クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

藤の回廊

桜に遅れて満開を迎える藤の花。
春を彩る花としては、桜よりも藤の花の方が好きかもしれない。

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ここ『前田森林公園』は、藤棚で有名なところ。藤の下は回廊になっていて、甘く香る満開の藤棚の下を、一度は歩いてみたかった。

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廻りあわせが悪くて、今まで満開の時期には来たことないんだよね。
ようやく満開の時期に合わせて来園できた。
 
いろいろとスケール感がおかしい広大な公園なので、藤棚、はるか頭上にあって
思ったほど藤棚感を満喫できなかった。
藤棚は手が届きそうなほど、もうちょっと低い位置にある方が良かった。辺り一面に藤の花のあまーい香りが漂っていて、見事には違いないんだけど。
 
にわか雨に降られたので、急遽逃げ込んだ展望ラウンジから見た公園全景。

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中央の運河、カナールは600メートルあるらしい。天気が良ければ、手稲山の山並みも見渡せるという、それはそれは広大な景色が楽しめる。ここは一体どこの国なんですか?という、異国情緒満点な景色でもあるので、コスプレ撮影会にもよく使われている。

 

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(藤の回廊が左右に長く伸びている。)

 

小説や映画に出ていた景色に出会うと、あぁここがあの、と初めて訪れる場所でも妙な親近感を抱いたりする。小説や映画で「初めまして」の景色に出会ってたのが、アニメになって、今では動画になったんだろうな。
 
歩いてると、600メートル以上はありそうに感じるカナール。

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両サイドのポプラの木からは、青臭いポプラ臭が濃厚に匂ってくる。季節のせいか、あまり鴨も見ず。唯一見かけた鴨たち、泳ぐの速いよ。。

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たんぽぽもすっかり綿毛になってた。今頃は、空中をフワフワと舞う綿毛を良く見掛けて、たんぽぽの綿毛だとばっかり思ってたら、ポプラの綿毛もこの季節は飛んでるらしい。

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てっきり、もともと雑木林だったところを切り開いて公園にしたとばっかり思ってた。カナールのある広場も公園の一部で、とっても広大な緑いっぱいの公園。ローラーブレードもできるのがいいところ。十年かけて森にしたらしい。スケール感がやっぱり違うね。
 

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ウツギかな。自信なし。
 
録画してた『小さな狂言師 誕生~野村萬斎・親子三代の初舞台~』見てた。わずか三歳で舞台に立つ、狂言師一家を追ったNHKのドキュメンタリー。
 
 
ファミリービジネス、継ぐおうちがあって羨ましいと思う反面、伝統ある家に生まれたら、他の道は選べない。まだ右と左もとっさには判断出来ないのに、舞台にあがって靭猿(うつぼざる)”を演じなくてはいけない、三歳児。かわいそうなんて言ってられないんだよね。
 
 
一生何かを演じて、お金稼ぎながら文化も継承していかなきゃならないんだから。
 
 
お猿役の裕貴君、子どもらしいのびやかさに溢れていて、ほんとに愛らしい。
今どきだから、他の道も選べなくはないんだろうけど、一門の未来が彼の肩にかかっていて、それ「いらない」と放り出すのは相当勇気がいるはず。
 
 
父親である野村萬斎は、「無形なものだからこそ、やる気をもってないと受け継げない」と語ってた。自分も同じように三歳で靭猿を演じて、シェイクスピア劇や映画にと、活躍の場を広げてきた人。盲目的に狂言というものの存在を信じるべきではないとも言ってて、狂言の普遍性を「質の異なる表現をみずから体験しながら、確認」してきたとも言ってた。
 
木を植えて森にするって、言う程簡単なことじゃないなって、このドキュメンタリーを見ても思う。豊かな森にするための試み、普通の人がやるともっとみっともないものになるところ、さすが「芸の道」の人だわ。
 
お休みなさーい。