にガンガン人を呼び込むというのもありかも。かもかも。

 

画像として認識してしまえば、言葉はいらない。ここに行ったら、これ覚えておいて。言葉が通じない人には、その方が伝わるやね。

 

お休みなさーい。

見てるだけ

動画コマースって要は、テレビショッピングスマホ版、商品を紹介するキャストが有名タレントになってゴージャスになりました☆ってことよな。

 

きれいなものしか見たくないを、突き詰めた形がショッピング。買うことはマレでも眺めてるだけで十分に楽しいのさ。

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 店員さんとのおしゃべりが楽しい人は、フレンドリーな語りで楽しませてくれる人から買う。ショッピングの場所が、実店舗からスマホに移っても、行動原理はそんなに変わりゃしない。

 

憧れの人や世界と同じものが持ちたい系の人は、有名タレントが紹介するものを買う。好みに合わせてどちらのスタイルでも選べるようになってるあたり、スマホで買い物する客逃がさへんでと、がっつり囲い込み系。

 

脱広告依存しようと思ったら、物販にはしりますわな。

 

テレビショッピングにスマホショッピングのどちらにも欲しいものはイマイチ見つからず、お馴染みのお店ばっかりウロウロしてる。運動にもなるからウィンドウショッピングがもっとも健全に思えるけど、お店側としては嬉しくもなかろ。

 

アナログからデジタルに移行しても、選択肢が増えたら豊かになったと思えるけれど、増えた実感がなければ豊かさも実感しにくい。

 

駅前のデパートには買うもんなんてありゃしねぇの裏返しで、不便を感じていた人にとっての便利が最優先されるなら、順番待ちするしかない。実のところ、言うほど不便を感じてるわけでもなし。

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7月14日の誕生花はノウゼンカズラなのに、「ひまわりの日」とはどうしたことか。日本初の気象衛星がひまわり1号だったことも、今ではもうトリビアの領域か。

 

昭和っぽさや昭和についての共通イメージは、平成に比べれば何となく固定されてそうでいて、昭和は平成のダブルスコア以上ある。ということは、年代が幅広い分、昭和のイメージだって幅広い。

 

“昭和っぽさ”は何となくわかるけど、“平成っぽさ”はちっともわからない。

 

そもそももう、年号がちっとも似合わない。

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 トンネルの建築(?)様式にもきっと色々あって、ちゃんと名前がついてそうだけど、知らず調べず。オロロンライン沿いの日本海は風が強く、冬季には暴風雪になるせいか、この手のトンネルを時々見掛ける。

 

真っ暗なトンネルに比べればフォトジェニックで、写真映えもするけれど、作った人は写真映えなんか考えもせず、技術の限界か費用の限界だったのか。

 

とち狂ったような暑さに見舞われると、頭も回りゃしない。とはいえ夜の風は、涼し。弱冷房のエアコンよりよっぽどまし。とち狂ったような暑さも、そう長くは続かないようで、なによりさ。

 

お休みなさーい。

小平(おびら)町でウニを食べる

日本海沿いの絶景ドライブルートとして名高いオロロンライン沿いの町、小平(おびら)町までウニ食べに行ってきた。

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 札幌の中心部からだと、だいたい160㎞ほど。高速を使って2時間半~3時間ほどの距離。

 

ウニといえば積丹がもっとも有名だけど、近年は有名になり過ぎて、どこのお店もいっぱい。たまには違うところに行ってみましょ。と、先日小平まで行ってきた。

 

ウニの好物あるいは餌は昆布とのことで、良質な昆布が採れる場所ならウニもだいたい美味しいらしい。利尻とか、日高とか。

 

小平町からオロロンラインをそのまま突っ走れば、利尻。ということで、小平町のウニも、まぁまぁ美味いんではないか???と当てずっぽうで行ってきた。

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そもそも小平は鰊(にしん)漁で栄えた町。だから数の子押し。いつ走っても、オロロンラインは気持ちいい。

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道の駅おびら鰊番屋を越え、めざすは『すみれ』。

 

小平町では、『蔵』あるいは『じょぐら』でもウニ丼は食べられるらしいけど、『蔵』は営業している気配がなく、『じょぐら』にたどり着く手前で、『すみれ』に並ぶ人の列が見えたので、吸い寄せられるように『すみれ』に到着。

 

