札幌の奥座敷として知られる定山渓には定山渓ダムがあり、ダム湖に沿って走る定山渓レイクラインは、紅葉が見事なドライブルート。朝里川温泉を経由し、小樽まで続いてる。
雨降って雹降って風まで吹いて、今さら紅葉でもないんだけど、きれいやったで。という記録のために書き起こし。行って来たのは10月中旬さ。
まずは豊平峡ダムをめざす
まずは定山渓ダムよりも著名な豊平峡ダムをめざすも、人の多さにめげて進路変更。週末とはいえ、9時過ぎですでに人がいっぱーい。大型観光バスもいっぱーい。豊平峡ダムも、紅葉の名所として名高い場所。
当日はやや曇りがちという、生憎の天気だった。なんの芸もなくシャッターを切っただけの写真はやや暗めだったので、明るさを補正済みの写真でお伝え。全部じゃないけど。
紅葉とはいえ、札幌近郊の紅葉は「黄色い」。モミジはあんまり見掛けないから、黄色くなる。
見過ごされがちな定山渓ダム、意外といい
定山渓ダムに到着。さっぽろ湖と呼ぶらしい。
トンネルを抜けてダム湖の上を走るこの橋は、木挽大橋と言うらしい。あらきれい。曇りがちという、生憎の天気であっても結構見応えあり。自宅を出てから1時間もしないうちにたどり着いた、そのお手軽さが評価アップにつながってる。
遠出して渋滞を抜けて、苦労してたどり着くんだったらもっと絶景じゃないと許せないけど、お手軽だからこの程度でいいの。じゅうぶんきれいで満足。
わざわざ写真には撮ってないけど、車窓から見える景色がいちいち見事。
これは会心の一枚。パッチワーク、あるいはモザイクみたい。モザイクみたいな景色を見ると、だいたいいつも『ジョセフへの追想』を思い出す。
札幌国際スキー場のゴンドラで、山頂に向かう
朝里ダムに向かう前に、札幌国際スキー場に寄り道。ここは、ゴンドラに乗って紅葉を楽しめるスポット。多分紅葉のシーズン限定で、何軒かお店が出てた。天気が悪いのと寒いのが残念だけど、寒さ対策として「上着貸し出しサービス」があった。ラッキー。
シーズンオフのレンタル用スキーウェアを活用したサービスは、無防備かつ無計画な観光客に嬉しい。なかったら、山頂で凍えてた。
ちょっとレトロなゴンドラで、山頂に向かう。レトロで年季が入ってるものだから、窓なんかプラスチック製で視認性はいまいち。でもいいの。気にしなーい。
葉っぱが落ちた白樺の木(多分)が、ここは一体どこー???なSFっぽさを醸し出す。植生が本州とは明らかに違うから、この手の景色にはまだ見飽きることがない。珍しさに勝る。
ぼやけて見えるのは、プラスチック製の窓越しだから。
山頂に到着。山頂付近の気温はマイナス1℃。寒くて凍える。薄手のニットにトレンチコートでは、どうやっても防ぎきれない寒さ。あってよかった上着貸し出しサービス。なかったら、展望台にも登らず、とっとと帰ってた。
薄っすらと雪化粧した山。
山登りなんてしないから、ゴンドラでもないと標高1100メートルの高さまで来ることも、標高1100メートルの景色も見ることなんてない。ゴンドラに感謝、ゴンドラにありがとう。
遠くかすかに見えるのは、小樽と日本海。きれいやねー。
山頂にはカフェ(という名前の休憩所)があり、軽食が食べられるようになってた。ただ休憩所内にはトイレはなかったような。。トイレは済ませておきましょう。
上着貸し出しサービスにはたいへんお世話になったけれど、その気になったら借りパチできそうなシステムだったので気になった。性善説に流されず、確実に回収できるよう、出口に返却ブースがあった方がいいと思う。
最後は朝里ダムへ
ゴンドラでの空中散歩を楽しんだあとは、朝里ダムへと向かう。
朝里ダムへの道がまた、みごとな紅葉続きで目の保養になる。通行量もさほどではないので、その気になればのーんびり走ることもできる。
来たね、朝里ダム。
定山渓ダムと朝里ダムのあいだは、時にえらく細くなりながらも渓流が流れ続け、最終的には小樽の海までつながってるよう。海と山。一見別々に見えても、結局最後はひとつになるんでしょ。
朝里ダム周辺の紅葉も見頃だった。赤くはなくて、目に付くのは黄色ばっかりだけど。山頂で思いがけずに(準備が悪かったのさ)冷えたせいか、小樽観光という気分ではなくて、その後はさっさと札幌に帰った。
豊平峡ダムまで観光すると、丸一日を余裕で潰せるドライブルート。ドライブではなくてどこかに狙いを定め、登山が好きな人なら登山を楽しむという楽しみ方もあり。
きれいなもの、きれいな景色しか見たくない時に、おすすめのルート。よかったよ。
おまけ
そして最後に、北大のイチョウ並木の写真を貼っておく。無修正。
いえね、定山渓レイクラインの紅葉も確かにきれいなんだけど。。なんだけど。
天候に左右されるとはいえ、北大のイチョウ並木はやっぱり見事。勝因は植え方かつ剪定の仕方。自然豊かな場所では、こんな風に植えたりしないもの。
街中には街中の良さがあり、山の中には山の中のよさがありましたとさ。気分しだいでどちらも選べるというのが、最高の贅沢かも。かもかも。