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クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

ニッチか広く浅くか。真ん中がガラ空きになるかも知れない日本映画

脳内へぇボタンが連打されるなら、それが洋画でも邦画でもアニメでもドキュメンタリーでも、コンテンツの形にはこだわりなく好き。テキストを読むのも好きだけど、新聞じゃなきゃダメ雑誌じゃないとダメ、あるいは小説じゃないとダメというこだわりがないのと一緒で、入れ物にはこだわらない。そこでメシ食ってる人じゃないから。

映画館まで足を運ぶ理由の第一は希少性になりつつある

去年映画館で見た邦画は3本。

waltham7002.hatenadiary.jp

『ミンヨン 倍音の法則』、『千年の一滴 だししょうゆ』に『FOUJITA』。『FOUJITA』は日仏合作だから、正確には邦画には入らないのかも。著名な日本人を主人公にした日本人による監督作品だから、心情的には限りなく邦画に近い。一般的に言われる邦画話題作は一本も見てない。

 

いずれもニッチな層にしか受けないことがわかり切ってる作品だから、映画館まで見に行った。年間1000本以上もの映画が公開される中で、DVD化はおろか動画配信も怪しそうだったので、「これっきり」になるかもと思って見に行った。限定ライブに足を運ぶのと同じ感覚。

 

監督やキャストに固定ファンがついてそうな作品だと、とりあえずDVD化はされそうだから、それから見ればいいやと思って後回し。『百円の恋』も『そこのみにて光輝く』も、後から見る方法はいくらでもありそうだったので、これっきりになる方を優先した。

 

映画を見るときには物語のオリジナル性>衝撃的なビジュアルなので、洋画でもミニシアター系映画の方が好き。邦画がとにもかくにも公開が確保されてるっぽいのに比べると、ミニシアター系外国映画は公開も危ぶまれるレベル。いいなと思った映画でも、地方では見れないことはよくある。なので、より希少性の高いミニシアター系外国映画を見に行く回数が必然的に増える。

物語ファーストで、衝撃的なビジュアルは後回し

ドキドキし過ぎるような衝撃的なビジュアルを大きなスクリーンで見ると、気持ち悪くなる。手のひらサイズで見る分にはヘーキなので、そういうものは自宅のリビングで楽しみたい。

 

・伏線張りまくりで心情的にドキドキするものや、こんな映像体験があったのか!と驚けるドキドキは可。

・血がドバッ―やバイオレンスなだけのオールドタイプのドキドキはノーサンキュー。

・『第9地区』や『アイアン・スカイ』のような、ゲラゲラ笑えるB級っぽいものは可。

 

基本的には好きなものを楽しみたいから、ハリウッド作の超娯楽大作も好き。ただしA級の超娯楽大作は物量勝負で資金力がモノを言うので、資金力のあるハリウッド以外がA級の超娯楽大作を作るのは厳しいと思ってる。

 

スターウォーズ/フォースの覚醒』と『オデッセイ』。どちらも作り込みが必要なSFだけど、宇宙空間を舞台にちゃっちく見えない映像体験を提供するには、相当の技術力が必要で、それはやっぱりスターウォーズにしかできないんだと痛感した。『オデッセイ』も『インターステラ―』も『ゼロ・グラビティ』も、スターウォーズに比べればスピード感に欠ける。製作費の違いがそのままスピード感に直結していて、だから資金力の違いが物語のオリジナル性>衝撃的なビジュアルにも表れてるのかと個人的に理解してる。


資金がなければ物語のオリジナル性で勝負するしかない

邦画が2億ドルも製作費に突っ込める環境にあるとは、とても思えない。きっと桁が違う。資金力の差が埋められないのなら、衝撃的なビジュアルより物語のオリジナル性に重点を置いて、ハリウッドやどこかでのリメイク待ちでも狙った方が現実的。物語にオリジナル性があれば、豪華キャストに頼ることもなく、無名の人が出ていても気にしないけどな、見る方としては。それだと観客が全然集まらないんだよって奴かも知れないけど。

 

知らない界隈のことは徹底して知らない。中途半端にゴシップやスキャンダルがオーバーラップする超有名人よりも、無名の人が演じてる方が物語そのものにも集中できる。

 

邦画も日本のドラマもあまり見ないのは、邦画やドラマの主役を演じてる人たちは超有名人だから。物語に集中しようとしても「この人役柄のためにダイエットしたのよね、確か。そういや随分痩せたわね」とか「結婚したんだっけ?離婚したんだっけ?」と、プライベート情報がチラついて、物語に集中できない。ネットニュースを見過ぎると、そうなる。ゴシップを見ないように気を付けていても、タイトルだけは飛び込んでくるから。

 

この映画はいったい誰が観に行くんだリストを見ると、邦画はとにもかくにも公開の機会は確保されてるっぽい。公開の場が確保されてるのはアドバンテージ、その反面情報過多により批判にさらされやすいデメリットもある。

原作と比較されたりあるいはキャストにケチつけられたりと、作品を見る前から情報過多になって批判にも晒されやすくてお気の毒(中にはこれ公開するの???という作品もあるけれど)。ダメなものにダメ出しする勇気より、ダメなものからここが良かったよと褒める勇気の方が、今はハードルが高い。そして、ハードルが高いことをする人はいつだって少数。ダメ出しする方がラクに決まってる。

 

視聴方法が多様化すればいいのに

邦画はダメだからという見方をそもそもしない、作品単体で見て面白そうだったら、邦画でも洋画でも見に行く。映画にはそもそもストックが多くて、新作以外にも選択肢が豊富。過去の作品とも比較されるから、現代は本当に新作に厳しい時代。

 

公開先を映画館に限定せず新作も動画配信されるようになれば、忙しくて映画館には足を運べない、あるいは映画館で見るのはちょっとと思ってる時にも便利。最初からニッチを狙うなら限定公開で。広く浅く観客を獲得したいなら、映画館以外の選択肢も増やして「ちょっとだけ興味がある」観客も取り込んで数の拡大を目指す。その両極端なやり方が、同時進行してる。

ついでに午前10時の映画祭みたいに、旧作を映画館でも上映するようにもなってる。映画館が、新作しかやらないようになったのはいつからだっけ???昭和な時代は、旧作との二本立てをやってたローカル映画館もあったような気がする。

 

『ヤクザと憲法』はDVD化もしないことを謳った限定公開のせいか、結構な人が見に来てた。DCコミックスの実写映画は、ファンなら見るだろうとAmazonビデオでも強気の値付け。それでも見ちゃったけどね、見たい時に見れるならと思わずポチってた。原作のファンなら、映画館に足を運ぶ時間はなくても、動画配信にはお金使う可能性大。

 

ニッチかその逆か、相変わらず真ん中がガラ好きで、今のままだと真ん中が好きな人が一番困る事態になりそう。