クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

坂道の先は海

函館旅行記の続きです。
函館山からの眺望を楽しんだ後は、「西部地区」へ。函館ハリストス正教会や、旧函館区公会堂などがある西部地区には、明治の昔から続く、由緒ある立派な建物が点在してるんだよね。カメラ女子やカメラ男子がたくさん出没してた。

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「山の手」なので、坂が多い。素晴らしい建物も多いけど、思わずシャッター切りたくなったのは、こんな風景。

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坂を下り切った先が海。行きはヨイヨイ帰りは怖い。そんな坂道だけど、こんな景色が広がってれば、機嫌よく坂を下りられる。

 
 
景観形成指定建築物であるこちらの『日和茶房』はカフェギャラリーになっていて、軽食が食べられる。

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f:id:waltham70:20140505092240j:plain クレープロール。

 f:id:waltham70:20140505092231j:plain コーヒーチーズケーキ。

 

フランク・ロイド・ライトの弟子・田上義也設計の、昭和3年に建てられた洋風建築「プレイリー・ハウス」で、お茶しながら内部を自由に見学できる。

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f:id:waltham70:20140505092250j:plain 窓の向こうに、散る桜。

窓・鴨居・欄間と細部の造作が凝っていて、見飽きることがない。
日和坂を小脇に入った突き当りにあるので、ちょっと見つけにくいかも。
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(旧函館区公会堂のある公園から、海を臨む。)
 
朝から朝風呂に入ってあちこち歩き回ったせいで、夕方にはすっかりくたびれてた。遠出する元気がもうなかったので、夕食は歩いて行ける距離にあった居酒屋へ。
函館に隣接する北斗市ご当地キャラクター、「ずーしーほっきー」、ほっき寿司などを食べる。身が大きかったせいか、キャラクターのように尻尾部分が赤くはなかったけど。
 
翌日は、228号線沿いに車を走らせる。

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途 中で見掛けた謎の建築物。何か作ってる最中なのかと思ったら、セメント会社のものだった。掘り出した(?)セメントを、沖で船積みするための施設みたい。 確かにこの辺りの海は遠浅で、船が接岸できそうにないんだよね。港の使用料も、トラックで運ぶ運送費も節約できる、企業努力の姿。なのかも。
 
 
この並木道の先には、バターやクッキー、バター飴で有名なトラピスト修道院が。

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どこのヨーロッパかと思う、下界とは隔絶した景色が広がってた。

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ずーと登った先にあるのが。

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どこまでも静かな、眺望抜群の土地。

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 もしも同じような出自の土地が、首都圏でマンションとして売りに出されたとしたら、「天上に限りなく近い聖別された特別な場所で、極上のホーリーライフを選ばれし人々へ」なんてマンション・ポエムつけるかも。

 
 
内部の見学には事前申し込みが必要なので、外から見てるだけ。
売店ではクッキーやバター飴・手作りジャムの他に、ソフトクリームも売ってる。

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スプーンの代わりにトラピストクッキー。クッキーですくいながら食べて下さいとのことだったけど、大変しっかりしたクリームなので、途中でクッキーが折れた。。それくらい濃厚なバター飴クリームで、とっても美味しかった。
 
 
ベ ンチで並んで食べてたおじいちゃんも、「道南ではここのソフトクリームが一番美味しい」って話してた。昔からこの辺りの景色は変わらないんですか?って、 隣の村で生まれ、何度も遠足でここトラピストに来たというおじいちゃんに聞いてみたら、「なんも変わらん。あの並木が人の背丈くらいしかなかったくらいかな、変わっ たところは」だって。おじいちゃん、それとっても大きな変化だと思うわ。
 
 
街やモノのはやりすたりよりも、人間の一生の方がずっーと長く続くのね、そう思った。
 
 
トラピストの裏山には「ルルドの洞窟」が。

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こちらからの眺めも絶景だった。今は新緑が美しい場所だけど、紅葉の季節には赤く色づいたツタが、それは見事だそう。
 

函館旅行記、続きます。