クローズドなつもりのオープン・ノート

~生きるヨロコビ、地味に地道に綴ってます~

木の実のススメ

 

 

 

この間まで確かにあったはずのものが、今日気が付いたら無くなっていて、あぁこうやってことも無き日常に戻っていくんだなーって思ってる。

 

無かったことになる、そのものについては特に感想はないんだけど、無くなってしまったことが淋しい。

 

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この間は栗の実が落ちてるの見つけたけど、道端にどんぐりもゴロゴロ転がってるの見るようになった。

 

栗見つけた時は、こんな所で栗の実見っけ。そんな気分で地面覗き込んでたのに、すかさず「もう拾ってしまいましたよ」って近くに居た人から声掛かった。おまけに、まだ栗の実が落ちてそうな所まで案内してくれた。なんて親切な人なんだ。そう思いつつも同時に、そこまで栗の実をもの欲しそうに見てると思われたのかと思うと、やや複雑だった。栗おこわ好きだけどね。

 

今の季節は、木に色んな実が成ってるので、ついつい目線を上に上げて、ヘンテコだったり、可愛い木の実眺めながら歩いてる。

 

脇役の定めに生まれついた街路樹のくせに妙に主張激しく思わず目を惹くような。名状しがたい木の実に出くわすことがあって、植生の違いを単に歩いてるだけでも感じられて、お得な気分。

 

一番好きなのはシンプルにイチイの木の実。小粒で可愛い艶消しの朱色の実が、濃い緑の中に点々と散ってると、早くもクリスマスが来た気分になる。イチイは一位と表記されて、昔は貴族が持つ「笏」をこの木から作ったから。なんて解説付けられると、そこはかとなく高貴な雰囲気も感じるような感じないような。相当昔から自生してる木なんだなっていうのだけはよくわかった。

 

遠目から見てるだけだけど、泰山木(タイサンボク)の実も相当ヘンテコ。もっと近寄って真実の姿を見極めたいけど、泰山木そのものがえらく背の高い木なので、写真に撮るのも難しい。大体いつも失敗してる。

 

その他にも、名前も知らないような、葉っぱの時には気にもとめてなかったような木が、今の季節になると存在感のある実を付けてたりする。毎年あぁこの木は何だったかなーってスルーしてるんだけど。そして毎年この季節になると、あれまぁと新鮮な驚きを感じてるので、どっちかっていうと謎は謎として残しておいた方が、楽しいのかもしれない。

 

以前「樹皮を撮ろう」って薦めてるブログ記事読んだけど(既に樹皮の写真集まであるのが何と言っても一番の驚きだった)、その気になれば木の実だって十分変化に富んでいて、飽きないんだよね。

 

その時々に感じた、「面白い」や「変なのー」を追いかけてると、割と毎日退屈せずに済んでる。明日は明日で、また新しい面白いを見つけられるといいなーと思いながら寝る。お休みなさーい。