クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

チャイニーズスープ

きょうは何食べようかと、だいたい毎日食べ物のことを考えてる。

時々は、人生最後の日には何食べたいんだろうと考えてる。考えてるだけじゃなく、人にも尋ねてるみたいで、「またその質問なの?」と、面倒くさがられることもある。すみませんねー同じこと聞いて。

 
 
子どもの頃に、「地球に隕石が衝突し、一週間後には人類が滅亡する」という設定の本を読んだんだよね。
一週間後には死んでしまう、ならば一方的に別れを告げられた、元恋人に会い行きましょうということで、練馬から鎌倉まで女子大生が旅をするお話しだった。
 
 
なにせ一週間後には人類滅亡が決まってるから、交通機関も麻痺してるし、モラルもへったくれもなく世の中めちゃくちゃになってる。仕方なく徒歩で元恋人の住む街をめざす、その途上での出来事を、いくつかのエピソードにまとめてる。確かそんな本。
 
 
その中で、荒井由実松任谷由実)の「チャイニーズスープ」が出てくるエピソードだけは、今でも強烈に覚えてる。「最後の晩餐」にやたらこだわるのも、きっとこのお話しのせい。
 
 
自暴自棄になった人が車を暴走させたり、暴徒となったり。そんな恐ろしげーな町を歩いてると、どこかの小洒落たマンションの一室から「チャイニーズスープ」を口ずさむ女性の声が聞こえてくるんだよね。
あぁこんな世紀末でも、いつもと変わらず食事の支度をする人もいるのね、ステキ。ちょうど喉も乾いてたことだし。優しそうなあの人のところなら、お願いすればちょっと休ませてくれるかもしれない。
 
 
そう思った女子大生が、そのお宅を図々しくも訪ねてみる。思ったとおり、優しそうで感じがいい人が出てくる。でも実は、世界が崩壊する前に内面世界を崩壊させた、そんな人だったという、かなりホラーなお話しだった。
 
 
その当時は、『チャイニーズスープ』がどんな曲か知らなかった。思いついて曲探したら、めっぽう明るくて、かわいらしい曲だった。
(カバーの方が雰囲気出てると思ったので、カバーの方を)
 
 
こわ。この曲が明るくてかわいらしいから、逆にものすごくこわくなる。どこまでもアカルイ、どこか狂ったセカイって感じがするから。
 
 
血がどばーっと出るような、スプラッターなホラーを見るのも勇気がいるけど、めっぽう明るくて、でもどこかで何かがずれてる。そんなホラーもめっぽう怖いな、恐ろしいな。もっとめんどくさいことも考えたけど、まとまらないのでぶったぎっとく。
 
 

お休みなさーい。