クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

一番きれいの後

みなさん写真上手だよねー。

写真で生計を立てているとも思えない人でも、素敵な写真撮ってブログだったりwebにアップしてる。

 
 
実 家の母から、お散歩コースにある蝋梅が満開になったっていうメールが届いてた。花や景色、あるいは由緒ある建物なんかでもそうだけど、一番きれい、ベスト ショットを撮るためだけに、早朝やあるいは何日もかけて”その瞬間”が訪れるのを待つ。そんなスタイルで写真撮るなら、時間に余裕のある人が圧倒的に有利 だよね。
 
 
一番きれいなベストショットの価値、もしかして10年前よりさがっちゃった?なんて思ってる。時間に余裕のある人が大量にベストショット放出してるから。

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近所の書店でたまたま見つけたこの絵ハガキ、最初は植物画、ボタニカル・アートだと思ったんだよね。単なるボタニカル・アートだったら珍しくもなんともない。でもこのハガキ、よく見たら「写真」なの。
 
カシワの木やホオノキの、葉っぱだったら葉っぱだけ。枝だったら枝だけ、あるいは花や実だけをまず写真に撮ってる。その後パソコンで、背景からそれぞれパーツだけを切り取って再配置して、コラージュのような一枚の作品に仕上げてる。
 
作 業細かっ。一枚仕上げるのにめちゃめちゃ時間かかってる。作業工程の説明がないと、そんな努力さえふ~んで済まされそう。そんな作品を集めて一冊の写真集 出しちゃった、著者の根気に脱帽した。10年かかってるんだよね、一冊仕上げるのに。なんたるスローライフ。「好き」「楽しい」どちらが欠けても続かな かったんじゃなかろうか。むしろ「好き」でも「楽しい」わけでもなく作業続けられたとしたら、その情熱の源は何かが知りたくなる。
 
この本のおかげで、謎だったあの実は実はホオノキだったのかという発見が。
 
 
それぞれが持つ「一番きれい」だけを取り出して、ひとつの作品として見せる。そんなやり方もあって、それって単に一番キレイをひとつだけ取り出してみせるよりも、手が込んでてすごい。
 
 
『small planet』の嘘みたいなほんとの世界を見た時も脳内へーボタン連打された。この写真集眺めてると、へーボタンそんなに連打はされないんだけど、ただただその地道な作業に頭が下がる感じ。凡人には真似できませぬ。
 
 
著者は「写真の町」として有名な北海道は東川町在住の方。今は写真甲子園なんてやってるんだね。みなさん写真上手でびっくりする。この調子で腕上げていったらそりゃ、「上級者による交通渋滞」起こっちゃうよなぁ、と。
 
お休みなさーい。
 

 

生命樹

生命樹

 

 

small planet

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