基本行列はキライだけど、そもそも飲食店が極端に少ないエリアで行列が見えたら、つい並んでしまう。お昼時とあって先客は軽く10人は超えている。待ってる間に、メニューをじっくりとっくり吟味して、待つことしばしで、お店に入る。

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法事にも使えそうなぐらい、店内は広々。

 

テーブル席と小上がりがあり、小上がりに通される。このあたりは海水浴場もすぐ近く。天気に恵まれ気温も急上昇したとあって、家族連れのレジャー客多し、ライダー多し。気付かなかっただけで、チャリダーも居たのかも。

 

お店に入るまでは長かったけど、ウニ丼が出てくるまでは早い。

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ウニ丼どーん。

 

バフンウニとムラサキウニの組み合わせ。ウニは別皿。まずは、ウニだけを味見する。甘―い。ご飯は酢飯の方が好みだったけれど、遠慮なくご飯の上にウニをぶちまける。至福。。

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ちょっとご飯の量が多かったけれど、美味しゅうございました。ウニの軍艦巻き十貫とかでもいいよな。。という個人的感想。

 

家人は熟慮の末に、おすすめ丼にウニ増量を選んでいた。

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おぉ、豪華っすね。

 

このお店のいいところは、海鮮オンリーではなくて、かつ丼やラーメンなどもメニューにあるところ。グループで来た場合、皆が皆、海鮮好きとは限らないから、海鮮が苦手な人でも一緒に食べられそうなところが、いかにも街場のお店っぽくていい。

 

後学のために、『じょぐら』も偵察。あら、こちらは景色が良さそう。

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ここはすでに、“おにしかビーチ”の中か。

 

このあたりの海は、なかなかに波が高いんだけど、小さなお子さんでも安心して遊べるような工夫あり。ちびっこが、ちゃぷちゃぷ水遊びしてた。

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ザッパーンと波に襲われる灯台。この景色もフォトジェニックかつ食後の運動にもちょうどいい、遊歩道になっている。

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“炭捨てコーナー”も完備した、BBQスペースもあり。

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札幌近郊の銭函海岸だと、ウェーイがウェイウェイしていて、ご家族連れにはどうなんでしょ???という悪いイメージ(数年前の飲酒死亡事故に由来)があるけれど、ここまでくればその心配もなし。空いてるのがなによりいいやね。

 

ほどよくお腹がこなれたところで、道の駅おびら鰊番屋へと向かう。

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(この写真はGWに撮ったもの)

 軽食からしっかりとした定食ものまで、こちらも食事スペースを完備。ついでに、中も大変フォトジェニック。畳を利用した休憩処とか、外国人ウケしそうで、日本人にも嬉しい工夫がある。以前は、旧花田家番屋という鰊番屋くらいしかなかったように思うんだけど、いつの間にか立派になってた。

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これは以前に食べたもの。鰊の親子丼と鰊そば。

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コリコリとした数の子の食感が珍しくて、予想外に美味しかった。こういう食べ方があるのかと、目から鱗がポロッと落ちたね。鰊の甘露煮がまた美味しくて、お土産に買って帰ったほど。

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目の前は海。

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押し寄せる波の音が、癒しでヒーリングミュージック。いい。

 

ぼぉっと座り込みながら、石集め。波に洗われ適度に角が取れて、アクセサリーに加工したくなるような、味のある石が簡単に見つかる。

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キャンプ場も日帰り温泉施設もあって、ちょっと鄙びた雰囲気と景色が非日常感を後押しする。週末に出掛けるのに、ちょうどよいところ。

 

札幌近郊過ぎると、首都圏ほどではないにしてもやっぱり混雑する。

 

札幌に人口が集中すればするほど、このあたりまで足伸ばさないと“鄙びた”や“いかにも北海道らしい悠揚とした”景色にはお目にかかれない。特にオンシーズンは。(オフシーズンは、また別さ)

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渋滞知らずの道だから、ドライブのしがいもあるってもんで。

 

滝見大橋という、北海道の湖上橋としては一番長い橋。今度は忘れずに寄ってみよう。

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今日も気温は30℃越え。暑ぃ。。

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しかし、真夏を象徴する花、ノウゼンカズラはいまだ咲かず。これでもまだ暑さが足りないってか???いつまでこの暑さが続くのか。

 

お休みなさーい。