クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

『ピグマリオン』読んだ

今日も暖かかったせいか、アスファルトの面積がずいぶん拡がってた。ついでに白かった雪の壁も茶色い壁になっていて、一年で一番”汚らしい”シーズンに入ってしまう。

 
「三月が一番なんにも見るものないんですよねー」って、以前泊まった宿の人が言ってたけど、ほんとその通り。ぬかるみと茶色が目立つ季節なんだよね。
 
 
ひと昔どころかふた昔以上も昔のシンデレラストーリーってどうなの。映画『マイ・フェア・レディ』、今見たらつまんないんじゃないかと思ったけど、youtubeで細切れ動画みてる分には結構面白かった。
 
特技!?あれが?上流の作法や習慣は、働いて生計を立てる妨げとなるけど、上流の収入をもたらしはしないのよ。それのどこが特技なの?
ヒギンズ教授のお母様、ミセス・ヒギンズったら上野千鶴子先生みたいなこと言ってる。
ヒギンズ教授はヒロイン・イライザの相手役です。
 

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舞台だと平岳大がやってたのか。舞台でイライザやってた石原さとみが可愛くて可愛くて。ひと昔前の少女マンガから抜け出してきたみたい。
デコラティブな衣装に負けないくらい、整った顔立ちなのね。
 
 
マイ・フェア・レディ』の原作、『ピグマリオン』は映画よりももっと辛口な印象。映画の方はウロ覚えなんだけど、ハッピーエンドをむかえるシンデレラ・ストーリーとしか覚えてない。
 
 
このあいだディズニーのシンデレラ3を見て、現代のシンデレラはガッツでハッピーエンド捕りにいくんだなーって感心したばかり。だから、ふた昔以上前のシンデレラ・ストーリーの原作に対しては、ガッツが足りないって憤りでも覚えるかと思ったけど、そうでもなかった。
 
 
ふた昔以上前でも、むしろふた昔以上前だからこそガツガツしてるし、もっと「自分の将来」についてちゃんと考えてる。ガツガツした感情をストレートに表すのは洗練されてないから、”芸風”を確立した人以外がやってもそっぽ向かれるだけ。
 
 
ポエムな文章でもの足りなかったら、古ーい文章に回帰した方が目が覚める感じ。
多分、原作者のバーナード・ショウって面倒くさい人だったんだと思う。
 
序文読んでると、あぁこれが「上から目線」というものなのか、そう思えるし、なんかめっちゃデジャブーを感じる。
 
 
こういう文章絶対知ってる。時々ホッテントリでも目にする。バーナード・ショウの時代にブログがあれば、皮肉屋ブロガーとして名を馳せてたと思う。そんな人が書いた本だから、今でも読めるんだけどさ。映画のハッピーな雰囲気が好きな人には、受けが悪そうな後日譚までついてきて。
 
 
来世紀まで残りそうな名画の原作が、映画とはまた別物の内容なのに、その原作をもとにした映画は相当長く残りそうという、なんかすごい皮肉なことになってる。
 
皮肉屋としては、喜ばしいことなのかそーでもないのか。ただ興味深い。
 

お休みなさーい。

 

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