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クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

邦題が残念すぎる、『マネー・スキャンダル 破滅への欲望』見た

映画 レビュー

原題は『EQUITY』。株式や正当な権利、あるいは公正・公平を意味する単語で、その方がゲスっぽい邦題よりもずっと内容に即してる。

 ウォール街投資銀行でタフに働く女性ナオミを筆頭に、ガツガツ働く女性を描いた作品。映画というより、テレビドラマっぽい。有名な女優も俳優も出てこないのに、ストーリー、内容の面白さとスピィーディーさで引き込まれた。

 

登場するのは、「仕事こそわが人生」タイプの女性たちばかり。成功のモチベーションは「お金」と言い切り、女性が野心を露わにして何が悪いのさ?と120%仕事に生きる姿が描かれる。

 

煎餅かじりながら、別世界バリキャリの世界を垣間見る。ロースクール出身者だったり、バリキャリらしいバリキャリ(この言葉もたいがい古いんだけど、他に適切な言いようがないのでしょうがない)が、ガツガツ働く姿だから、好感度大。

 

お金はあって当たり前。お金を稼ぐことよりも、「お金を稼ぐ仕組みの中に身を置く」のが楽しい人たちのお話。お金そのものよりも、お金を稼げる人との評判が、彼女たちを別世界、あるいは新しい世界へと連れていく。

 

景気よくお金が循環する世界に生きてる人たちは、そんなことなんてとっくに承知。誘惑や魔の手も多い業界で、誘惑や魔の手に負けずに「より稼げる人」との評価を得ようと、がっつくナオミ、年齢不詳。若くないことだけは確か。

 

用意周到かつ細かいところにもよく気が付く観察眼に優れた人で、『プラダを着た悪魔』のメリル・ストリープほど、部下を振り回すこともない。業界の違いっちゃそれまでだけど。

 

IT企業を次々に上場させてきたナオミだけど、前回のIPOではケチがつき、負けられない戦いに挑んでる。気合じゅうぶんなナオミだけど、ナオミをさらなる高みへと行かせたくない勢が、地味に足を引っ張りに来る。

 

公正、フェアであることにこだわるナオミと、正攻法では勝ち目がないからアンフェアな罠を仕掛ける側と。そのあたりの駆け引きが、男と女、上司と部下、あるいは旧友との間でさえ繰り広げられ、気の休まる暇もない姿を描き出す。こりゃ疲れるわ。

 

こんなのやってられないという時の、アンガ―コントロール方法もしっかり身につけて、それでもままならないのは、関係者各位にもそれぞれの思惑があるから。

 

アンコントローラブルな出来事を、コントロールできたら喜びもひときわ大きくなるってもんで、アドレナリンも盛大に出てそう。

 

カードが次々に裏返り、時には打つ手なしと絶望さえ味わうような業界なのに、なぜ魅せられるのか。その答えはやっぱりマネーで、「よく頑張ったね」というご褒美が目に見える形で提示されるから、納得感も大ありなんだな、きっと。

 

努力することに、迷いも疑いも持たない。そういう人種が、正当な報酬めざしてタフに働く物語だから、ウォール街という遠い世界のことでも共感する。

 

努力、頑張ることに迷いも疑いもなければ、そりゃ前のめりに働きますわな。

 

今どきのウォール街がどんなものなのか、さっぱり見当もつかないから、ステレオタイプでタフな女性たちの競演が、かえって面白かった。ちょうどいい息抜きで、動画配信に求めているのは、ライトでいて満足感のあるこんな作品。

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(これは金柑のシロップ漬け)

 

お休みなさーい。